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  • 最終更新日:2018年8月11日
  • 公開日:2017年11月21日

マンション売却の3つのステップ――段階別の注意点は?

マンション売却の過程は、大きく3段階に分けられます。
【1】売却相談から媒介契約締結までの準備期間
【2】買い手を探す販売期間
【3】売買契約締結から引き渡し・売買代金受領までの完了期間

 

本記事では、このマンション売却の3ステップを、それぞれの段階での注意点と費用についてまとめました。
マンション売却を成功に導くには、しっかりとした知識が必要です。マンションを売りに出してから戸惑わないよう、意識すべき点をきちんと認識しておきましょう。

 

マンション売却

(写真はイメージです)

 

【1】準備期間の注意点と費用

 

準備期間は、「相談」「価格査定」「売却依頼(媒介契約)」の3段階に分けられます。一つ目の「相談」は売却事情によって省略されるケースもありますが、「価格査定」と「売却依頼」は、どのような売却でも必須となります。

 

1.売却相談

最近ではネット経由の一括査定から売却依頼へと進むケースも増えていますが、以前はこの売却相談からスタートするのがスタンダードでした。

 

売却事情の相談は電話やメール、あるいは不動産会社の店頭で行われます。同時にマンション名や部屋の広さ、間取りを確認して机上査定が実施されることも多く、概算での価格が提示されます。そこで詳しい査定を受けてみようとなれば、室内状況も確認する訪問査定へと話が進むのです。相談だけなのでもちろん無料です。

 

この時点で必要な書類などは全て参考資料となります。購入時のパンフレットや登記簿など、査定の参考になる資料があれば持参すると話がスムーズに運びます。

 

2.価格査定

 

価格査定には上述の「机上査定」と「訪問査定」があります。いずれも無料です。査定時の必要書類も参考資料となり、購入時のパンフレット類があれば事足ります。

インターネットからの査定は、ほとんどのケースが机上査定です。複数の業者に査定を依頼したら、その対応や提示価格を見て、訪問査定に呼ぶ業者を絞り込みましょう。極端に高い、または安い価格提示をする業者は避け、その上で連絡・報告などの対応に納得できる業者を選びましょう。

 

訪問査定は自宅を見せるわけですから、ほぼすべての個人情報をさらす行為に他なりません。それだけに、この時点での業者選びは、慎重の上に慎重を期すといった具合でも、やりすぎではありません。

 

3.媒介契約

 

訪問査定の後は媒介契約です。査定に呼んだ数社の中から業者を選定し、売却を依頼する契約書を締結します。
媒介契約には以下の3種類があります。どれを選んでも成功報酬なので、この時点で費用は発生しません。

 

一般媒介契約
複数の業者に売却依頼ができる。業者側に業務報告、レインズ登録の義務はない。

 

専任媒介契約
売却依頼は1社のみ。買主は自分で見つけてもOK。業者には2週間に1度の業務報告と、レインズ登録の義務が課される。

 

専属専任媒介契約
売却依頼は1社のみ。買主を自分で見つけることはできない。業者には1週間に1度の業務報告と、レインズ登録の義務が課される。

 

選ぶべき業者は、極端な価格提示をしない、常識的なビジネスマナーを心得た業者です。ホームページやポータルサイトを確認し、ネット広告への対応遅れがないかのチェックもしましょう。さらには、専任・専属媒介に固執しないといった営業姿勢も、大事なチェック項目になります。

 

なお媒介契約締結の際には、売主の本人確認が行われます。同時に依頼者が権利証の名義人と一致しているかもチェックされるので、登記済権利証(登記識別情報)と身分証明書を用意しておきましょう。

 

【2】販売期間の注意点と費用

 

媒介契約を締結したら、いよいよマンションの販売開始です。販売活動は業者が行いますが、購入希望者の内覧など、売主に対応が求められる場面もあります。

 

買い手が決まるまでの販売活動は、基本的には以下の繰り返しになります。

 

①業者が広告・宣伝活動を行う
②興味を持った購入希望者が問い合わせをしてくる
③購入希望者が気に入ったら内覧を申し込む
④建物内覧

 

このサイクルを繰り返していくと、多くの場合、3か月以内に内覧者から購入申し込みが入ります。問い合わせや内覧が多いほど早期売却につながります。売却が不調に終わるのは、売出し価格が高すぎて問い合わせや内覧に至らないケースや、内覧はあっても室内状況や内覧時の売主の対応に問題があるなどのケースがあげられます。

 

