タワーマンションはその外観や設備の充実ぶりから若者を中心に、ハイステータスかつ成功の象徴として人気を集めています。タワーマンションの多くは駅近に建築され、特に東京エリアではその数が突出しています。ただ、最近では脱都心が進み、首都圏の中でも横浜はオシャレな街として注目されているエリアです。今回は、横浜エリアのおすすめのタワーマンションを紹介するとともに、タワーマンション選定のポイントと、物件購入時における仲介手数料のお得な知識について解説します。

(写真はイメージです)
タワーマンション選定のポイントベスト3
どのような立地か
これは都市部の不動産全般に共通することですが、駅からの距離は資産価値に最も大きな影響を及ぼします。駅近物件は築年数が経過しても値崩れが起きにくく、有利な価格で売却することが可能です。
エレベーターの数は十分か?
タワーマンションを選ぶ際には、必ずエレベーターの数を確認しましょう。タワーマンションによっては通勤や通学時間に混むことが多く、場合によっては10分以上待つこともあり得ます。駅まで徒歩5分のタワマンが、エレベーターの混雑のせいで徒歩15分とか20分になってしまっては、とても残念なことですね。
マンションのエレベーターには「適正台数」があります。運転能力や周辺状況によって異なるので一概には言えませんが「100戸に1台」とされています。このことを知っていれば適正台数は分かります。加えて、エレベーター1台あたりの収容人数は十分か、エレベーターは高階層と低階層で分かれているか、いざというときのために階段を利用できるか、などは確認しておきましょう。外からエレベーター内を防犯カメラで確認できるものは犯罪を抑止しやすいとされています。
共用施設は充実しているか?
タワーマンションの醍醐味は、共用施設にあると言っても過言ではなく、資産価値に大きく影響します。特に人気の高い設備としては下記のようなものがあり、逆にこれがないと購入意欲が低くなることがありますので、事前確認の参考にしてください。
・スカイラウンジ
上層階にある、全面ガラス張りのラウンジ。バーが併設されているところもあります。
・フィットネスジム
住人専用のフィットネスジムは、外に出る必要はないので、運動の習慣がつきやすく人気が高い設備です。
・24時間ゴミステーション
各階に24時間いつでもゴミを捨てられる場所があるとゴミ捨てが非常に簡単で、部屋にゴミをため込まなくなります。これは戸建てや多くのマンションにはないタワマンの大きなメリットです。
・ゲストルーム
住民の来客専用の宿泊部屋。一般的にホテルで泊まるよりも宿泊料金は安く、またタワーマンションの豪華さを体験できるので、来客に喜ばれます。
・宅配ボックス
宅配便の受け取りの際に家にいる必要がなく、不在でも宅配の利用が可能です。今どきのタワーマンションには、たいてい宅配ボックスがついていますが、生鮮食品やサイズの大きなものは利用不可の場合もあるので要注意です。
・コンシェルジュサービス
クリーニングや宅配便の取り次ぎ、タクシーの手配など、ホテルのようなきめ細やかなコンシェルジュサービスもタワーマンションの大きな魅力です。
横浜タワーマンションおすすめ5選
上記のポイントをふまえ、ここでは横浜で5つのおすすめのタワーマンションを紹介します。
パークタワー横浜ステーションプレミア
横浜駅から徒歩4分の好立地。「みなとみらい」エリア至近で、白とグレーのシックなコントラストが都会的な印象のタワーマンションです。ビューラウンジやパーティーダイニング、ライブラリーなどの共用設備が整っており、2層吹き抜けのラウンジからは横浜の街と港の風景を一望できます。さらに、1~6階まではスーパーや公共施設、保育施設などが入っていて利便性は最高。部屋のサイズもバリエーションがあり、子育て層から単身世帯まで対応可能です。
ザ・ヨコハマタワーズ
横浜ポートサイドエリア(横浜駅東口に隣接するベイサイドエリア)を代表するツインタワーマンションが「ザ・ヨコハマタワーズ」です。2002年11月に竣工、敷地内には港の広場や屋上庭園など緑豊かなゆとりのあるスペースが充実しており、共用施設には港の風景を一望できるスカイラウンジやゲストルーム、ライブラリー、キッズルーム、シアタールームとさまざまな施設があります。ファミリー層向けの趣向が強めです。
ザ・タワー横浜北仲
「馬車道」駅徒歩1分の大規模タワーレジデンスです。駅直結の利便性の高さが魅力であり、売買・賃貸ともに非常に人気があります。2020年2月に竣工したばかりの地上58階建てのタワーマンションで、総戸数1176戸のビッグコミュニティです。大規模マンションならではの施設が充実しているほか、ビューラウンジやスカイテラス、ハーバーテラスなど、眺望が楽しめる施設が用意されており、幅広い層から支持されています。
ナビューレ横浜タワーレジデンス
海を望むロケーションが最大の持ち味であり、モミジの回廊やさくらの庭など四季折々の表情を楽しめる庭園設計も人気です。24時間コンシェルジュサービスは評判がよく、基本的な設備は充実していますが、特にダンススタジオとフィットネスルームが人気で、ヘルシーライフサポ―トに重点を置いているようです。戸数は390戸で大規模とはいえませんが、気に入る人には刺さるでしょう。
コットンハーバーマリナゲートタワー
海沿いのコットンハーバー地区にあり、ホテルのような高級感あふれるエントランスホールの奥には、庭園を眺めることができる落ち着いた雰囲気のガーデンラウンジがあります。静脈認証オートロックをはじめ、24時間管理システムなど、多彩なセキュリティシステムを採用した「安心・安全」が大きなポイントです。ハイクラスなファミリー層や若い女性世帯をターゲットにしています。
仲介手数料無料で物件を購入する
仲介手数料は、マンションを購入するときにかかる諸費用の中で最も大きな費用であり、これを削減することで大きな現金支出の節約になります。
仲介手数料が無料になるケースで代表的なものは
(1)売主が不動産会社である
(2)不動産仲介会社が売主からしか仲介手数料を受け取らない
の2パターンです。
一般的な不動産ポータルでも、(1)の売主が不動産会社である物件の掲載は出ているため、売主を確認する意識を持っておくことが重要です。多いのは、不動産会社が一度買い取ってリノベーション行ったうえで売りに出しているパターン。築年数が10年を超えている物件が多いです。新築の価格よりは安く出されますので、駅近の物件などであれば価格交渉も踏まえつつ、お得に綺麗な物件を買える可能性があります。
一方、(2)のパターンでは、不動産会社が売主、買主双方の仲介に入り(一般に両手仲介といわれています)、交渉の結果買主の手数料を無料にしてくれる場合があります。全額を無料にするのはかなり交渉の面で難しいですが、中には売主の手数料のみで仲介するという方針を取っている不動産仲介業者もあるため、そうした不動産仲介業者に希望を伝えて物件探しをしてもらうといいかもしれません。
以上、横浜のタワーマンションと仲介手数料に解説してきましたが、よい住まい探しにつなげていただければ幸いです。
松村隆平
中央大学法学部法律学科卒。新卒で住友電気工業に入社し、トヨタ自動車向けの法人営業、および生産管理に従事。その後、株式会社ランディックスに入社し不動産業界に転身。その後同社のIPO準備責任者となり、経営企画室長を兼任。2019年に東証マザーズへ上場、2021年に執行役員。
趣味は司馬遼太郎の小説を読むこと。経営学修士(MBA)、認定IPOプロフェッショナル、宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー(AFP)、統計調査士。