REDSエージェント、宅建士の坂爪です。

 

小学館より8月28日に出版されたコミック『正直不動産』9巻(作画・大谷アキラ氏、原案・夏原武氏、脚本・水野光博氏)にREDS代表の帯コメントと原案者との対談が掲載されました。REDSエージェント一同、社内でテンションが上がっています。

 

『正直不動産』とはまさにわれわれの目指すべきところであり、いつの日か「正直不動産と言えばREDS」「REDSと言えば正直不動産」と世間様から言っていただけるようにまい進しているところです。

 

カメラで撮影

(写真はイメージです)

 

過剰な修正写真が不動産広告に使われる理由

 

ところで、世間では不動産会社といえばあまり「正直」な印象がないですよね。営業トーク、価格、設備のスペックなど、さまざま「ウソをついている」と疑われるポイントはあるのですが、最も一般の方がイメージされるのは「物件の写真」ではないでしょうか。

 

広告の写真を見て「わぁ、広い、綺麗、明るい!」「映(ば)えてる!」と盛り上がり、ワクワクしながら現地を見学してみたら、「あれ? こんなんだった?」とガッカリしてしまう…。賃貸でも売買でもよく経験されることではないでしょうか。

 

なぜこんなことが横行しているのか。

 

不動産会社は新規の顧客の獲得に最も苦労しているので、とにかく見栄えのよい写真を「まき餌」として使って集客したいから。そして今、住まい探しをしている見込み客の個人情報を喉から手が出るほどほしがっているからです。

 

「とにかく問い合わせの電話がほしい!」というのが先にあるため、物件を買ってもらえるかは二の次。事務所に連れてきさえすれば、あとは営業トークでどんな物件でも買わせてしまう、というのが昔の「不動産あるある」でした。

 

あなたの売却物件が悪徳不動産会社に利用されている

 

実際、私も物件をご案内しておりまして、販売元の業者の作成した広告画像と実物の違いに、お客様とともにがくぜんとしたことが何度もあります。

 

よく言えば「見栄えよくするため」、悪く言えば「だますため」に写真を撮影し、加工修正することなど、今の時代カンタンにできます。広角レンズを使えば部屋は広く見えますし、パソコンソフトで明るさを変えればイメージはガラリと変わります。

 

しかし、そうやって集客したところで、あまりに実物が違いすぎると客の食指は動きません。そうなると、痛い思いをするのは自分。自社で抱えている物件を売るために不動産会社がそうするのは百歩譲っておくとしましょう。売れなければ自業自得なので、まあ好きなようにすればいいでしょう。

 

しかし問題は、不動産会社が「個人の売主様から売却依頼を受けた物件」で画像をいじって印象操作をしてしまうことです。売主様の中には、キレイで広く明るい部屋に見えるように画像を加工してもらって「映(ば)え写真になった」と喜ぶ方もいるでしょう。しかし、それは不動産会社が「一刻でも早く売主を見つけて差し上げる」という動機とは必ずしも言えないからです。

 

では何のためかというと、先述のとおり、集客のためです。

 

キレイな物件写真を見て集まった購入希望者が実物との違いにガッカリして、購入に至らないと、当然、売主様は困ります。しかし、不動産会社は一向に困りません。不動産会社は新規顧客が開拓できればそれでいいからです。もっというと、そのお客様から預かった売却物件が売れなくても、見込み客がたくさん集まってほかの物件が売れたらお金になるから、別にどうだってかまわないのです。

 

ネットで「不動産 写真」と検索すると、予想ワードとして「反響が増える」なんていうのも出てきます。それだけ不動産広告に写真が欠かせないものとなっていて、いかに「だましのテクニック」として使われているかを表すものと言えますが、本当に困ったものです。

 

使うべきはありのままに近い写真。正直不動産でありたい

 

私は、売却のご相談を受けて物件をうかがったとき、広告用の写真は自分のカメラで撮影しますが、写真は自分が感じた印象に近いものを使うことを心がけています。ただ、見切れた写真ではNGなので、部屋全体をとらえるために広角レンズを使うときもあります。構図やアングルなどを工夫して見やすくすることは当然です。それは偽装しているわけではありません。

 

暗い部屋は暗く、明るい部屋は明るく、キレイな部屋はキレイに、傷んだ部屋はそれなりに、できる限り私が現場で見た印象のままに写った写真を広告用に選定します。印象操作をしなくても、しっかりと買主様と成約しています。

 

ご売却依頼のお客様は不動産会社に預けた物件が、過剰に写真を修正されて集客材料にされているとは夢にも思わないでしょう。今回のお話は少しショッキングだったかもしれません。そういう現実があるからこそ、私は不動産の広告を眺めながら、自分は「正直不動産」でありたいと思うのです。

 

 

坂爪潤(REDSエージェント、080-7959-2283、j.sakazume@red-sys.jp)
長野県出身。宅地建物取引士。首都圏一円、戸建て、マンション、注文住宅、投資・事業用物件まで幅広く対応。相続や登記に関する知識は豊富。
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