住宅ローンが払えなくなったときの任意売却とは?

 

誰しも家を買うときは、新生活の希望に満ちていることでしょう。住宅ローンの支払い計画もしっかり組んでいる方がほとんどだと思います。しかし残念なことに、計画通りローンの支払いができず、家を手放す人も世の中には少なからず存在します。その理由は、リストラや倒産による収入減、離婚や病気などによる予想外の出費など様々です。

 

また、40歳代で30年もしくは35年の住宅ローンを組んだ人が、退職後にローンを払いきれずに破綻するというケースも増えています。老後に差し掛かって、住む家がなくなるというのは避けたいものですが、皆さんも、皆さんのご両親も、そういった事態に陥る可能性はあるのです。

 

購入した家の住宅ローンが払えなくなったらどうなるのか、その家に住み続けることはできるのか。今回はそんな疑問について見ていこうと思います。

 

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(写真はイメージです。本文の内容とは関係がありません。)
 

住宅ローン滞納時の金融機関の対応

 

住宅ローンを滞納した場合の金融機関の対応を、滞納期間に合わせてまとめたのが、以下の図表です。

 

ローン滞納・延滞と金融機関の対応_02

 

◆延滞を起こす前:リスケジュールと借り換え

 

様々な原因によって、ローンの支払いが厳しくなることは誰にでも起こり得ます。
そうした状況に陥ったら、延滞する前に、まず金融機関に窮状を相談するのが一番良い対処法です。原因が一過性のものならば、一定の期間は返済額を少なくしたり、ボーナス払いの支払い分を減らしたり、その代わりに返済年数を増やすなど、ローンの返済方法を見直す交渉に応じてくれる場合があります。
これを「リスケジュール」といい、全ての金融機関が応じてくれるわけではありませんが、交渉する価値は大いにあります。リスケジュールは信用情報などにも影響しません。

 

また、ローンの金利設定が高くて返済に窮しているならば、他の金融機関への借り換えも一考です。現在の低金利の状況では、借り換えた後のローンの金利はぐっと低くできるかもしれません。保証料などの一時出費はありますが、借り換えは、かかる諸費用も含めて借り入れができます。金利が下がって毎月の返済額が抑えられるならば有効な手段です。

 

◆督促状が届いたら:売却検討もやむなし

 

ローンの支払いが滞ると、金融機関から、支払いを催促する督促状が届くようになります。そして通常は2~3ケ月以上延滞が続くと、事故情報として信用情報機関に登録されてしまうのです。こうなると新たな融資を受けたり、クレジットカードを作成したりするのは困難になります。

 

現在の経済状況や将来の収入を見直し、生活の立て直しを真摯に図らねばなりません。それでローンを再び払い続けられるようになればいいのですが、この段階に至っては、それはかなり難しいでしょう。財産である自宅を売却することで、負債を整理するという選択肢も念頭に入れてください。

 

ローンで購入した家には、債権額に見合った抵当権が担保として設定されています。もしこの段階で家を売却しようとするなら、売却金額からローンの残債を一括で支払って抵当権を抹消することを、金融機関に了承してもらう必要が出てきます。

 

そのため、売却価格がローン残高を超える見込みならば、通常通り、一般の不動産会社に依頼して市場価格で販売できます。しかし、売却価格がローン残高に達しない(債務超過)場合は、残債を支払う手段を明確に予定できない限り、金融機関の了承は得られず、売却は難しくなります。

 

◆競売までの流れ

 

通常4~6ケ月の延滞になると、「期限の利益の喪失」を予告する催告状が金融機関から送付されます。これは、分割返済の期限を認められず、一括で返済を求められることです。

 

それでも返済がない場合、金融機関は、債権回収機構や保証会社に代位弁済を求め、融資の債権はそれらに移転します。保証会社は抵当権を理由に裁判所に競売を申し立て、認められると、債務者のもとに競売開始決定通知が届き、後に裁判所の執行官による現況調査日を知らせる通知が届くという流れです。その後、競売期間入札通知が届いて競売が開始。落札されると入居者は強制退去させられます。

 

競売のデメリットは以下の通りです。

 

1. 市場価格の5~6割の売却価格となり、債務が残ることが多い

 

2. 残債は免除されず、そのまま負債となって払い続けなければならない

 

3. 引っ越し代などの諸費用は考慮されない

 

4. 落札までの遅延損害金が日割りでかかる

 

5. 裁判所の調査・公告によりプライバシーは配慮されない

 

6. 強制退去させられる

 

◆競売を避ける方法:任意売却とは

 

このように、競売になると入居者には大きなデメリットが発生します。また債権者にとっても、市場価格の5~6割しか回収できず、決して効率が良い方法とはいえません。
そのため、債務者には「任意売却」という方法があります。

 

任意売却とは、債権者の同意を得て抵当権を解除し、不動産を一般市場価格で売却することです。任意売却は、代位弁済より保証会社に債権が移行してから、競売開始までの期間、可能となります。

 

任意売却では、債権者との交渉によっては、残債の返済方法や退去の時期について融通が利く場合があります。売却価格から引っ越し代などの経費を認められることもあります。また一時的に親族や不動産会社が家屋を購入し、そこに賃借させてもらうことも合意さえ得られれば可能です。さらに一般の仲介手数料は必要なく、債権者との交渉の中で手数料が決定します。

 

このように、競売を避けるために任意売却は有効な手段なのですが、債権者との交渉が必要となるため、一般の不動産会社では対応できない場合もあります。任意売却を扱っている不動産会社などに相談することをお勧めします。

 

今回ご紹介したような知識は、自分だけでなく親や近親者がこうした事態に陥った時にも必要となります。できるだけ早い段階で金融機関や弁護士に相談することが重要です。もちろん皆様には、こうした知識が必要になる機会のないことを願わずにおれません。

 

早坂龍太(宅地建物取引士)
龍翔プランニング 代表取締役。1964年生まれ。1987年北海道大学法学部卒業。石油元売り会社勤務を経て、2015年から北海道で不動産の賃貸管理、売買・賃貸仲介、プランニング・コンサルティングを行う。
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