マンションの購入検討者が、最終的に購入の決断に至るまでには様々な要素が関わります。そして当然ですが、最も重要な要は、「その物件を気に入る」ということです。何しろ人生最大の買い物なわけですから、気に入らない物件を購入するはずがありません。

 

しかしながら、全ての希望条件を満たした物件はまずありません。購入検討者はいくつかの物件を比較しながら、できるだけ自身の希望に近い物件を絞り込んでいき、購入を決断します。そして購入検討者が決断する段階においては、物件のスペックや条件とは別に、「売主の印象」という面も非常に重要な要素となるのです。

 

どんなに料理の美味しいレストランでも、店内のスタッフが不愛想で不親切だったとしたら、そのレストランの評価は大きく下がってしまうでしょう。同様に、中古マンションの売買においては、売主の印象も含めて物件イメージが醸成されてしまいます。売主のイメージが悪ければ、たとえ物件自体の評価が他より高くても、購入の決断に至らないことがあるのです

 

今回は、マンション内覧時の売主の印象の大切さについてお伝えします。

 

内覧

(写真はイメージです)

 

なぜ内覧時に「売主の印象」が重要なのか?

 

中古マンションの売買は、不動産仲介業者が間に入るものの、結局は売主と買主個人間の売買行為です。仲介業者は物件を調査し、契約条件を整えますが、最終的に契約条件に責任を負うのは個人である売主と買主。新築マンションのように業者が売主ではありませんので、アフターサービスに限れば新築マンションに劣ります。

 

だからこそ、「この売主は、しっかりとした人だと思うので、契約しても問題ないだろう(何か問題が起きても責任を持って対応してくれるだろう)」という印象が非常に重要になってきます。では、買主に「しっかりとした売主だ」という印象を抱かせるためにはどうすればいいのでしょうか。

 

内覧前にやっておくべき準備

 

1.お部屋を片付けておく

 

当たり前のことですが、お部屋はしっかりと片付けておきましょう。きれいで清潔感のある印象を与えられるだけでなく、物がきれいに収納されていると、お部屋が広く見えます。

 

片付けが最も効果的な場所はリビングダイニングです。最も広い空間なので、ここがすっきりと開放的に映ると、全体の印象もよくなります。また女性目線ではキッチンや浴室も重要。中古でも築浅のマンションでは水回りをリフォームすることは少なく、ハウスクリーニング程度でそのまま使う前提で内覧されますので、生活感は残しつつもきれいに収納するように心掛けましょう。

 

2.売主の服装も大事

 

内覧者をお客さんと考えれば、お迎えする売主の身なりや服装も当然、重要です。着崩したスウェットなどでは「だらしない」という印象を与えてしまいかねません。逆に着飾り過ぎた服装で迎えられても、内覧者が緊張してしまいます。清潔なイメージを与えながらも、リラックスした服装を心掛けましょう。

 

3.室内の空調にも気を配る

 

部屋の臭いというものは、各々の家で異なります。特にペットを飼っていたり、室内で喫煙したりしている住戸は、他の住戸に比べて臭いが強く残っています。内覧予定時間の1時間ぐらい前には、窓を開けて空気の入れ換えを行いましょう。また、30分前ぐらいにはエアコンを稼働させ、温度を適切に保つようにしましょう。

 

4.スリッパは必ず用意する

 

内覧に来た購入検討者は、他人の家に上がることになります。スリッパは必ず用意しておきましょう。素足で内覧するのが嫌という方もいれば、気にならないという方もいます。あくまで「しっかりとした売主」というイメージを持ってもらうための準備です。

 

100円ショップにもスリッパは売っています。内覧に来たご家族と不動産仲介業者、合わせて5人分ほどあれば足りるでしょう。500円程度の支出で1カ月早く買主が見つかる可能性につながるのなら、やらない手はありません。

 

内覧中の気配りのポイント

 

1.笑顔で出迎える

 

挨拶は良好な人間関係を形成する第一歩です。内覧に来た購入検討者に対して、リビングに座ったまま「どうぞ、上がってください」などと言うのはもってのほか。不動産仲介業者も困惑しますし、内覧者は「本当に入って良いのかな」と疑心暗鬼になり、「無愛想な売主だな」とイメージが悪くなってしまいます。「この売主なら、このマンションを購入しても安心だな」と思ってもらえるように対応すべきです。

 

2.内覧中の購入検討者と程よい距離感を保つ

 

内覧中の購入検討者にピッタリと張り付いて、「丁寧に説明しよう、できるだけ長所を伝えよう」と張り切る売主もいます。しかし多くの場合、その思いは伝わらず、かえって内覧しにくい状況を作ってしまっています。購入検討者は、自分自身が気になる場所をゆっくり見たいものです。

 

内覧者に「質問されたら答える」という距離感を保ち、無理に距離を詰めるのは避けましょう。説明したいセールスポイントがある場合は、先に簡潔に説明を行うか、不動産仲介業者に伝えるようにしましょう。

 

内覧に来る購入検討者が何を重視しているかは、売主よりも不動産仲介業者の方が理解しています。担当者の口から、購入検討者が求めているポイントを上手に紹介してもらいましょう。

 

3.荷物やコートを預かる場所を用意する

 

荷物を持ちながら内覧するのは落ち着きません。玄関近くに荷物を置けるスペースを確保しておけば、購入検討者も気兼ねなく内覧できるでしょう。

 

「内覧後の対応」も意外に重要

 

意外に思われるかもしれませんが、内覧の終了後は、売主はマンションのエントランスまで見送りに出るよりも、住戸の玄関で見送る程度が適切です。マンションには共用施設があり、それも含めて物件としての魅力です。しかしエントランスまで見送ってしまうと、内覧者は売主に気を使うあまり、共用施設を見ずに内覧を終えてしまう可能性もあるからです。

 

また内覧後は、購入検討者と不動産仲介業者が内覧の感想を共有することになります。ゆっくりと共有できる時間を持ってもらうためにも、玄関から先の見送りは控えたほうが良いでしょう。

 

終わりに

 

内覧時の売主の印象が、マンション売却にどの程度影響を及ぼすかは、数値化はできていません。それでも、売主という存在が物件を構成する重要な要素の一つであるのは確か。ここが欠けてしまっては、物件に対しても良いイメージを持ってもらうのが難しくなります。

 

マンション売買は一期一会といえます。今、内覧に来ている購入検討者を逃してしまうと、次の購入検討者がいつ現れるかは分かりません。大切な一人一人の購入検討者を逃さないためにも、売主の印象がネックにならないよう気を配りたいものです。

 

斉藤勇佑(宅地建物取引士)
大学卒業後、5年間不動産売買業務に従事。その後、不動産管理会社に転職し、分譲マンションの維持・管理を中心とした業務に5年間かかわり、現在は不動産のストック分野の業務に従事。

 

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