不動産のリアルREALITY OF REAL ESTATE

  • 公開日:2018年7月13日

【首都圏住宅マーケット最前線】(2)個人投資家の思考力と失敗から学ぶ 「住まい選びは、情報収集力が勝負」

住まいの購入は、一般の人にとって人生で最大の買い物と言っていい。物件価格が高くなった現状を見ると、東京23区のファミリー向け新築マンションならば6,000万~7,000万円台となり、専有面積が70㎡に届かない50~60㎡の住戸でも4,000万円台後半から5,000万円台前半で販売されている。

 

高根の花になりつつあるのは、なにも新築に限らなくなってきた。中古マンションであっても、東京23区で駅近なら築10年の住戸が4,000万円台後半~5,000万円台で売り出されているのをざらに見る。

 

一次取得者(初めて購入する)層のサラリーマン年収400万~600万円から考えると、マンションを購入するのをためらわざるを得ない状況だ。仮に購入したとしても35年間の長期で住宅ローンを組めばその返済が待っている。終身雇用制度の崩壊と年功序列による給与形態でなくなった現代にあって、ローンはひと昔前よりも重荷になっている。

 

一方、いくつも、そして何度もマンションを売り買いしている人もいる。そう、個人投資家さんである。民主党政権が倒れ、自民党・第2次安倍政権が誕生し、アベノミクスと呼ばれる経済政策の発動から徐々に企業業績が回復し、史上最低の金利水準というおカネが借りやすい状況を受けていわゆる「サラリーマン大家」が急増した。

 

彼らの行動と思考、そして失敗から、一般消費者がマンションを購入する際に学べることはないだろうか。

 

個人投資家に学ぶ住まい選び

(写真はイメージです)

 

利回りを改善できる物件を探す

 

ひと口にサラリーマン大家と言ってもさまざまなタイプが存在している。新築のワンルームマンションを区分で購入する人もいれば、中古マンションを複数に分散して区分で購入したり、一棟ごと購入したりする。なかにはボロ戸建て住宅やボロアパート、再建築不可の物件などにも投資する。

 

投資家は、利回り(年間家賃収入÷物件購入価格)を見て物件を購入する。物件価格が安いと利回りが高くなり、物件価格が高いと低利回りという関係だが、中古マンション・アパート・ボロ物件を購入して利回り20~30%、なかには40%をたたき出す投資家もいる。

 

値段は激安。私が取材したあるサラリーマン投資家は、東京から電車で1時間半ほど離れた無稼働の賃貸アパート(5室)を150万円で購入し、リフォームに250万円ほどをかけて数カ月で満室にした。実質利回りとして50%近くをたたき出していた。旅行会社に勤務する40代の女性は「築年数は30年以上の築古で、なかには40年、50年以上を購入して運用している。

 

区分マンションと戸建てを購入し、2年ちょっとで売却した。区分マンションは400万円台で購入して600万円台で売却できた」と話す。その後も家賃収入を増やすために物件を買い続けているという。運用物件からの毎月のキャッシュフロー(賃料収入)と、これまでに売り買いで得た売却益を武器に銀行から資金を引き出す。

 

また、別の投資家は300万円ほどでボロ戸建て住宅を購入して1300万円ほどかけてリフォームし、外国人向けの住まいとして貸し出したあと、2倍近い価格で売り抜けた。彼らは一般的に投資物件を購入したら最低5年間は保有する。短期売買だと税金が多く取られるので、個人で保有する場合は5年を超える運用によって長期譲渡の税率20%となってから売却する。

 

狙った物件の周辺情報を徹底的に調べる

 

投資家の物件の売り買いを見ていると、実需(実際に住むため)での住宅購入の参考になる部分は少なくない。投資家が物件を買う際には「いかに優良な物件を割安で買い、利回りをいかにして最大限に高めるか」という目線で動いており、狙いをつけた物件の住環境を徹底して調べ上げる。たとえば、人口動態を調べて流入人口をチェックしたり、行政サービスの充実度、小学校の学区や教育水準、塾の情報などを調べてその地域の「民度」を把握したりする。

 

こうした情報収集のための行動は、自宅としてマンションを購入する実需層にとっても同じである。住み始めてからローン完済後までを見据えてエリアをチェックする。地域の所得データをまとめた書籍や各自治体ホームページから高額納税者の人数を調べて地ぐらいを測ったり、将来の人口流入を予測したりすることで、将来にわたっての行政サービスを冷静に判断することが可能となる。

