REDSリフォームエージェント、1級建築施工管理技士補の松本です。大工として建築業界に入って約40年、大工として15年、その後はリフォームやアフターサービスの担当として経験を重ねてきました。

空気の熱を利用し、お湯を沸かす家庭用給湯システム「エコキュート」（自然冷媒ヒートポンプ給湯機）。安価な夜間電力を使用して効率よくお湯を沸かすため、ガス給湯器よりもランニングコストを抑えられると注目が高まり、買い替えを検討する人も増えているようです。

このエコキュートにも不具合が出て修理が必要になる局面があります。しかし、現在は品薄で入手できるまで数か月かかることもあります。エコキュートに不具合が出たらどうしたらいいのか、解説します。

（写真はイメージです）

エコキュートの不具合には機械的な不具合と、配管の劣化などによる不具合があります。おおよそ10年を超えると、まず機械的な不具合が発生することが多くなります。

多いのは、機械消耗部品の劣化によるエラーです。配管についている電磁弁がダメになります。電磁弁はメーカー修理で、2万～3万円程度かかります。

このほか、基盤が故障すると5万～6万円程度かかります。この場合、全部を交換しなければならないこともあります。使用後13年ぐらい経過してくると、メーカーに修理部品がなくなることがあるためです。購入後10年を過ぎてきたら、交換の可能性があることを理解しておきましょう。

次にエコキュートの配管の劣化です。これも使用後10年を過ぎると出てくる不具合です。特に、エコキュートとヒートポンプをつないでいる戻り管が、熱の劣化による破裂などを起こすケースが多くあります。

先日、お客様のエコキュートの不具合を見させてもらいましたが、銅管の劣化によって破裂していました。ヒートポンプで、水からお湯に変換され、タンクに戻って行く管の途中で破裂していたのです。これはメーカー修理に連絡しても直してくれないので、施工業社に修理を依頼しなければなりません。

現在、給湯器系の機材が、すぐに用意できないケースがあります。ガス給湯器は、半年かかるなんてことも言われています。エコキュートも1～2カ月待ちとなっています。

使用後10年が経過すれば、壊れる前に交換をすることを視野に入れておきましょう。