不動産会社のスーパー営業ウーマン三軒屋万智(北川景子)が、「私に売れない家はありません!」とプロ意識に満ちた言動と奇想天外な切り口で家を売りまくる痛快お仕事ドラマ「家売るオンナ」(日テレ系水曜ドラマ)は、視聴率平均12%と高い人気を維持しているようです。

 

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第4話は、万智を取り巻く今後の恋模様を期待させるお話です。万智が意外にも結婚願望が強いことや、同僚たちがほのかに万智を意識し始める様子がコミカルに描かれています。「家を売る」部分は、前回までと比較すると少なくなりましたが、今回もドラマの内容を振り返りながら、不動産業界の実情をご紹介しましょう。

 

お金を持っているかどうかは、外見ではわからない!

 

万智の後輩で新人の白洲美加(イモトアヤコ)は酔いつぶれた公園でホームレス風のおじさん、富田(渡辺哲)と知り合います。

 

富田は次の日に会社を訪ねて来て「家を買ってやろうか」と言いますが、白洲は本気にせず追い返してしまいます。

 

それを見た万智は「お金を持っているかどうかは外見では分からない!お前は家を買いたいという人を追い返したのか!」と怒鳴り飛ばします。

 

現実の不動産営業でも、お客様の外見や身なり、年恰好などから、このくらいの金額の物件なら買ってくれそうだ、これは手が届かないだろう、などと第一印象で紹介する物件の価格レベルを判断してしまうことがあります。
ベテランの営業マンほど、自分の経験による判断基準を持っているので、その傾向は強いかもしれません。

 

ホームレス風のおじさんというのは極端な例ですが、ほとんどの営業マンは丁重に追い返してしまうことでしょう。

 

しかし、売主様と買主様の双方が満足する物件選びをサポートするためには、やはり外見や第一印象ではなく、
何度も会話を重ねて信頼関係を築き、お客様の事情を的確に把握していくことが重要だといえます。

 

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(写真はイメージです。本文の内容とは関係がありません。)

 

融資が下りない場合は? ローン条項の規定について

 

不動産会社が買主様の経済状況にも不安がないと判断し、契約を締結しても、銀行や金融機関から融資の承認が得られずに取引が流れてしまう、ということも現実にはあります。

 

そのため、買主様が融資を利用して購入資金を手配する場合、売買契約書には
「融資の全部又は一部について承認が得られない場合、買主は一定の期日内であれば契約を解除できる」

という内容の特約条項を盛り込んでおくのが一般的です。

 

これがいわゆる「融資利用の特約」いわゆるローン特約です。

 

この特約によって契約が解除された場合、契約は無かったことになりますので、買主様は保護され、売主様や仲介会社は、すでに受領した手付金や仲介手数料を無利息にてすみやかに返還しなければなりません。

 

一方で、買主様側の権利の乱用を防ぐために、融資の承認が得られるように努力する義務を負うこと、利用する金融機関・融資金額・融資承認期日等を明記することが求められます。

 

屋代課長は営業マン失格? 不動産業者に求められる役割

 

屋代課長(仲村トオル)は、長年の上得意である高級料理研究家の沢木峰乃(かとうかず子)に7億円のマンションを勧めていました。

 

屋代課長はかつて、沢木に自宅や投資マンションを何軒も買ってもらっています。
しかし、沢木は現在、本業が不振に陥り、新規購入どころか破産寸前。投資物件は全て売却済み、自宅も売却したいと打ち明けられてしまいます。

 

ただ、こんな場面は現実ではありえません。あくまでテレビ的なデフォルメと思ってください。

 

自宅のみならず、何軒も投資物件を自社から購入いただいた投資家に対し、運営状況のヒアリングや、定期的な情報交換、資産の置き換えの提案といったフォローアップをしない会社があるとは、いまや考えられないからです。

 

現代の不動産営業は、お客様に対してプロとしての助言や情報を提供し続けることで、お客様の利益をサポートする役割が求められています。

 

単なる売買の仲介者から、不動産投資・資産管理のコンサルティングパートナーに変貌したといえます。

 

屋代課長が沢木に対して「親しいお客様」だからと甘えていないで、仕事として真剣に取り組んでいれば、沢木の現況を把握することができ、投資マンションの売却を引き受けるなど早い段階から力になれたかもしれません。

 

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(写真はイメージです。本文の内容とは関係がありません。)

 

17年間で3億円の物件が1億5千万円に値下がり?

