REDSエージェント、宅建士の成田です。2022年になっても、不動産仲介の現場から「囲い込み」の商慣習は駆逐されていないようで、お客様を軽視するその姿勢には辟易します。買主のお客様がせっかく気に入った物件を見つけても案内できないことが増えています。こうした状況に声を上げ続けることが業界の改善になると信じて、今回もリアルに告発をしたいと思います。

 

囲い込みについては、こちらの記事をご覧ください。こちらも併せてご一読をお願いします。

 

仮面をかぶったビジネスマン

(写真はイメージです)

 

まず日曜日の夜、私のお客様が気に入った物件があり、売主様と媒介契約を結んでいる大手の不動産仲介会社S社に内覧を希望する旨の案内依頼をFAXしておきました。翌月曜日、朝イチで担当者へ連絡したところ、担当者は不在で、「案内依頼のFAXが届いていて、担当者のデスクの上にあります」ということでした。

 

私が「担当者より連絡をお待ちしています」と伝えると「13時に戻る」ということなので、その時間に電話を入れましたが、まだ戻っていないとのこと。折り返ししていただけるよう頼みました。

 

ところが、折り返しがないので、14時に再度電話しましたが今度は別の電話に出ているそうで、「電話が終わったら折り返しの連絡をお待ちしています」と伝えます。

 

ところが、待っても待っても折り返しが来ないので、15時すぎにこちらから再び電話をするとまだ電話中。折り返しのお願いは4度目になりました。その後、やっとつながりましたが「この物件は売主様が引っ越し準備のため、2週間先の日曜日まで案内ができないんですよ~」ということでした。

 

私もそうですが、なによりお客様は時間で動いていますから、だったら、すぐに案内できないと連絡をしてくれればいいのに、と恨み節が出そうになります。もう半日以上もこの問題にかかりっきりですから。彼らがこれほどまで連絡を遅らせる理由はただひとつ。囲い込んでいるからです。

 

仕方がないので、お客様には「S社は私には2週間先まで案内できないと回答しました。しかし、お客様がどうしてもこの物件をご覧になりたいなら、お客様が直接連絡されると、すぐに案内していただけると思います」とお伝えしました。お客様がご自身でS社に問い合わせをしたところ、「いつでも案内可能です!」との返事だったそうです。

 

みなさま、これが囲い込みであり、私どもが戦っているものの正体です。S社のこの対応にはお客様も憤慨され、結局見に行かなかったそうです。

 

囲い込みをしている営業マンは、このように案内依頼の希望を出しても、絶対に折り返し連絡をしてきません。しかし、能力が高くて良心的な営業マンは、大手であろうが中小であろうが、必ず折り返しの電話をくれます。

 

それにしても、大事なお客様の物件を預かっているはずのS社の営業マンは、なぜ同業他社にこれほど上から目線の偉そうな態度で応対するのか。物件を預けているS社のお客様はこのような営業と分かっていらっしゃるのでしょうか。

 

マイホームの売却を検討されている方は、「大手だから安心」と思い込まず、媒介契約書を結ぶ前に必ず他社の買主様にも紹介するかの確認を取っていただきたいと思います。担当者しか買主様を連れてこない仲介会社なら、双方から仲介手数料を取る囲い込みをしています。それは、売却できるまでの時間がかなり長くなってしまうか、「売れないから値下げを」などとの提案が待っている、といっても過言ではありません。

 

この記事を執筆したエージェントプロフィール

成田 育子

なりた いくこ

4.943件
はじめまして、不動産流通システム(REDS)
初の女性不動産エージェント 成田 育子(なりた いくこ)
と申します。
常にお客様の立場にたち、共に考え悩み精一杯お手伝いさせていただきます。
皆様からのお問い合わせお待ちしております。