不動産のリアルREALITY OF REAL ESTATE

  • 最終更新日:2019年10月30日
  • 公開日:2019年6月10日

不動産を売却するのに仲介手数料はいくらかかるのか?

マンションなどの不動産を売却するときに一番気になるのは「いくらで売れるのか?」でしょう。できるだけ高く売りたい気持ちは誰もが持っています。しかし、それと同じくらいに重要なのは、売却に伴って「いくらぐらい経費がかかるのか?」です。

 

⇒仲介手数料の仕組みや基礎知識についてはこちら

 

売却金額がいくら多くても、経費が多ければ手取り金額は少なくなります。仲介手数料は、不動産業者が売買を成立させたときに発生する業者への報酬であり、売買金額によっては数百万円にも及びます。また、売買契約が解約になったのに仲介手数料を請求されるというケースもありますので、しっかりと理解しておきましょう。

 

不動産売買

(写真はイメージです)

 

仲介手数料の計算方法 ~「3%+6万円」は上限金額~

 

不動産売買の仲介手数料は、宅地建物取引業法という法律で上限金額が定められています。400万円以上の不動産は「売買代金×3%+6万円(税別)」で求められます。

 

売買金額が4,000万円であれば仲介手数料の上限額は126万円(税別)、3,000万円であれば96万円(税別)になります。多くの不動産業者では、この上限金額を正規仲介手数料として請求していますが、あくまで上限ですので、これよりも減額することは問題ありません。仲介手数料を通常よりも割り引くことを謳っている業者もありますので、マンションなどの売却を相談するときには、その業者が仲介手数料の金額設定をどのように考えているのか確認しておくとよいでしょう。

 

仲介手数料が発生するタイミング ~売買契約が成立しなければ発生しない~

 

売却の場合、仲介手数料は買主が見つかって売買契約が成立して初めて発生します。要するに、成功報酬なのです。

 

不動産業者は、売却の依頼を受けると、インターネットや新聞折込広告などによって買主を探します。業者には広告費用が発生しますが、売主には業者からこうした費用を請求されることはありません。

 

また、「売却を依頼したけれども、なかなか購入者が見つからないので売却活動を中止したい」「他の不動産業者の方が魅力的だから、そちらへ売却依頼先を変更したい」など、売買契約が成立する前に仲介を中止することもあります。この場合も、まだ売買契約が成立していませんので、広告費用が請求されることはありません。

 

ただし、仲介手数料に含まれるのは「通常の仲介業務で発生する費用」です。売主側からの特別な希望によって折込チラシを作成したり、共有名義のマンションで日本各地にいるたくさんの売主を訪問しなければならなかったりなど特別な業務が発生する場合には、仲介手数料とは別にその費用(実費)を請求されることがあります。

 

仲介手数料を手渡すタイミング

 

仲介手数料を業者に手渡すタイミングについて、特に法律などの決まりはありませんが、売買契約成立時にまず半額を、決済・引き渡し時に残りの半額を手渡すように定めている業者がほとんどです。売買金額が4,000万円の場合、仲介手数料は136万800円(8%の消費税込)ですので、この半額は68万400円です。

 

売買契約時の手付金は、一般的に売買代金の5~10%、このケースでは200万~400万円ですが、手付金が少ない売買契約もあります。手付金が50万円であった場合には、少なくとも手付金との差額18万400円を売主が用意する必要があります。

 

売買契約が決まったら、仲介手数料を手渡すタイミングを業者に確認するようにしましょう。

 

解約になっても仲介手数料が発生するケース

 

不動産の売買では、売買契約を締結してから1~2カ月後に決済・引き渡しを行うのが一般的です。不動産の所有権が移るのは決済・引き渡しのときであり、売買代金の全額が売主に支払われるのもこのときです。ただ、いろんな事情からこの1~2カ月の間に売買契約が解約になってしまうことがあります。

 

