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  • 公開日:2018年12月7日

地震保険だけでは被災時の補償が不十分かも?火災保険の断捨離と「上乗せ特約」のススメ

日本人は損害保険や生命保険に加入していない人の方が少ない保険好きの国民と言われます。一方、地震保険に関してはまだよく知らないという人が多いのではないでしょうか。阪神淡路大震災や東日本大震災などの巨大地震を経て、日本人の地震への備えに対する意識は以前よりも高まってきています。住まいの購入を検討するに当たり、地震保険の火災保険との違いや仕組み、各種特約について知っておきましょう。

 

地震保険と火災保険,上乗せ特約のススメ

(写真はイメージです)

 

火災保険と地震保険の違い

 

まずは、火災保険と地震保険の仕組みについて基礎から解説します。

 

火災保険

 

火災保険は、一戸建てやマンション、ビルなどの建物本体と、建物の中にある家具や什器などの動産の被害に補償します。その内容としては、火災や落雷、爆発、風災、雪災、水災、外部からの物体の衝突、水ぬれ、盗難、不測かつ突発的ななどの被害があったときに補償します。

 

これらの建物や動産などの補償の対象になるモノを、火災保険では「保険の対象」と呼んでいます。火災保険では、この「保険の対象」ごとに加入する仕組みになっていますので、建物だけに保険をかけた場合、火事で家が燃えてしまったときに受け取ることができる保険金は建物が受けた被害の分だけになります。

 

よって、動産の被害について補償を受けるためには、動産も「保険の対象」として火災保険の申し込みをしておく必要があります。

 

地震保険

 

他方、地震保険は損害保険の一種で、地震や噴火、またそれに起因する津波による災害で発生した損失を補償する保険です。地震が原因で家が焼けてしまったり、倒壊してしまったり、家が津波で流されてしまったりなどの、大きな被害が対象です。

 

販売と保険金支払い業務は民間の保険会社が担当し、地震保険は必ず火災保険とセットで加入することになります。つまり、地震保険は火災保険の特約という位置づけであり、地震保険に単独で加入することはできないのです。地震保険の保険金額は、火災保険の保険金額の30~50%の範囲内で損害割合に応じて支払われ、生活を建て直すために必要なものを購入したり仮住まいの家賃にしたりなどにあてることができます。

 

後述しますが、近年、単独で加入できる地震補償保険という名称の保険商品もありますが、これは民間保険会社が独自に設計したもので、地震保険に関する法律の対象外であるため、これを地震保険と呼ぶのは厳密には誤りとなります。

 

 地震保険は半官半民で構築

 

地震保険は、1966年(昭和41年)に「地震保険に関する法律」の制定を受けて、国と民間の損害保険会社が共同で運営する制度として誕生しました。いわゆる半官半民の保険制度ですので、保険料はどの保険会社に加入したとしても同額です。

 

火災保険約款では通常、地震・噴火・津波によって生じた火災による損害を免責事由としています。つまり、同じ火事でも地震や噴火が原因では補償されないのです。

 

1923年(大正12年)9月1日の関東大震災や1964年(昭和39年)6月16日の新潟地震の場合などで、火災保険は罹災者救済策として役立ちませんでした。そこで地震保険創設を求める社会的要望が高まり、新潟地震から2年後の1966年(昭和41年)から地震保険に関する法律と地震再保険特別会計法が施行され、地震保険が実現しました。

 

ただ、地震保険はその存在や重要性があまり浸透しませんでした。再び注目されたのは、兵庫県を中心に甚大な被害が出た1995年(平成7年)の阪神淡路大震災後です。この地震で住居が倒壊したり、地震に伴う火災によって住居が焼失したりした人が続出しました。そこで、地震保険に加入していなかった人が、住居が地震で倒壊して住めなくなったのに住宅ローンの残債を支払わなくてならないという厳しい現実が取りざたされました。

 

こうして地震保険への関心は高まります。2007年1月より地震保険料控除制度がスタートし、2011年には東北地方を襲った東日本大震災もあったことから、損害保険料率算出機構によれば2012年度の火災保険新規契約者のうち地震保険にも加入した割合(付帯率)は56.5%と過去最高を記録しました。

 

 地震保険の上乗せ特約は追加するべきか、どんな補償があるのか

 

上述しましたが、地震保険での受け取り金額は火災保険の金額の30~50%の範囲でしか設定できません。これは、地震保険制度のそもそもの目的が住宅の再建ではなく、被災者の生活支援を目的としたものだからです。

 

しかし、そうなると、住宅ローンの残債が多い場合、家を地震で失っても住宅ローンだけ払い続けなければならないというリスクを負うことになります。そこで、本来の目的である生活支援だけではなく、地震による建物の被害にも保険で補償をしようと地震保険では不足している50%分を特約で上乗せするという商品が開発され、損保各社がさまざまなタイプでそろえています。

 

このように地震保険の上乗せ特約を付加することにより、生活支援資金のみならず、地震による建物の損壊についても十分な補償を準備することができます。

 

しかしながら、地震保険の上乗せ特約については、料金、保障内容などは各損保会社によって違いがあり、地域や建物構造によって、加算される保険料にはバラつきがあります。充実した補償を得るためには、それ相応の保険料がかかってしまうことは当然のことですので、最終的にはご家庭の予算と相談することになります。

 

実際の保険料で言いますと、地震保険料の20~30%増しくらい、もともと保険料の高い地域だと約50%増しになることもあります。決して安いわけではありません。地震保険の上乗せ補償は必要かもしれませんが、まったく貯蓄もできない状態になってしまっては本末転倒です。まずは無理のない範囲で検討してみてください。

 

火災保険の不要な補償を削って地震保険に加入しよう

 

そこで、地震保険の上乗せ特約を検討する際に、加入している火災保険本体について見直すことをご提案します。地震保険の検討をする際には必ず本体の火災保険についての説明を受けますので、その際にご自身では加入しているつもりのなかった、もしくは現在はもう必要性を感じなくなった火災保険の各種特約について、担当者に相談してみましょう。不要な補償を削ることによって、地震保険の保険料を捻出することが可能となるかもしれません。

 

意外と盲点となるのが、自動車保険の特約との補償の重複です。ありがちなのは、他人にけがをさせてしまったり、損害を与えてしまったりしたときに使える「個人賠償責任特約」です。火災保険や傷害保険、自動車保険に加入している人は、この特約が重複していないかチェックしてみましょう。

 

おわりに

 

地震大国と言われる日本において、もはや地震保険は必須の保険であるともいえます。しかし、いつ発生するかわからない地震に過剰なまでにおびえ、高い保険料を支払った結果、貯蓄もできなくなってしまうことになれば本末転倒です。

 

まずは、生命保険、自動車保険、問わず、ご自身が加入している保険の内容について確認してみましょう。

 

 

坂井田 敬介(宅地建物取引士、行政書士)
司法書士事務所に勤務後、行政書士として独立開業。数多くの不動産取引を担当。その後、外資系生命保険会社に勤務。不動産を含むトータルの資産形成のコンサルティングを行う。

 

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※2026年03月01日現在 本社・首都圏営業所の数値

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    3 か月前

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    4 か月前

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