REDSエージェント、宅建士の下山聡です。変化というものは突然やってくるものです。これまで私は、マスクをほとんどつけない生活をしていました。それが今では、マスクをしないと外を歩けません。

 

不動産業界もここ10年でかなりの変化をしています。変化の中で最も大きなもののひとつが、だれもが一度は耳にしたことがある言葉「未公開物件」です。この言葉の持つ意味が一番変化しました。

 

鍵を持つビジネスマン

(写真はイメージです)

 

未公開物件という言葉が生まれた背景

 

それにしても「未公開物件」とは、不動産を探している人にとってはなんと魅力的な言葉なのでしょうか。本当は不動産業者が買ってもよいくらい値打ちがあるけど、あなただけのために特別に用意された物件。そんなイメージではないでしょうか。

 

でも安心してください。そんな物件は存在しません。より正確に言えば、今どき、そんな物件はありえません。

 

一昔前は未公開物件は確かに存在していました。ネットがない時代、不動産を購入するためには、不動産会社へ足を運ばなければ物件情報を入手できませんでした。不動産を探す人は、その地域に密着した不動産会社に足を運び、物件を紹介してもらっていたのです。

 

土地の売主もそこにしか売却を依頼することがないため、物件情報はすべて彼らが握っていました。要するに、その地域の物件情報は、その不動産会社に足を運んだ人のみに公開されていたのです。

 

ネットが不動産業界に迫った情報公開

 

時代は変わり、今はインターネットでだれもが自分で物件を探せます。リクルートが運営するポータルサイト「SUUMO」をはじめ、ここ10年でその流れが定着しました。

 

私も含め当初は「不動産の情報を持っているのは不動産会社だ」というプライドを持っていました。これまでの地主様とのお付き合いが強く、地域に密着している不動産会社がインターネットに負けるわけがないと思っていました。

 

ところが、世の流れはインターネットやスマートフォンに支配され、不動産業界も変わらざるをえなくなりました。不動産会社に行かなくても、ネットで検索すれば「間取りや外観」「家賃や価格の相場」を知ることができるようになったからです。

 

一方の地主もなじみの不動産会社からではなくネット経由で周囲の相場を知ると、できるだけ高く売りたくなります。この流れは止められません。SUUMOなどのポータルサイトで物件を公開しないとお客様がきてくれない時代になってしまったのです。

 

未公開物件でPRする業者は信用できない

 

それでも「未公開物件」という言葉は時代を超えて人を魅了します。「未公開物件多数!!」と広告にあると、どうしてもそちらを見てしまうのではないでしょうか。この文字に釣られないように、気をつけてください。不動産業者に物件を未公開にするメリットはないのです。

 

お客様を囲い込むために、不動産業者の専用物件情報端末のレインズに登録をしておらず、他社が取り扱いできない場合もございますが、それは未公開とはニュアンスが異なります。囲い込むためにレインズに登録していなくてもSUUMOなどのポータルサイトには、公開されているはずです。

 

未公開物件とは「売っていない物件」という意味です。ぜひ、惑わされないようにお願いします。また、今の時代にそんな言葉でお客様を釣ろうとする業者は信用しないほうがいいのではないでしょうか。

 

 

下山聡(REDSエージェント、080-3082-8409、 s.shimoyama@red-sys.jp)
神奈川県出身。所有資格は宅地建物取引士、損害保険募集人。担当エリアは神奈川県、東京都内。大手不動産会社などで13年、あらゆる形態の不動産取引実績を積む。
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