たとえば、買主が予定していた住宅ローンを借りることができなかった場合です。住宅ローンを利用する場合の特約として「○○銀行で○万円を借りる予定だが、買主の責めに帰すことのできない事由によって借りられない場合は売買契約を白紙解約できる」という特約が売買契約書に盛り込まれます。この特約を理由に売買契約が白紙解約になった場合は、売買契約がいったん成立していても、仲介手数料を支払う必要はなくなります。

 

このほか天災地変などによって建物が損壊した場合など、売買契約を履行できなくなったときにも同様に仲介手数料も発生しません。

 

一方、売買契約書に定められる手付解約では仲介手数料がそのまま発生します。買主は手付金を放棄すること、売主は手付金を買主に返金してさらに同額を買主に支払うことによって売買契約を解約できるというのが手付解約です。この場合は、自分の意志によって解約を選択しているため、売買契約時に取り決めた仲介手数料を請求する権利が不動産業者にあります。請求するか否かは不動産業者しだいではありますが、請求される可能性はあると考えておきましょう。

 

仲介手数料が無料となるケース ~業者買取のメリット~

 

仲介手数料を無料にできる方法のひとつに業者買い取りがあります。不動産業者が仲介に入るのではなく、不動産を買い取る場合は、仲介手数料は発生しません。業者買い取りのメリットとデメリットは以下の通りです。

 

【メリット】

 

・売買契約から決済・引き渡しまでがスピーディー
→買取では購入者が不動産業者のため、資金調達など決済・引き渡しまでの準備が直ぐにできます。早ければ売買契約から1~2週間後に決済・引き渡しが可能です。

 

・解約のリスクが少ない
→不動産業者は売買契約を熟知していますので「こんなことは知らなかった」というトラブルはありません。また購入理由が明確ですので、売買契約後に解約になるリスクは非常に低いでしょう。

 

・瑕疵担保が免責となることが多い
→不動産業者が買い取る場合、多くは買取後にリフォームを行います。そのため、既存の設備などについて引渡し後の稼働を一定期間保証する瑕疵担保責任が免責になるケースが多くあります。

 

【デメリット】

 

・仲介よりも売買金額が下がる傾向にある
→不動産業者は、購入後にリフォームを実施して再販売を行い、差額から利益を得ます。このため、買取金額は仲介で買主を見つけた場合の売買代金よりも低くなることがふつうです。

 

業者買い取りに向いているのは以下のようなケースです。

 

・相続などによって利用目的のない遠方の不動産を所有した場合
→遠方であったとしても所有している不動産を管理する責任が発生します。空き家にすることで建物の劣化は進んでしまいますので、早めに現金化する方がよいこともあります。

 

・住み替えで購入先が決まっている場合
→住み替え候補が決まっているけれども、売れなければ購入できないというケースがあります。入金を確実にしておくことでスムーズに新生活へ移ることができるという人もいるでしょう。

 

・室内の保守状態が悪い場合
→室内が汚れていたりすると、一般の購入検討者が内覧をしても、購入意欲が高まらない場合があります。自分でリフォームをしてきれいにするには事前に多額の出費を要しますし、居住していれば仮住まいなども必要です。不動産業者の場合は、フルリフォームするため室内の見栄えは考慮しませんので、いくら汚れていても問題ありません。

 

最後に

 

仲介手数料は、売買契約が成立したときの成功報酬であり、売買金額の3%+6万円はあくまで上限金額です。最近では、契約内容によって仲介手数料を無料もしくは割引にする不動産業者もありますので、無駄な出費とならぬように売却を依頼する前にしっかりと確認しましょう。

 

また、不動産業者による買い取りは仲介手数料がかかりません。売却理由などによっては買い取りの方が良い場合もあります。仲介手数料の金額や仕組みをしっかりと理解して、売却を成功させましょう。

 

 

斉藤勇佑(宅地建物取引士)
大学卒業後、5年間不動産売買業務に従事。その後、不動産管理会社に転職し、分譲マンションの維持管理を中心とした業務に5年間関わる。現在は、不動産のストック分野の業務に従事。

 

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※2026年09月06日現在 本社・首都圏営業所の数値

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    272

    2 か月前

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    2 か月前

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    5 か月前

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    5 か月前

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    3 か月前

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