 

不動産営業マンとして沢木と接することを怠ってきた屋代課長は、沢木に「17年前に3億円で購入した自宅をいくらで売却できるか」と聞かれ、1億5千万円でなら何とか、と答えるのが精一杯でした。当然、正式な査定ではありません。

 

ところで、17年前といえば、1999年。すでにバブルは崩壊し、不動産価格は底値といわれた時代です。そんなに値下がりしてしまうものなのでしょうか?

 

物件はいくつもの部屋があり、窓から富士山が見えて、豪邸が立ち並ぶことから都内の西側である世田谷区か渋谷区の立地、庭付きで土地坪数100坪の一軒家、ということで想定してみました。

 

1999年の公示価格、平米当たりの平均

 

  • ・世田谷区:536,200円
  • ・渋谷区:733,800円

100坪に換算すると

  • ・世田谷区:約1億8千万円
  • ・渋谷区:約2億4千万円

 

新築時の価格はざっくり土地2億円、建物1億円の物件だったとしましょう。

 

これに対し、今年の公示価格は平米当たりの平均

  • ・世田谷区:544,100円
  • ・渋谷区:1,054,000円

と値上がりしています。渋谷区だったとすれば、土地評価は1億円以上値上がりしていてもおかしくありません。

 

建物の価値はゼロと厳しく査定しても、この物件に関していえば1億5千万円の値下がり査定は、ちょっと弱気すぎるといえます。

 

さて、ここにきてようやく、例のホームレス風おじさんの富田が出てきます。

 

万智は富田に沢木の自宅を紹介します。実は富田の正体は、電気釜が主力製品の電機メーカーの会長であり、死ぬ前に食べたいものは白い飯というほどのご飯好きでした。
沢木の自宅の台所に昔ながらの釜戸があることに感激した富田に価格を聞かれた万智は、「3億円です!」とズバリ言い切りますが富田は快くOKし、見事沢木の自宅を売ることに成功します。

 

ここで疑問なのが、そもそも1億5千万円の物件を、勝手に営業マンが3億円まで値上げしても良いのでしょうか?

 

宅地建物取引業法では、不動産会社は、

 

  • 売主の物件の売買を仲介する際には、物件の売価を明記して媒介契約を締結すること
  • 物件の売価に意見を述べる際は根拠を提示すること
  • 売買契約を締結する前には重要事項として売価を書面で買主に提示して説明すること
  • 契約のために重要事項説明書と違う内容を説明してはいけないこと

 

などが規定されています。つまり売買は、売価を含め売買の当事者が決めることであり、不動産会社は、売主様の合意が無ければ勝手に希望価格を変更することは、本来できないのです。

 

ただし、今回のケースは、

 

  • 沢木の利益を損なう価格提示ではなく、むしろ歓迎される内容であったこと
  • 富田に対しての最初の価格提示であり不当に価格を釣り上げたとはいえないこと
  • 重要事項説明書などによる書面の交付は今後であること

 

などを考慮すると、未公開の状態ということを大前提に考えれば、問題になることはないでしょう。
そもそも1億5千万円という屋代課長の査定が「?」だったと思えば、3億円が適正な価格だったのかもしれません。

 

「私は不動産屋です」

富田の職業や嗜好を見抜いて3億円の売買を見事に成功させた万智。最初から富田のことを知っていたのかと無邪気に尋ねる後輩の庭野(工藤阿須加)にこう答えます。

 

「私は不動産屋です。総資産ランキング上位者の顔くらい頭に入っていて当然です」

 

すみません。私もそこまでは頭に入っていません。万智ほどのスーパー営業ウーマンなら当然なのかもしれません。不動産会社の営業マンならそこまでやって当然と思われるのは、勘弁です(笑)。

 

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(写真はイメージです。本文の内容とは関係がありません。)

 

この番組を観た視聴者の方から「私もあんな人(万智)に家を売ってほしいわ」といった羨望とため息が交じり合った感想を聞くことがあります。不動産仲介現場の敏腕の「家売るオトコ」たちからも、「あの提案力は凄い」といった声も聞かれます。
ドラマの話と一笑するのは簡単ですが、この番組が高視聴率を維持する背景には、スーパー営業ウーマンで婚活を取り組む万智の姿には、時代が求める新たなヒーロー像があるのかもしれません。

 

(監修:不動産流通システム 高坂拓路)

 

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