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  • 最終更新日:2022年2月7日
  • 公開日:2022年1月10日

宅建士が新築戸建て購入時の注意点を徹底解説!【物件選びの手順/流れ】

新型コロナウイルスの感染拡大によって働き方が変わり、住まいにマンションよりも戸建てを検討する人が増えているという傾向が続いています。戸建ての中でも新築の建売住宅や注文住宅を購入するとなると、多額の購入費がかかるため、失敗しない購入活動を行う必要があるでしょう。

 

とはいえ「不動産を購入するのは初めてで何から手をつければいいのか分からない」という人も多いはず。不動産売買の現場が長かった宅建士が、新築戸建てを購入するときの物件選びの手順や流れなど、具体的な注意点を解説します。

 

住宅購入

(写真はイメージです)

 

物件選びの手順

 

新築戸建てを購入すると決めた方が、スムーズに物件選びができるモデルとなる流れを説明します。

 

予算の決定

 

「予算」というのは比較的簡単に上限が分かるため、最初に固めるべき条件設定となります。ここから始めましょう。

 

・親からの援助はどれくらい期待できるのか?
・月々の住宅ローン支払いはいくらまでにしたいのか?
・借りられる住宅ローンはいくらか?

 

この3つで「いくらの家なら買えるのか?」が判明します。まずは自己資金と、親などからの援助の額を確認すれば、オンラインシステムでシミュレーションしたり、不動産業者に問い合わせたりして、簡単にいくらまでなら住宅ローンを組めるかが分かります。

 

そのローン額によって月々の返済額が分かります。その返済額は月収の何割くらいになるか計算しましょう。その額は自分の家庭にとって可能な額なのか、落とす必要があるのかが分かります。

 

目安の大きさ(広さ)の決定

 

次に「どのくらいの家の大きさなら家族が満足できるのか」を決めます。まず考えるべきは「最も家族が多くの時間を使う場所」です。多くの場合はリビングダイニングか、マスターベッドルームの広さや条件を第一に考えていくことになります。

 

購入エリアの決定

 

予算が決まり、広さが決まると、自然と購入可能なエリアが判明します。物件検索ポータルサイトで広さと予算を入れるだけで物件が検索できますので、これでおおまかにあたりを付けることができます。

 

物件種別の決定

 

ここまでくると、物件種別としてマンションか戸建てか絞れるようになります。意外と、多くの人は最初の段階では「マンションでも戸建てでもこだわりがない」というところからスタートするのですが、どちらにもよさがあるため、マンションにするか、戸建てにするかで迷ってしまいます。

 

「駅近でいい物件が出るならマンションでも可」「基本は徒歩15分以内の戸建てを狙う」など、幅を持っていてもいいのですが、じっくり考えてある程度絞った方が、満足感の高い住宅購入ができます。

 

コロナ禍における住宅選び

 

このコロナ禍で、住まい選びの基準に大きな変化が見られました。

 

住まいに、職場への「近さ」よりも、自宅で仕事ができる「広さ」を求める人が増えました。このため、郊外エリアの人気が高まり、自宅で長い時間を過ごすことを前提とした住まいが求められるようになりました。

 

家選びをする際は、現時点でリモートワークをしていなかったとしても、リモートワークをすることを想定して家選びをすることをおすすめします。仕事だけでなく学校の行事、その他さまざまな場面でオンラインへの流れが強くなっているため、家から発信するための機能が今までよりも大きく求められるようになったといえます。

 

以前よりも少し広めで検討したほうがいいでしょう。

 

住宅購入の流れ

 

予算とエリアが決まり、マンションにするか戸建てにするかで迷った末に、新築の戸建て住宅を買うことが決まったとしましょう。ここから具体的に新築の戸建て住宅購入の流れを解説します。

 

物件決定

 

通常、住宅の選び方として、インターネットで探して気に入った物件に問い合わせを入れ、担当している不動産会社と媒介契約を結び、物件の見学をします。気に入らなければ別の物件を紹介してもらい、家探しを継続します。一般的には真剣に探し始めてから3カ月~半年程度で決まることが多いようです。

 

申し込み

 

気に入った物件が見つかったら、申し込みを行います。値引き交渉などするのであれば、このタイミングです。条件が折り合えば、売買契約を締結する日程をセットすることになります。

 

銀行調整

 

契約する前に、住宅ローンが承認されるのか確認するために事前審査を行います。通常、不動産仲介会社の言うとおりにやれば大丈夫です。

 

