新築マンションの価格が高騰している中、中古マンションの人気が高まっています。新築よりも割安感のある中古マンションですが、だからこそ、「ただ安ければ良いのではない」という意識が大切。価格に見合った、またはそれ以上のスペックの中古マンションを購入したいものです。
 

では、中古マンションを選ぶ際に注目すべき点はどこなのでしょうか?ここでは、建物の「管理」という面から見ていきたいと思います。
 
 中古マンション
(写真はイメージです。本文の内容とは関係がありません。)
 

中古マンション、その人気の理由は?

 
今、中古マンションが注目されているのは「新築マンションの価格が上がっている」という理由だけなのでしょうか?筆者は、新築物件の価格上昇もさることながら、リフォーム業者の増加、欠陥に対する保険(瑕疵担保責任保険)の普及による、中古物件への「信頼感」が増したことも大きいのではないかと考えます。
 
また、住宅ローン控除や住まい給付金など、政府の住宅購入に対する支援策も重要です。これらが、一定の要件を満たせば中古住宅でも適用を受けられることも認知されてきています。さらに認定要件が複数になるなど、制度の使い勝手も向上しています。
 
そもそも中古マンションは、一戸建てよりも構造がしっかりしているものが多く、耐久性や性能についての信頼性は高いです。その意味では、今の中古マンション人気は一時的なものではなく、本来の価値が正しく評価されるようになってきた、といえるのではないでしょうか。
 

中古マンションの価値を左右するメンテナンス

 
竣工後の管理やメンテナンスは、建物の資産価値を決める重要な要素です。中古マンションの耐久性や性能への信頼が高いと申しましたが、管理やメンテナンスがおろそかであれば、その価値は半減してしまいます。
 
マンション見学の時には管理状態をチェックすると思いますが、最初はエントランスやエレベーターなどの共用部分を見て判断することになるでしょう。清掃・電球切れ・管理人の有無など、着目点は多くありますが、当初は難しいことを考えずに、第一印象を素直に信じると良いでしょう。
 

メンテナンスの良し悪しとは?

 
具体的に購入の比較検討に入る段階に進んだら、もう少し突っ込んだ視点を持ちたいところです。
 
まずは、マンションの管理規約や住民による総会の議事録などを請求しましょう。これらから、マンション管理の様々なことが見えてきます。
 
エレベーターの修繕ひとつにしても、見積もりが1社であるのと、相見積もりを取っているのとでは、価格が全く違うでしょう。また、修繕に至るまでのスピードなども確認できます。必要以上に時間がかかっている場合は、理事会がうまく機能していない可能性もあります。
 
区分所有法によると、管理規約と議事録の閲覧請求は『利害関係人からの請求であれば拒めない』(第33条、第42条)とされています。一般的には、具体的に購入を検討している人は「利害関係人」と認められます。ただし、個人情報が掲載されているなど、正当な理由があれば閲覧できません。
 
実際に閲覧できるかはケースバイケースでしょうが、マンション管理の体温を生で感じることができますので、試してみる価値はあると思います。
 

修繕計画の是非を判断

 
管理と共に重要なのが、修繕計画です。経年劣化を予測した修繕計画と、それに伴う修繕積立金は、今後のマンションの行方を判断するといっても過言ではありません。
 
マンションの修繕には大きな金額が動くため、各所有者から事前に修繕積立金を徴収して積み立てておきます。しかし一部では、購入者から敬遠されるのを避けるため、修繕積立金の額を抑えるケースもあるそうです。そこまで恣意的ではなくとも、修繕計画の見込みが甘く、修繕積立金の額が不足することもあります。
 
購入前には、適切な修繕が行われているか(行われる予定か)と、計画を遂行するだけの修繕積立金があるかを確認しておきましょう。
 
また、段階的な修繕積立金の上昇が決められている場合や、「10年経過後に一時金」などと一時金の集金が決まっているケースもあります。将来の「積立金額に変動があるか」と「一時金の有無」も確認しておいてください。
 
もし修繕積立金の額が不足したらどうなるのでしょう。第一に、管理組合で決を採り、不足分を「特別修繕積立金」として別途積み立てるという手段があります。第二に、金融機関からの借入です。しかし、どちらも総会の議決を経る必要があります。議決がまとまらず、資金を得られなければ、必要な修繕ができないこともあり得るのです。
 

修繕積立金を自分で見積もってみよう

 
マンションの修繕にかかる資金計画を知るには、修繕計画書を請求するのが基本ですが、大まかなものでしたら自分で計算することができます。大規模修繕の履歴から、修繕積立金の残高を推し量るというものです。
 
大規模修繕の履歴については、事業者に問い合わせても良いですし、「平成○○年外壁工事」などと物件情報に記載されていることもあります。
 
例えば、10年前に外壁工事(塗装など)をしたマンションならば、「現在の修繕積立金総額の目安=修繕積立金×戸数×12か月×10年」となります。
 
もし修繕積立金が月1万円で、戸数が50戸であれば、10,000円×50戸×12か月×10年=6,000万円。
 
全室満室とは限らないので、満額の8割と仮定しても、6,000万円×80%=4,800万円。
 
次の外壁工事は5~10年後と予測されます。また規模や内容により外壁工事費は変わり、小規模なマンションならば3,000万円、中規模以上であれば5,000万円程度でしょうか。規模に応じた残高があるかを推し量ることで、修繕積立金の過不足を予測することができるでしょう。
 
こうした概算ができれば、中古マンションを選ぶ初期段階で、積み立て不足の物件を排除できますのでお勧めです。
 

物件の調査報告書を取り寄せる

 
物件を選ぶ際に目を通しておきたい書類として、「マンション管理規約」「議事録」「修繕計画書」の3点をご紹介しましたが、一緒に請求したいのが「調査報告書」です。
 
これはマンションの管理会社が作成するもので、マンションにおける滞納者の有無、共有部分の事故(ごみ置き場の火災など)、組合による借入金の有無など、金銭面だけでなく、近隣状況や治安についても分かるという心強いものです。
 
調査報告書を取り寄せるには、5,000円~10,000円程度の費用がかかりますが、費用に見合うだけの情報は手に入るので、しっかりとチェックしましょう。こうした資料は、購入時の仲介を依頼する不動産会社に入手してもらうことも可能ですので、購入を希望して、問題がなければ申し込みを入れたい、という時には、不動産会社に相談をしてみましょう。
 
ただし、管理会社によって報告書の内容の「濃い・薄い」に差があるようです。あまりに内容が薄いようなら、その会社の管理体制そのものが「緩い」のかもしれません。それが判断できるだけでも、決して無駄ではないでしょう。
 

まとめ

 
マンションの管理・修繕という面について見てきました。これらはマンションの間取りや構造などと比べると地味な部分で、「安くできればそれでいい」と考える人もあるかもしれません。
 
しかし日々、どんな風にその建物を管理・メンテナンスしているかは、資産価値を左右する大きな要素です。管理の良し悪しは、住み心地と将来的な入居者の有無に直結します。また、修繕積立金は建物を維持する上で必須のものです。
 
そして一戸建てと違い、一個人の考えでは管理・修繕を行えないのがマンションの難しいところでもあります。だからこそ事前に、履歴や今後の方針をきちんと確認しておきましょう。
 
横山晴美(ライフプラン応援事務所代表)
2013年にFPとして独立。企業に所属せず、中立・公平の立場で活動する。新規購入・リフォーム・二世帯住宅を問わず、家に関することなら購入額から返済計画まで幅広く対応。(AFP FP2級技能士 住宅ローンアドバイザー)
 
 

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