REDSエージェント、宅建士・マンション管理士・2級FPの津司徳義です。今回はマンション管理士の立場から、マンションを高く売るためには、担当営業マンの知識が豊富で、売主と買主に的確に説明できることが重要であると提言します。

 

スーツの女性からパソコンで説明を受けるシニア夫婦

(写真はイメージです)

 

たとえば、売却を考えているマンションが、近い将来、修繕積立金の値上げを実施しようとしていることが判明し、それが買主にバレたとしましょう。 買主にとって出費の増大になるためマイナス要因と考えられます。

 

しかし、むしろプラス要因ととらえることができる場合も多いのです。一見、矛盾しているような話ですが、担当の営業マンがなぜなのかをきちんと説明できるかどうかで大きな違いが生じてくるのです。

 

私ならこう説明します。マンションの劣化状況を考えると、修繕するための資金が不足しているため、積立金の値上げが必要になることはよくあります。しかし、多くのマンションで値上げをしません。値上げすると購入者が減るだけでなく退去者が増え、空き室率が増えると悪い評判が立ち、やがては資産価値の悪化につながることを恐れているのです。

 

値上げにはマンションの総会で区分所有者の過半数の賛成が必要です。この過半数の賛成が得られずに必要な値上げができない物件が実は多いのです。しかし、それはその場しのぎの対応に過ぎず、やがて大規模修繕が必要になったときに区分所有者に大幅な修繕積立金アップを求めることは避けられません。

 

こうした課題から逃げることなく、値上げに踏み切るマンションは、区分所有者の過半数がマンションの将来をしっかりと考え、管理に前向きであるといえます。

 

ただし、値上げは適正価格の範囲でないといけません。営業マンにはこの適正価格についても知識が必要になってきます。マンションの規模や機械式駐車場の有無などさまざまな条件によってこの適正価格も変動するからです。

 

内覧に来られた方が値上げに難色を示したときに、資料を示しながら「適正価格の範囲内で計画どおりに行われている値上げなので心配はないし、マンションの将来にとってプラスに作用する値上げですから、むしろ歓迎すべきことなのですよ」としっかりと説明できる営業マンだったら間違いないでしょう。

 

売却を任せるならこんな営業マンでないと、せっかく高く売れる物件も大きな価格の値引きを迫られるかもしれません。

 

では、どうやったら優秀な営業マンに出会えるかというと、これは数しかないと思います。つまり、数社の営業マンに話を聞き、色々な質問をして判断するしかないでしょう。人間性や熱意ももちろん重要ですが、知識がなくてはよい売却はできません。

 

 

津司徳義(REDSエージェント、070-1402-4276、n.tsushi@red-sys.jp)
北海道出身。宅地建物取引士。マンション管理士、2級ファイナンシャルブランニング技能士、不動産鑑定士(2019年短答式試験合格)。目黒・太田・品川・港・渋谷区の戸建て、マンション・戸建て、土地取引に強い。

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