不動産のリアルREALITY OF REAL ESTATE

  • 公開日:2018年8月5日

リノベーションの醍醐味は自分らしさの反映。でも資産性を損なわないか気をつけよう

「新築マンションは高すぎて買えない」。住宅の購入を検討するとき、このような思いを抱いたことはありませんか。

 

リクルート住まいカンパニーが発表した2017年度の首都圏における新築マンションの平均購入価格は5,452万円でした。もちろん、この価格以外にもローン手続きや登記、引っ越しなどの諸費用がかかりますので、実際に居住するためには5,700万円ぐらいのお金が必要になります。

 

リノベーション,資産価値

(写真はイメージです)

 

時代は新築から中古へ

 

同調査における住宅ローンの平均利用金額は4,568万円。50%を超える購入者が4,000万円を超える住宅ローンを組んでいます。「日常の生活を考えると借入額は年収の5倍ぐらいまでが理想」と言われていますので、4,500万円の住宅ローンであれば年収900万円が必要になります。

 

共働きの合算が年収900万円を超える夫婦は多くとも、片方で年収900万円を超える世帯は少数です。出産・子育て・転勤など、その後のライフイベントまで考えていくと冒頭の通り、新築マンションに手が出しにくいというのが現状ではないでしょうか。

 

新築マンションが高すぎて買いにくいこと、また建築技術の向上によってマンションの質が高まり、中古でも問題なく使えるようになってきたことから、新築マンションよりも中古マンションを選ぶ人が増加傾向にあるようで、今後も中古マンションを検討する方が増えていくでしょう。

 

 

中古マンションのリノベーションとは

 

日本人は新品を好みます。車の購入においてもまずは新車を検討しますし、洋服もリサイクルショップよりもデパートなどで新しい服を購入します。戦後の経済成長により、新品の流通が一般的になった日本では、「人が使ったものを使いたくない」という意識が社会的に醸成されてきました。

 

価格的な面から新築マンションに手が出しにくくなった現状で、新品志向を実現するひとつの手段として最近、中古マンションを購入して、新築同様にリノベーションをする人が増えてきています。

 

ところで、リフォームとリノベーションの違いはご存じでしょうか。以前まではリフォームという言葉が主流でしたが、昨今ではリノベーションという言葉もずいぶん使われるようになりました。

 

一般的にリフォームは「修復」、リノベーションは「改良」を意味しています。リフォームは壊れた部位を直すという概念ですが、古いマンションを買って、自分好みにお部屋をより良くするという意味を持つリノベーションが上述のような時代背景から増加傾向にあります。

 

このリノベーションですが、主に以下の2パターンに分かれます。

 

(1)リノベーション済みマンションを購入する
(2)中古マンションを購入して、自分でリノベ―ションを行う

 

(1)は、業者が先んじてリノベーションを実施して、新築同様に仕上げた状態で購入する方法です。メリットとデメリットは以下の通りです。

 

【メリット】
 ・自分でリノベーションするよりも安価
 ・購入後すぐに入居できる

 

【デメリット】
 ・自分好みの部屋に仕上げることができない

 

業者は、そのマンション以外にも多数のマンションを購入してリノベーションを実施するため、壁紙やフローリングなどを大量に仕入れて費用を抑えることができます。お部屋に大きなこだわりがなく、新築同様のマンションを購入したいという希望でしたら、業者がリノベーションを実施したマンションを購入するほうがよいでしょう。

 

 

リノベーションの醍醐味は自分好みに仕上げること

 

リノベーション済みマンションにはたしかに価格面で魅力があります。しかし、リノベーションの醍醐味は、あくまで自分好みに仕上げることでしょう。せっかく「改良」するわけですから、自分が考える「良」に改めることが大きな楽しみといえます。

 

たとえば床材ですが、一般的には汎用フローリングが使用されます。価格が安くて耐久性に優れ、手入れが少なくて済むというものです。一方、リノベーションでは無垢材をフローリングに使用する方法もあります。無垢材の方が、足ざわりが良く、自然素材で健康的という意見があります。ただ、無垢材は木材の種類が豊富ですので、人によって好みが分かれ、定期的な手入れも必要になります。

