REDSエージェント、宅建士・マンション管理士・2級FPの津司です。今回はマンション管理士の立場から、修繕積立金の適正価格について述べていきます。

 

AとBを比較する女性

(写真はイメージです)

 

以下の2つの例で考えてみましょう。

 

① 均等積立方式 75㎡修繕積立金:15,750 円(築4年)
② 段階増額積立方式 60㎡修繕積立金:6,600円(築4年)

 

一見、②のほうがよさそうに見えますが、どちらが将来の資産価値の維持や安心な暮らしにつながる物件なのでしょうか?

 

まず用語の説明をします。
均等積立方式とは、期間中は同じ金額を均等に積み立てる方式です。毎月の修繕積立金の額が変わらないので、後々の未払いや積立金の滞納が発生しにくいとされていて、向こう30~40年にわたる修繕計画にも影響は少ないと考えられています。

 

一方、段階増額積立方式は10年単位で徴収する修繕積立金が上がる方式です。新築マンションでは、ほとんどが「段階増額積立方式」を採用しており、購入時は修繕積立金が安く設定されています。ただ、後々、金額が上がるようになっているため、滞納者が出ることも多く修繕に悪影響が出るなどの問題が発生しています。しかも、値上げに踏み切る場合は常に総会での過半数での承認が必要ですから、値上げができないこともよくあり、劣化しても修繕できないマンションが多数、存在しています。

 

次に、適正価格はどうやって知ることができるのか。これは国土交通省がガイドラインで計算式を示しています。実際にはかなり細かく場合分けされているのですが、ここでは簡単に、以下の計算式を覚えていただければと思います。

 

それは〈200円×専有面積+9,000円×機械式駐車場数÷住戸数〉です。専有面積が70㎡で機械式駐車場が20台、住戸数が80だとすると、1万6,250円となります。

 

実際の修繕積立金の相場はこの水準よりも低くなっていることが多いです。それは低く見せかけることで購入者に負担感を与えないためで、将来的には無責任な対応とも言えます。検討しているマンションの修繕積立金が将来、どこまで値上がりしていくのか、突発的な修繕が必要になったときに現時点で積立金がどの程度あるのかなどを確認しておく必要があります。

 

不動産の購入にあたっては、担当営業マンがお客様にこういう説明ができるかどうかが極めて重要になります。担当営業マンにどんどん質問をして、十分な知識があって信頼できるかできないかを判断していただければと思います。

 

 

津司徳義(REDSエージェント、070-1402-4276、n.tsushi@red-sys.jp)
北海道出身。宅地建物取引士。マンション管理士、2級ファイナンシャルブランニング技能士、2019年不動産鑑定士短当式試験合格。目黒・太田・品川・港・渋谷区の戸建て、マンション・戸建て、土地取引に強い。

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