自分がマンション売却を考えたとき、ほとんどの方がまず望むのは「できるだけ高く売りたい」でしょう。ただ、売却理由はそれぞれに違います。例えば「高く」よりも「早く」売れることを優先している売主様にとっては、高く売ることに時間をかけることが「望ましい売却」にはなりません。

 
今回は、不動産売却を検討される様々なケースをご紹介し、それぞれどのような点に気をつければ希望の売却に近付けるのかを考えました。
 
マンション売却
(写真はイメージです)
 

不動産を相続するケース

 
親族が亡くなると、実家や保有していた土地などの相続を受けることがあります。
遺産相続では、相続人や遺産の内容を確定させる必要があり、複数人で相続する場合には遺産分割協議書を作成する必要があります。不動産に関しても、これに基づいて相続登記を行い、所有権を故人から相続人に移転させます。
 
相続財産には、相続税が発生します。相続税は、相続の発生日(通常は被相続人が亡くなった日)の翌日から10か月以内に納めなければなりません。一方で相続不動産は、相続人や相続財産の分割内容が確定して初めて売ることができます。また売却の契約が決まっても、実際に売買代金が入金されるまでは通常1~2か月を要します。
 
相続税には多額の基礎控除額があるため、全ての相続に発生する税金ではありません。しかしながら、相続する現金が少なく、不動産を売却しなければ相続税が支払えないという状況では、高く売ることよりも早く売ることが優先されるケースもあります。
 
不動産を相続する場合には、税金や登記など法的な手続きや期限に関する知識を深め、かつスケジュールを含めた最適解を提案できる不動産仲介会社をしっかりと見定める必要があるでしょう。
 

離婚が原因で売却するケース

 
日本の離婚率は世界6位、およそ3組に1組が離婚しているそうです。性格の不一致や浮気、隠れた借金など理由は様々ですが、離婚が原因で住宅を処分するケースもあります。「離婚前のことを思い出すから」といった心理的な要因もありますが、多くの場合、問題は離婚時の財産分与です。
 
昨今では共働きの夫婦が増え、ダブルインカムをベースに住宅購入を検討するケースが多くなっています。夫が債務者で妻が保証人になる、各々が債務者になるなど、金融機関には様々な住宅ローンが揃っており、その内容によって住宅の登記名義人も変わります。
 
例えば、4,000万円の住宅に夫婦が2,000万円ずつ住宅ローン(ペアローン)を組むと、支出金額に合わせて登記するため、持分は半分ずつです。もしこの夫婦が離婚すれば、少なくとも一方は、住んでいないのに住宅ローンの債務が残る状態になってしまいます。ペアローンはそれぞれが連帯保証人となるため、片方が住宅ローンを滞納すればもう一方に請求が及びます。
 
こうしたローン支払いのことだけでなく、住宅の所有権、登記手続きなど色々と考える必要があるため、離婚時の財産分与を簡略化する目的から、住宅を売却して現金化する事例が多くあるのです。
 
その名の通り、不動産は「動かない資産」であり、分割には不向きの資産です。離婚時には、現金のように安易に分割できる資産の方が適しています。離婚が決まり、財産分与が関わる場合には、早めに住宅の売却を検討しておいた方が良いでしょう。
 

住宅ローンが支払えなくなったケース

 
住宅ローンは、数千万円という金額を数十年かけて返済する超長期ローンです。返済期間中、借入した時点と同じ状況がずっと続くことはなく、借入後にも多くのライフイベントが起こります。結婚、出産、子育て、離婚、転勤、リストラ……。幸せなこともあれば、辛いことも起こります。
 
「住宅ローン借入時の年収は800万円。これが続いていくことを前提にローンを組んだが、会社が倒産し、年収が半減」なんてことも起こりえます。また、現在は低金利時代ですから年利0%台の変動金利で住宅ローンを組めますが、これも将来、金利が上がって住宅ローンの支払いが増えることもありえます。
 