内覧や問い合わせがない場合は売出し価格の見直し、内覧はあるけど決まらない場合は室内の片付けや清掃を心掛け、内覧者への対応に間違いがないか、担当者に聞いてみましょう。きちんとした業者の担当者であれば、売れない場合の問題点はしっかり認識しているものです。

 

また購入申し込みの際、価格交渉が入るケースも珍しくありません。法外な要求だと思えたなら拒否するのも構いませんが、査定価格に近い指値(「この価格なら購入する」という価格交渉の値)ならば、引渡しなどの他の条件面を有利に持っていくなどして、売買契約へと進みましょう。

 

【3】完了期間の注意点と費用

 

1.売買契約

 

売買金額や引渡し時期などの条件面が合意に至ったら、いよいよ売買契約の締結です。

 

売買契約は、手付金の授受と同時に行われます。契約書には住宅ローンの詳細やローン特約の期日、残りの売買代金授受と引渡日などのスケジュールと、売主・買主の義務、違約の場合の処理方法などが記されています。

契約時に必要な書類などは次の通りです。

 

・登記済権利証(登記識別情報)
・身分証明書(運転免許証などの、写真付きのものが好ましい)
・印鑑(認印で構わないが、所有権移転の際の書類は実印押印となるので、印を揃えるといった意味では実印を用意しても良い)

 

不動産会社によっては、「固定資産税の納税通知書」を持参してほしい、とするところもあるので、準備しておいたほうが良いでしょう。

 

また契約時には、印紙代や、業者によっては仲介手数料の半金といった費用が発生します。仲介手数料はほとんどの場合、「売買代金の3%+6万円(プラス消費税)」という速算式で算出できます。(売買代金が400万円以下の場合は別の計算式になります)

 

契約締結後は、互いの義務履行へと進行します。売主にとっては、住宅ローン完済の手続きと、引渡しの準備が最大の義務となります。

 

住宅ローン完済は、まずは借入先の金融機関に繰り上げ返済を申し込み、完済額の再計算や抵当権抹消の準備をしてもらいます。実際の返済は受領する残代金を充てるケースがほとんどなので、別途に預貯金などを取り崩す必要はありません。

 

引渡しの準備も抜かりなく行いましょう。遅くとも、残代金授受の日の前日までには、部屋を空にしておかないといけません。引っ越しは無理のないスケジュールで完了できるよう調整しておきましょう。

 

2.残代金受領・引渡し

 

住宅ローン完済の手続きが完了し、引っ越しが済んだら、売買契約の最終履行である、残代金授受・引渡しの日を迎えます。

 

残代金授受は売主、買主の双方が出席し、司法書士の立会いのもと行われます。まずは所有権移転、必要があれば抵当権抹消や売主の住所移転登記の書類確認が行われ、問題がなければ売買代金が支払われます。

 

その際に固定資産税などの清算も行われます。固定資産税は年税なので、その年の課税分は売主が全額を支払い、引渡しの日以降、12月31日までの分を日割りで現金精算します。

 

所有権移転の確認、残代金授受が終了したら引渡しです。売買対象のマンションに移動し、室内の状況を確認した後に鍵を買主に引渡します。これで売買は完了します。

 

この時点での費用は、仲介手数料、該当すれば抵当権抹消・住所移転登記の費用、住宅ローンの繰り上げ返済手数料などです。

 

必要書類などは次の通りです。
・登記済権利証(登記識別情報)
・身分証明書(写真付き)
・印鑑証明書、実印

もし写真付きの身分証明書がない場合は、住基カードを申請しましょう。各市区町村で受け付けており、発行料は地域によって異なりますがおおむね500円程度です。

 

また、権利証を失くしてしまった場合は、事前に手続きが必要となるので、早めに不動産会社に申し出るようにしましょう。紛失したまま当日を迎えてしまうと所有権移転ができず、売主がその責任を問われることになります。

 

まとめ

 

マンション売却は、ある程度の知識を持って臨まないと、結果が伴わないケースが少なくありません。ぜひこの記事を参考にしていただき、正しく段階を踏んでマンション売却を成功させてください。

 

そのパートナーが不動産会社です。売却相談や価格査定の際によく見定め、信頼できる業者を選ぶようにしてください。その選択さえ間違えなければ、販売活動もスムーズに進み、成功へと近づくでしょう。

 

伊東博史(宅地建物取引士)
大手不動産仲介会社で売買仲介に約10年間の勤務。のべ30年間以上にわたり、大手と中小、賃貸と売買と、多角的に不動産業務に携わる。現職では売買と賃貸仲介と管理、不動産投資や相続のアドバイスを行う。

 

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