 

また、成功している投資家の特徴は勤勉であることが共通点だ。不動産取引やローンについてはかなり詳しい。不動産取引の関係法令を熟知している人も多く、判例・事例を調べて知識を蓄えている人もいる。

 

「こちらが詳しければ不動産事業者や銀行などへの質問も的確にできて、不動産会社や銀行も真剣に的確に答えてくれると思う」と、約80戸を運用するメガ大家は話す。もちろん、そうした知識がないからと消費者をぞんざいに扱うような業者や銀行は淘汰されるだけだと思うが……。つまり、間違いなく言えることは情報戦を制することが失敗しない道につながっているということである。

 

やっぱり不正融資をやっていたスルガ銀行

 

今年前半は、「かぼちゃの馬車」事件が話題に上った。運用物件に空室が発生しても月額賃料を保証するサブリース事業者が、資金繰りが付かずにサブリースができなくなって倒産したというケースだ。そのサブリース事業者は、個人投資家に土地を買わせて女性専用をうたったシェアハウスを建てさせていた。投資家にシェアハウスを販売することでサブリース賃料を捻出していた自転車操業だったことが分かっている。

 

その土地・建物建設の融資を担当したのがスルガ銀行で、現在、新聞紙上をにぎわしている。本来なら融資審査が通過しないような属性の人にも書類を改ざんするなどして融資していたことが問題になっている。賃貸事業の事業性を無視し、周辺の賃料相場もたいして調べずに審査をおろそかにして貸し出した。

 

ただ、スルガ銀行のこうした融資姿勢は、個人投資家の間では2~3年前から「これからなにかあるとすればスルガが引き金になる……」という噂が少なくなかった。「二重契約をして物件価格を操作したり、預貯金など金融資産の数値を改ざんしたりなどの手口が横行していた」など真偽不明の情報がそのままトラブルとして表面化した感がぬぐえない。

 

どんな投資の失敗話にもあることだが「自分だけは大丈夫だ!」と高をくくって失敗した人が少なくないのも今回の事件の特徴だ。老後の安定生活、年金を補完する収入源としてシェアハウス運営に乗り出したものの、サブリース業者と銀行選びで失敗したケースと言っていい。

 

かぼちゃの馬車で購入した土地・建物の価格は相場よりも高めだったこともあって資産を売却しても残債が残る状況に陥っている。被害に遭った投資家は、満室稼働に向けて早期に動き出さなければ破綻に追いやられてしまう。

 

銀行の融資姿勢についても触れておこう。銀行には、融資の審査にあたっていくつかの原則が存在する。公共性、収益性、成長性、流通性(処分性)などで判断するのだ。公共性とは安全で快適な居住空間を提供できているかであり、違法建築物や耐震性能に問題がある物件ではないことなどを確認する。もちろん、非社会勢力に属する人には貸し付けしない。収益性とは、将来の貸し倒れリスクを判断し、そのリスク度合いに合った金利での融資をすることだ。

 

最後の処分性とは、たとえ融資先がデフォルトに陥っても、マーケットで適正価格により速やかに売却・換金できるかという視点である。これは銀行に限らず住宅ローンを組んで購入する一般消費者の物件選択時の判断基準にも通じるものだ。たとえば会社が倒産してローンが払えなくなったときに売り出し、適正な価格で販売できてローンの残債が残らないようにする。そのためには立地を厳選したり、頭金を多めに出してもらってローン借入額を抑えたりといった発想につながる。

 

一生に一度のことだから、しっかり情報収集を

 

自分の住まいを購入するというのは、馬力がいるのは言うまでない。大金をはたいて「ああ、この家買わなきゃよかった……」という事態を招かないようにするためのノウハウ・情報の収集が欠かせない。弁護士やお医者さん、企業経営者など所得の高い人が不動産投資に失敗する例は少なくないが、情報不足と現地を見ないで物件を買うといった横着さから来ていることが多いようだ。

 

マイホーム購入は「一生に一度」のこと。この先の人生にずっとついて回ることなので、情報収集やちょっとした勉強はめんどうがらずにしておいて損はないはすだ。情報に振り回されずに情報を制する。自分の身の丈にあった計画で、最高の住まいを手に入れてもらいたい。

 

(不動産のリアル編集部)

 

 