住宅ローン返済の目途が立たなくなってくれば、家の売却という選択肢も、現実として検討せねばならないでしょう。
しかし売却できる金額がローン残高よりも高ければ良いのですが、残高が売却金額を上回ってしまうケースでは、不足分を自己資金や借り換えなどで用意しなければ、売却はできません。
 
もし、住宅ローンを支払えず滞納を続けた場合、どうなってしまうのか。最終的には、金融機関が裁判所に競売請求の訴えを起こし、家は競売にかけられてしまいます。通常の相場よりも大きく値下がりした売却金額になり、それで相殺できないローン残債は、返済の義務が残ります。もちろん元の所有者は家を退去せねばなりません。
 
また競売は金融機関としても回収できる金額が少なくなってしまうため、任意売却という選択肢を取ることが多いです。任意売却とは、金融機関の主導で一般市場の中で売却を進める手続きです。売却金額が住宅ローンを下回るケースがほとんどであるため、最終的に売却できるかどうかは、抵当権登記を抹消する権利を持つ金融機関の判断となります。
 
いずれにせよ、何かしらの理由で住宅ローンを継続的に支払っていくのが難しくなった場合は、任意売却や競売という手続きに至る前に、早めに売却を検討した方が良いでしょう。
 

買い替えのケース

 
ライフスタイルの変化などを理由に、今の自宅を売却して新しい家を購入する「買い替え」を検討している方もあると思います。
 
買い替えは、自宅の売却と、新居の購入とを完全に切り離して進められるのであれば問題はありません。しかし、「売却資金をあてに新しい家を購入したい」「自宅に住宅ローンが残っていて、売却資金で完済しなければ次の住宅ローンが組めない」というように売却と購入をセットで考えた買い替え計画をする方も多くいらっしゃいます。
 
このケースで何より大事になのは、新しい家の購入と現在の自宅の売却、どちらを先に進めるかです。
 
新居の購入を先行させるとすると、購入までは計画が動きださないため、物件選びの自由度が高いことがメリットとしてあげられます。一方、デメリットは新しい家の代金の支払い時期までに今の自宅を売却しなければならないことです。期限に迫られて希望に至らない金額での売却になったり、買い取り業者に安く売却することになったりする可能性があります。
 
逆に、今の自宅の売却を先行させる場合は、納得のゆく価格と条件での売却ができる一方、自宅の引渡し期限が決まってしまうため、それまでに新しい家が見つからなければ、賃貸住宅などに一旦引っ越すなどの措置が必要になります。
 
どちらを先行させるかは、自宅の流通性や買い替え先の物件供給量などを判断材料とする必要がありますので、計画をスタートする前に不動産業者と入念に打ち合わせをした方が良いでしょう。
 
以上に挙げた4つのように、「高く売れる」ことよりも売却のタイミングやスピードが重視しなければならないケースがあります。住宅の売却事情は人それぞれ。マンション売却を漠然とお考えの皆様も、売却の目的、そのメリットとデメリットを不動産会社に整理してもらい、納得のできる売却を実現しましょう。
 
斉藤勇佑(宅地建物取引士)
大学卒業後、5年間不動産売買業務に従事。その後、不動産管理会社に転職し、分譲マンションの維持・管理を中心とした業務に5年間かかわり、現在は不動産のストック分野の業務に従事。

●ご存じですか? 不動産売買の仲介手数料は半額以下になることを

東証一部上場企業グループの不動産流通システム(REDS)は、不動産売買の仲介手数料を半額から最大無料としつつも、お客様からの満足度の高いサービスを実現しています。

広告宣伝費などのコストを徹底的にカットしつつ、資質と経験を兼ね備えたベテランスタッフの運営でサービスの質は高め、お客様に利益を還元しています。

業界の常識を覆すREDSの新たなビジネスモデルは、「ワールドビジネスサテライト」「とくダネ!」などのテレビ番組をはじめ、各メディアでも紹介されています。    平日・土日祝日も営業中(9:00-19:00)です。お気軽にお問い合わせください。フリーダイヤルはこちら0800-100-6633


  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る