REDSエージェント、宅建士の菅野です。新型コロナウイルス感染症の各地の感染者数が拡大し続けており、「第3波」とも呼べる状況です。経済への深刻な打撃が懸念される中で、首都圏の不動産価格はどのように推移するのでしょうか。直近の2つのデータから読み解いてみましょう。

 

不動産市場

(写真はイメージです)

 

第19回不動産市況DI調査(全宅連)

 

「不動産市況DI調査」とは、公益社団法人全国宅地建物取引業協会連合会という不動産の業界団体に加入している宅建業者から、今後の不動産の動向予想についてアンケートして回答を得た内容のデータです。

 

それによると、土地の価格動向について、調査した10月現在の状況は70.1%が「横ばい」という回答でした。「上昇している」という回答は11.1%、「下落している」という回答は18.8%で、両者の差はそれほど大きいものではないといえます。

 

しかし、3カ月後の来年1月の予想は、「上昇する」という回答は10.4%とそれほど変わらないものの、横ばいは58.3%と大幅に減り、下落するという予想は31.3%と逆に大きく増えています。

 

かなり悲観的に傾いています。しかもこれは第3波が来る前の10月に調査した結果であることに驚きます。

 

不動産業業況等調査

 

不動産業業況等調査は、(一社)土地総合研究所による、不動産業者(デベロッパー・仲介業者・ビル賃貸業者)の経営状況についてのアンケートデータです。前回調査の7月が非常に悪かったのですが、それに比べると改善傾向はあるものの、依然として業況は「悪い」に傾いています。

 

特に「ビル賃貸業」の悪化が顕著で、空き室が増加しています。また、成約賃料も下落したと答えた業者が増えています。これも、第3波前の10月調査案件です。

 

不動産価格だけが上昇することは考えにくい

 

上記から考えると、この後の状況は間違いなく悪化していく方向だと思われ、不動産の価格については、よくて「横ばい」、ほぼ下落方向に向かうと考えて間違いないのではないかと予想されます。

 

しかも、このまま新型コロナウイルス感染症の流行が拡大し続ければ、景気はますます悪化し、来年に延期したはずのオリンピックの開催すら危うくなります。そうなれば2021年の経済は暗黒です。不動産の価格だけ上昇や横ばい、というわけにはいかないと思われますが、みなさんはどうお考えになりますか。

 

 

菅野 洋充(REDSエージェント、0800-100-6633、hiromitsu@red-sys.jp)
北海道出身。所有資格は宅地建物取引士、宅建マイスター、2級ファイナンシャル・プランニング技能士(個人資産相談業務)、ホームステージャー2級、競売不動産取扱主任者、情報セキュリティマネジメント、住宅ローンアドバイザーなど。
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