REDSエージェント、宅建士の小野田浩です。

 

新型コロナウイルスによって日本全国に発令されていた「緊急事態宣言」が、「特定警戒都道府県」の茨城、石川、岐阜、愛知、福岡の5県を含む39県でまず解除されるなど、コロナ騒動に少しは回復の兆しが見えてきた気がします。

 

投資用不動産

(写真はイメージです)

 

さて5月に入ってからというもの、弊社には投資用不動産の売却のご相談が急増しています。リーマンショックを超える景気後退(リセッション)が起こるといわれておりますので、投資用不動産を所有されている方の多くが売却のタイミングを気にされていらっしゃるのでしょう。

 

私だけでなく、不動産投資をされている方は同じ意見かと思われますが、投資用不動産については長期保有を前提としていないなら、なるべく早目に売却した方が賢明です。今後、高い確率で予想される、景気後退による「賃料の下落」と投資物件に求められる「利回りの上昇」のためです。

 

投資用不動産では、利回りは「年間賃料収入÷購入価格」で求めます。逆に言うと、価格は「年間賃料収入÷ 利回り」で決定されます。

 

仮に賃料が5.0%下落して、年間の賃料収入が120万円から、114万円に下がったとします。そして取引利回りの水準は1.0%上昇して、5.0%から6.0%になったとします。すると、売却価格は120万÷5.0%=2,400万円 から 114万÷6.0%=1,900万円 となり、 約21%にあたる500万円も値下がりしてしまうことになります。

 

物件があるエリアや物件の種類・グレードなどにもよりますが、景気後退期の投資用不動産の市場ではこれくらいの家賃や利回りの変化は、1~2年もあれば十分に起こりえるでしょう。

 

この状況でも都心のタワーマンションなど一部の物件は、相続対策需要や希少性などから資産価値が下がりにくい傾向が続く一方、駅から遠いマンションや郊外のアパートなどは残念ながら下落傾向が続いていくと思われます。また、昨今の投資用物件に対する金融機関の融資の締め付けが、投資用不動産市場の需給ギャップにさらに追い打ちをかけることになります。

 

日銀の買い支えなどもあって、今はまだ日経平均株価はさほど大きな値下がりとはなっていませんが、これから株価の値下がりが始まるようなことになれば、投資用不動産の市場は今よりも一段と冷え込むことが予想されます。

 

投資用不動産は居住用の不動産よりも価格の変動幅が大きく、また景況感などで需給バランスが崩れると、多少の割安感程度では売却そのものの目途が立たなくなる場合もあります。

 

新型コロナ収束までどれくらいの時間がかかるのか、収束後の景気がV字回復になるのか、まだ何も分かりませんが、投資の基本は「リスク管理」であることは間違いありませんので、今一度、ご自身の資産状況やライフプランなどをご確認の上、投資物件のご売却をお考えになるなら多少の損切りをしてでも、早目に動かれることをお勧めします。

 

 

小野田浩(REDSエージェント、080-9353-9588、hiroshi@red-sys.jp)
千葉県出身。所有資格は宅地建物取引士、宅建マイスター、住宅ローンアドバイザー、公認不動産コンサルティングマスター、住宅診断士。首都圏一円、不動産オールジャンル対応可。東京都、川崎市、横浜市のほか、23区内城南地区と東急各沿線は特に精通している。
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