嬉しい口コミも
多数いただいております

  • 40代男性(マンション売却)
    こちらでマンションの売却をいたしました。
    比較した大手の不動産屋よりも専門知識が豊富に感じ、なおかつ仲介手数料も安かったのでこちらにお願いしました。
    結果、売り出し価格で1回の内覧で決まり、満足しています。
    無駄な勧誘が一切なかったのもおすすめできます。
  • 50代女性(マンション購入)
    マンション購入にてお世話になりました。
    担当の鈴木朋子さんには、本当に親切にしていただき感謝しかないです。 いつも私たちの目線になり、分かりやすいアドバイスをしてくださりました!子供への気遣いも嬉しかったです。 何より、鈴木さんの表裏のない感じが私も夫も大好きです。(笑)
    不動産購入で後悔したくない方、安心して物件探しや手続きを進めたい方にはぜひお勧めしたいです! お世話になり、本当にありがとうございました。
  • 40代男性(中古マンション購入)
    中古マンション購入にあたり、いくつかの不動産仲介会社にあたってたところ不動産流通システムさんに辿り着きました。他の仲介会社さんは営業の電話が激しく、仕事の障害になる程でうんざりしておりましたが、不動産流通システムにて担当頂いた成田さんは、押し売りする様なことは一切無く安心して物件を探せました。

    女性ならではの細かい気配りと単刀直入に物件の懸念点をプロの目からアドバイス頂き、納得のいく物件選びができました。会社名が大手の不動産仲介会社ほど知れ渡ってはおりませんが、ネットでの口コミで良いサービスが良いものとして伝わり、より多くの消費者が良いサービスが受けれる様になればと思い書き込ませて頂きました。
    大手の名前だけに騙されて無駄な手数料払うのは、勿体ないですよ。
    不動産流通システムさんで物件を売り買いするのに、大手に引けを取らないサービスをより安価に受けれますので
  • 40代女性(住み替え:購入・売却)
    不動産の売却・購入の両方お世話になりました。
    以前中古マンションを購入する際は、不動産ポータルサイトに掲載している不動産会社に問い合わせをしないと内覧ができなかったことが何度かあり、大手不動産会社に任せると、売却の際幅広く宣伝活動がされないのではないかという不安がありました。
    そこで、「囲い込みはせず、他社にドンドン広告掲載してもらい幅広い媒体で宣伝してもらう」「LINEからの問い合わせも可能」「仲介手数料が安い」の3点に惹かれ、お任せしました。
    担当の鈴木さんの明るく、お茶目な人柄も好きだったので、購入売却にかかる庶務も憂うつにならずに対応できました。 いつも家族のことや、部屋についてもポジティブなことを言ってくれるので安心してお任せしました。
    最寄駅にはないので、いつでも会って相談するというのむずかしいかもしれませんが、心配なことはメールや電話ですぐに対応してくれるので、私達には十分満足できました。
    結果としては売却も1ヶ月で売出価格で決まり、購入時のローンも紹介していただき、購入・住み替えもスムーズに決まりました。また住み替えの際にはぜひお願いしたいです。
  • 50代男性(マンション売却)
    マンション売却で、担当していただいた津司さんには本当にお世話になりました。
    次に住む所の相談と住んでいるマンションの売却を同時進行で行いましたが、分かりやすい説明と進め方の提示が手際良く、安心してお任せする事が出来ました。
    ネットで何でも調べられる時代ですが相手が何を考え、何を優先するかは会話の中でこそ分かると思います。プロフェッショナルを感じました
  • 30代女性(マンション購入)
    とにかくレスが早い。
    専門知識も豊富で、説明が分かりやすいです。
    担当してくれた方は非常に業界に通じており、ホスピタリティーに溢れていてかなり信用できます。 他社と比べて手数料もとても安いのでオススメの会社です。
  • 60代男性(戸建て購入)
    酒井智様にご担当して頂きました!細かい相談も小さな不安も毎回本当に迅速に対応して頂き、無事マイホームを購入できました!
    酒井さんは大変親切な方でREDSを選んで本当に良かったです。
    仲介手数料も無料で!今物件等お探しで検討してる方は絶対REDの酒井さんに相談してみてください!
※Google口コミより他の口コミを見る

一生に一度あるかの家の購入・売却…

相談したいけど、まだ買うか売るか決まっていない...

いきなり不動産屋さんへ相談に行くのはハードルが高い...

そんな方へ!LINEから気軽に相談でき、宅建士のプロが対応します。

宅建士が対応! LINEでご相談

LINEで気軽に相談したい方へ!