 

また、建具もリノベーションで自分好みに変えやすい部位です。たとえばドアなら機能性の高いものもあれば、木目を出したものもあります。また、引き戸に変更してデッドスペースを減らすというリノベーションもあるでしょう。

 

大がかりな間取変更を含めて、幅広い選択肢の中から、自分好みのお部屋を仕上げていく。好みに合わせて仕上げていく分、業者が実施するリノベーションよりも費用は高くなってしまいますが、オーダーメイドの住まいづくりができることこそ、リノベーションで楽しみではないでしょうか。

 

 

自分好みのリノベーションには注意が必要 

 

ただ、自分好みにリノベーションを実施する場合、気を付けなければならないことがあります。それは、「資産性との兼ね合い」です。自分にとっては魅力的な住まいに変更したとしても、他人にとっては魅力的ではないかもしれません。いくつか例を挙げましょう。

 

例1:キッチンの高さ

 

キッチンの高さは5センチ単位で決めることができ、「身長÷2+5cm」ぐらいが一番使いやすい高さです。

 

身長160センチの人ならば85センチ、身長150センチの人ならば80センチになります。175センチと高身長の夫婦がリノベーションした場合、これに合わせた高さは92.5センチです。5センチ単位のため、高さは90センチまたは95センチを選ぶことになります。この高さでは、一般的な身長のファミリーからは、「高すぎて使いづらいキッチン」になってしまいます。

 

例2:部屋数が少ない

 

子供が独立してパートナーと二人暮らしなので、1部屋あれば十分ということで3LDKをリビングの大きな1LDKに間取変更するリノベーションの事例があります。後に間仕切りを作って、元に戻せればよいのですが、水周りの設備の位置などを動かして間取りが戻せなくなってしまうと、その後の売却では思うようにいかないことがあります。

 

マンションにしろ一戸建てにしろ、資産性というのは「他人がいくらで購入してくれるか」を意味しています。東京の都心は便利で住みたい人が多いから価格が高くても売却できます。反対に地方の過疎化が進む地域では、タダ同然にしても購入者が現れないような場所もあります。他人から見ても、そのリノベーションは「改良」に当たると思ってもらえるかどうか。これがリノベーションを行う上での注意点です。

 

しかし、他人の目線を意識し過ぎてしまうと、結局は業者のリノベーション済みマンションに近い仕上りになってしまいます。万人が好む一般的なリノベーションのみを行うのならば、価格的にメリットがあるリノベーション済みマンションを購入すべきでしょう。

 

おすすめは、アクセントクロス(部屋の壁の一部分に他の白いクロスとは別のクロスを貼り、部屋のアクセントとすること。部屋が広く見えたり、落ち着く感じになったりなどの効果が得られる)など、ちょっとしたリノベ―ションに自分の色を出すことです。

 

キッチンや浴室は、10~20年にわたって使用する設備ですので、上記のとおり、あまりに自分の色を出すと資産性の低下につながる恐れがあります。一方、壁紙やフローリングなどの表層部位は、キッチンや浴室などの設備よりも耐用年数が短く、またリノベーションが容易です。マンションの資産性との関連性が低いので、自分の色を出したリノベーションに最適です。

 

 

リノベーションは目的と資産性を考慮して

 

リノベ―ションでは古い物件を自分好みに仕上げることができます。これは新築マンションにも無い大きな魅力です。しかし、自分好みのリノベーションが仇(あだ)となっしまう恐れもありますので、リノベーションを実施するときには、「他人から見てもそのリノベーションが改良か」という視点だけは忘れないようにしましょう。

 

 

斉藤勇佑(宅地建物取引士)
大学卒業後、5年間不動産売買業務に従事。その後、不動産管理会社に転職し、分譲マンションの維持・管理を中心とした業務に5年間かかわり、現在は不動産のストック分野の業務に従事。

 

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