マンション購入を決断するきっかけに「年齢」を上げる人は多いかもしれません。本来なら、家族構成の変化や家計の状況など人によってタイミングはさまざまなのですが、実際、初めてマンション購入に至る人の多くは30代、40代がほとんどです。今回はあえて年齢で区切って、マイホーム購入ベストタイミングについて考えてみましょう。年代ごとの注意点についても見ていきます。

 

カップル 夫婦

(写真はイメージです)

 

住宅購入年齢の平均は

 

国土交通省の「平成28年度 住宅市場動向調査報告書」によると、住宅を初めて取得する(一次取得)年代は30代が最多です。ただ、物件の種類によっても若干の差があり、住宅購入の平均年齢(世帯主)は次のようになっています。

 

 【一次取得者の世帯主の年齢】

一次取得者の世帯主の年齢

 

最多年代は30代で占められますが、平均年齢で見ると36.9歳~43.3歳までと幅があります。一次取得者に限って見ると、40歳前後での購入が平均的といえますね。二次取得者を含んだ平均年齢は分譲マンション購入者で「56.8歳」でした。最多年代は60歳以上となっており、マンションを「終の棲家」と決めて住み替える人が多いと推測できます。

 

ローンの申し込み条件からもベストは30代半ば

 

住宅を購入する人は、住宅ローンを組むことがほとんど。購入年齢はローンの返済期間とも関係してきます。親子ローンや住宅金融支援機構のフラット50など、特別なローン以外の返済期間は最長35年です。さらに、多くの金融機関が完済年齢を80歳と設定しています。これは逆算すると45歳までに購入しないと、住宅ローンの利用が難しいということです。住宅ローンの利用条件は個々の事情を考慮しないので、きちんと知っておくべきですね。

 

住宅ローンの仕組みからいえば、45歳前後が住宅ローンを組むリミットかもしれませんが、実際には定年が一つの目安となるため、「30代が購入のベストタイミング」とも言われます。65歳定年ならば、30歳で住宅ローンを組めば、退職と同時に住宅ローンの負担がなくなるからです。収入が減少する退職後に住宅ローン返済から逃れられるのは、大きな安心になるでしょう。

 

では、30歳がベストタイミングなのかというと、そうとも言い切れません。住宅を購入するなら、結婚や家族構成、働き方などがある程度固まっていた方がいいからです。厚生労働省の「婚姻に関する統計(平成28年度人口動態統計特殊報告)」によると平均婚姻年齢は、夫婦ともに初婚の場合で「夫 30.7 歳」、「妻 29.0 歳」と、ほぼ30歳となっています。多くの30歳は、婚姻の有無を含め、ライフプランが未確定であることでしょう。

 

それに、子供の人数ひとつとっても、兄弟の数や男女比によって住居に必要なスペースは変わってきます。もちろん子供の人数によって、教育費の負担も変わります。それらの事情を含めると、結婚から数年後、家族構成が固まってくる「35歳前後」が理想かもしれません。

 

35歳でマンション購入するメリット

 

世帯主が35歳で、子供が幼い家族を例に考えてみます。事例の世帯が住宅を購入すると、そのまま返済をしていけば購入年齢70歳で完済できます。この「35歳で購入」パターンはライフプラン全体から見てもゆとりがあります。

 

まず、子供が小さければ教育費の負担は55歳前後で終わるでしょう。教育費の負担が減ったあとも定年までに10年間(60歳定年ならば5年)あるので、「繰り上げ返済を行う」、「定年までに老後資金を貯め、退職金は一括繰り上げ返済にまわす」など、やりくりの幅が多くなります。

 

定年前後に住宅ローンの残高が少なくなっていれば、転売もしやすいはずですので、住み替えを考えてもよいでしょう。その時の状況や希望に合わせて動きやすいのが35歳前後の住宅購入といえそうです。

 

住宅ローン完済年齢が早い方がゆとりが生じるのなら、20代で購入するのもいいのでしょうか? 確かに若いうちの住宅購入は時間的メリットがありますが、大きな買い物なので、急ぎすぎるのは禁物です。結婚後すぐに住宅を購入すると、頭金がわずかになって、毎月の返済額が大きくなってしまうことも考えられます。また、自己資金が足りないために利便性や住宅の広さを妥協してしまい、満足のいく家を購入できないケースもあるようです。特にマンションは増築ができないため、年齢的に早い時期の購入には注意したいです。

 

リスク回避を考えたい40代

 

このように、マンション購入のタイミングは35歳が理想かもしれません。しかし、住宅購入の決断は結婚や子供を授かるタイミング、もしくは家計の都合などで購入が40代以降になることもあります。晩婚化の進む現代では、現実として40代での住宅購入は決して少なくありません。どういった点に注意すればいいでしょうか?

 

もしも40歳でマンションを購入し、漫然と35年ローンを組むと完済年齢が75歳になります。定年が65歳とすると、退職後10年間住宅ローンの返済が続くことになります。なので、頭金を増やして毎月返済額の負担を軽くするか、最初から返済期間を35年未満にしておくと安心です。頭金を多くすれば、金利を引き下げることもできるのでオススメです。

 

価格帯が低い中古マンションを探すのも選択肢の一つでしょう。実際に、冒頭の一次取得者の世帯主の年齢を見ても中古物件の購入平均年齢は新築物件のそれより高めです。最近は新築のようにピカピカのリフォーム済みの中古マンションも多く出回っています。

 

40代で貯蓄がある程度あるなら、頭金を多くして返済リスクを抑えつつ、資産性の高い高額マンションを購入するのも一つのです。資産性の高いマンションならば、売却して売却益を得たり、住み替えて賃貸収入を得たりができるからです。貯蓄や生活に余裕があるなら検討の余地はあるでしょう。

 

気を付けたいのが、団体信用生命保険への加入義務です。ほとんどの民間住宅ローンでは、団体信用生命保険の加入が融資受けるための条件となっています。団体信用生命保険は生命保険の一種ですので、健康でないと加入することができません。加入条件が緩やかなものもありますが、保険料が割高であったり、金利が上乗せされたりします。

 

若くしても健康リスクはありますが、年齢が高いとよりリスクが大きくなるのも事実です。住宅金融支援機構のフラット35では団信に加入せずとも借り入れを受けられますが、返済者の死亡リスクに備えて通常の生命保険にしっかり加入するといった対策が必須です。

 

30代で決めよう。でも、住宅購入のベストタイミングは自分しだい

 

以上のように、一般的なライフプランからみたベストタイミングは30代かもしれませんが、貯蓄額やリスク回避策によっては40代の住宅購入をベストにすることも可能です。いつ購入しても住宅ローンを組む以上、返済の負担はゼロではありません。自身や家族の「家が欲しい」という気持ちを大切にして購入プランを考えるとともに、負担にならない返済対策を打っていきましょう。

 

 

横山 晴美(AFP 住宅ローンアドバイザー)
企業に属さない独立FP。2013年ライフプラン応援事務所を立ち上げて以降、住宅相談を専門に扱う。相談では保険見直し、教育費、退職後プランなど総合的な視点で資金計画、および返済計画を考案。相談業務のほか、セミナー講師、執筆業など情報発信、啓発活動にも力を入れている。

 

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