価格の大きい不動産売買では、売買に伴う諸経費も膨大なものとなります。諸経費は不動産価格の7%前後とされますが、中でも不動産会社に支払う「仲介手数料」は3%強と最も大きな割合を占めます。このため、仲介手数料を削減することはコストの面で非常に重要ですが、では仲介手数料を削減するには具体的にはどうすればいいのでしょうか。

 

テレワークの普及などで、都心から首都圏の他地域に移住する人が多くなり、都心へのアクセスに優れ、オシャレで住みやすいイメージの横浜でマンションを探す人も増えています。横浜のマンションに仲介手数料無料で安く住めたらラッキーですね。専門家がとっておきの知識をお届けします。

 

ビジネスウーマン 横浜

(写真はイメージです)

 

そもそも仲介手数料とは?

 

仲介手数料とは、住宅の売買や賃貸借の取引の際、売主と買主の間に入って意見の調整や契約事務などを行った不動産会社(仲介会社)に支払う成功報酬のことです。物件の売却や購入の仲介を依頼したものの、契約が成立しなかった場合は、仲介手数料は請求されません。不動産を購入するまでは、どれだけ不動産会社の営業マンと話をしても案内をしてもらってもお金はかかりません。

 

仲介手数料の金額

 

仲介手数料は、宅地建物取引業法(不動産取引の法律)により上限が設けられており、売買と賃貸で異なります。ここでは売買の場合の仲介手数料について説明をします。

 

まず、売買の契約が成立した場合は、以下が上限となります。

 

売買価格(税込) 仲介手数料の上限
200万円以下の金額 5%+消費税
200万円を超え400万以下の金額 4%+消費税
400万円を超える金額 3%+消費税

 

ここで重要なのは上記の金額が「上限値である」ということで、この金額を払わなければいけないというわけではないということです。横浜でマンションを購入する場合、400万円を超えることが想定されますが、その場合の仲介手数料は下記の速算式で求めることができます。

 

(例)物件価格が5,000万円の場合
仲介手数料=(5,000万円×3%)+6万円=156万円
さらに、消費税(10%)を加算して172万円となります。

 

繰り返しになりますが、これは「上限額」であり、実際の業務内容に応じて「依頼者と協議して決める事項」と法律上は定められています。多くの不動産業者は当然のようにこの仲介手数料を満額で請求しますが、それをそのまま「はいそうですか」と支払う義務はどこにもありません。

 

なぜ仲介手数料無料になるのか?

 

不動産業者にしたら、上限いっぱいまでもらうことは問題ないのですが、仲介手数料を値引きしたり無料にしたりするのはなぜでしょうか?

 

不動産業者が売主の場合

 

まずひとつ目は、不動産会社が「売主」として販売している物件を買うというケースです。仲介手数料は、仲介をしてくれた報酬として支払うものです。そのため「仲介」にはあたらない不動産会社からの「直接購入」であれば、仲介手数料はかからないのです。ただし、だからといって必ずしもお得というわけではなく、当然そのあたりのコスト面も含めて価格設定がされるため、得かどうかは慎重に見定める必要があります。

 

売主分だけの仲介手数料でやってもらう

 

仲介手数料は上限額さえ超えなければいくら安くても問題はありません。「ちょっと高いな」と感じたときは「もう少し安くなりませんか」と、思い切って相談してみましょう。

 

また、不動産会社は買主、売主双方から仲介手数料を受領することが可能です。そのため、買主から仲介手数料をもらえなかったとしても、売主から3%+6万円の仲介手数料を受領できるため「売主の手数料のみでお願いしたい」と交渉してみることも可能です。まだ売主との交渉がまとまっていなければ「これで自分から買ってくれなかったら嫌だな」となるため、値引きしてもらえる可能性は十分にあります。

 

競合他社がいる場合

 

市場に出ている不動産の大部分は、どこの不動産会社でも仲介してもらえます。「その不動産会社からしか買えない物件」というのはほとんどありません。そのため全額無料というわけにはいかなくとも「Aという不動産会社からも同じ物件を紹介されているけど、その会社は仲介手数料無料(もしくは減額)でやると言っているが、御社はどうか?」と言えば、かなりの確率で値引きしてもらうことが可能です。ただし、仲介業者と売主の関係性、その他の要因にもよるので、必ずしも値引きが可能となるわけではありませんが、可能性は十分にあります。値引き交渉に遠慮はいりません。

 

仲介手数料無料の不動産会社にお願いする

 

上記のように、売主から手数料をもらえることを理由に、仲介手数料を無料や割引にしていることを掲げている不動産業者もあります。「安かろう悪かろう」という人もいますが、必ずしもサービスが悪いというわけではなく、企業努力で実現している業者もあります。こうした業者は都内を中心に点在していますが、最近では横浜に拠点を置く業者も増えています。ネットで検索するなどして調べてみてはいかがでしょうか。この方法が上記に挙げた交渉方法よりも確実かもしれません。

 

仲介手数料の交渉時の注意

 

前述したとおり、仲介手数料が無料になるかどうかは、物件によって大きく異なります。たまに別の形で手数料を請求されることもあるようです。ただ必要な広告やローンの取りつなぎなどは「不動産仲介業務の一環」として当然のものであり、こうした費用は仲介手数料に含めるというのが法律上の考え方です。もし仲介手数料以外の費用を請求された場合は、しっかりと確認し、不当だと感じたらそれを主張することが大事です。

 

仲介手数料を請求されるままに上限額を払わなくてもいいことを知っていると知らないとでは、大きな違いが出ます。ぜひ、横浜のマンション購入検討の際には仲介手数料のカットにトライしてみてください。

 

 

半沢隆太郎(宅地建物取引士)
中央大学法学部法律学科卒。実家が建設・不動産会社を経営。新卒で大手機械メーカー、その後コンサル会社を経て、現在は不動産業種の上場会社の経営企画部門に勤務。