クレジットカードや携帯電話料金の支払い滞納などのために個人信用が傷ついている場合、融資が下りずに住宅が買えない、もしくはローン額が減額されてしまうことがあります。しかし、金融機関を変えれば大丈夫なこともありますので、不動産仲介会社と打ち合わせをしながら進めていきましょう。

 

売買契約

 

売買契約にあたっては契約書と重要事項説明書という書面について、宅建士が2時間程度かけて解説します。疑問点があれば残さず聞いておきましょう。新築戸建ては中古よりも契約不適合責任につながるようなことは少ないのですが、油断は禁物です。この時点で手付金、仲介手数料、印紙代などの諸費用がかかります。諸費用は物件価格の5~7%前後を現金で用意しましょう。

 

引き渡し

 

引き渡し日に融資が実行され、登記を行うなど一連の手続きを一気に行います。契約から引き渡しまで1カ月くらいの日数がかかることが多いですが、引き渡しとなって初めて不動産が自分のものになり、入居が可能となります。

 

新築購入の場合の重要ポイント

 

新築は建物が新しく、設備も最新式のものですから、中古を買うよりも心配する点は少ないのかもしれません。しかし、念には念を入れて、内覧時から売買契約締結の重要事項説明時まであらゆる機会をとらえて不明な点を確認しておきましょう。

 

特に以下に挙げる項目には目を光らせましょう。

 

敷地境界について不明瞭な部分がないか

 

敷地境界とは、土地と隣の土地との境を示す線のことです。すべて土地の境界が明確になっていれば問題はないのですが、現実には境界がよく分からなくなっている土地が多々あります。

 

新築購入の場合、多くは不動産事業者が売主(その時点での持ち主)となっているため、基本的には整理されていることが多いです。しかし、隣り合った土地の所有者どうしで、どこまでがどちらの土地なのかをめぐってトラブルになることがよくあるため、しっかりと敷地境界が特定されているか、敷地境界の指標は打ち込まれているかなど、基本的なところをしっかり確認しましょう。

 

設備のグレード

 

新築建売住宅は一見どれも似たようなものに見えて、設備のグレードには大きな差があります。各事業者ごとに得意な分野が異なり、その建売の味を出してうまく売れるように工夫しているためです。キッチン、フローリング、バスルーム、外壁、天井などこだわりたい部分でハウスメーカー選びをするのも悪くありません。特にキッチンやお風呂などは単価が高いので、よく見ておくといいでしょう。

 

長期的な資金計画

 

「買える金額」と「支払える金額」は異なります。例えば、年収500万円の人だと4,000万円くらいの借り入れも可能ですが、例えばフラット35などで借入金利が1%とすると、月々の支払いは約11万2,000円となります。

 

家庭環境にもよりますが、奥様が専業主婦で子供が2人といった場合、借りることはできても、それで35年間支払いができるかどうかは別問題です。必ず「月々の支払い」が可能か?という目線で確認を行うべきでしょう。

 

住宅ローン減税

 

「住宅ローン控除(減税)制度」とは、個人が住宅ローンを利用してマイホームの取得やリフォームをする際に、一定要件のもと所得税からの控除が受けられる制度です。満たさなければならない条件はいくつかありますが、多くの人が利用可能な税制優遇となりますので、ぜひ利用したいところです。

 

例えば長期優良住宅やインスペクションなど一定の水準を満たしている場合、このローン減税の期間や内容が有利になったりするため、不動産事業者からもらうパンフレットはよく確認をすることが大事です。

 

これまでは毎年末の住宅ローン残高に対し、10年にわたって1%の控除がありました。しかし、2022年からは控除率がいまの1%から0.7%に下がりそうです。新築住宅は控除期間がこれまでの10年から13年に延長されるのでラッキーです。しかも、これまではローン契約者の年間の合計所得が3,000万円以下だったのが、2,000万円以下となりそうで、これも朗報でしょう(※2021年12月末時点では未確定です)。

 

まとめ

 

以上、新築戸建ての不動産購入について解説してきました。全体の流れをつかみ、とっかかりを押さえておけば、臆することなくマイホーム探しに取り組むことができます。ぜひ、この記事で書いたことを参考に、失敗しない新築戸建ての購入を進めてください。

 

 

松村隆平
中央大学法学部法律学科卒。新卒で住友電気工業に入社し、トヨタ自動車向けの法人営業、および生産管理に従事。その後、株式会社ランディックスに入社し不動産業界に転身。その後同社のIPO準備責任者となり、経営企画室長を兼任。2019年に東証マザーズへ上場、2021年に執行役員。
趣味は司馬遼太郎の小説を読むこと。経営学修士(MBA)、認定IPOプロフェッショナル、宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー(AFP)、統計調査士。

 

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