住宅ローンの低金利が続いております。 フラット35の金利も10年前は3%を切るぐらいでしたが、現在は1%を切っています。

 

マイホーム

(写真はイメージです)

 

変動金利は変動していないのですが、各金融機関の金利優遇幅が拡大されているので、実質の適用金利は下がっています。2008年当時の金利優遇幅は1.5%で、適用金利が0.975%と1%を下回り、当時は驚いていましたが、2019年は金利優遇幅が2%で適用金利が0.475%という金融機関まであります。

 

「低金利、低金利」といいますが、では具体的にどのような効果があるのでしょうか。たとえば、5,000万円の物件を買うのに、5,000万円を35年でローンを組むと、金利が0.975%のときは月々の支払額は14万561円、総支払額は5,903万5,639円です。

 

金利が0.5ポイント下がって0.475%になると、月々の支払いは12万9,241円、総支払額5,428万1,232円になり、約475万円(約9.5%)も物件価格が下がったのと同じ効果になります。

 

現在、賃貸にお住まいの場合は、14万円の家賃の方が5,000万円のローンを組んでも同じ支払いだったのが、13万円の家賃の方が5,000万円のローンを組むことができ、14万円の家賃の方は5,400万円のローンを組むことができる計算になります。

 

低金利がいかにマイホームを購入する方にとって有利になっているかお分かりでしょう。金利はこれ以上は下がらないと思うぐらい安くなっていて、しばらくこの低金利は続くでしょう。

 

一方、不動産相場のほうは上昇傾向にあったのが、ここのところ横ばい傾向に入ってきています。オリンピック終了後に下落するとの予測も多いですが、株の暴落などがない限り、不動産相場だけが大きく下がることはないと思います。

 

つまり、低金利も不動産相場もこの先あまり変わらない。ならば、早めに買おうがゆっくり買おうが関係ないように思われる方もいるでしょう。

 

不動産には値段があり、相場があり、価格に影響する個別要素も物件により異なるので、相場から買い時を判断するのは難しいことです。ただ、マイホーム購入の場合は相場の変動だけではなく、ライフステージの変化で購入するケースが多く、価格だけでは語れない個別の希望条件や要望があります。

 

さらに35年の長期にわたって住宅ローンを組むため、それだけでも気が遠くなる思いです。 不動産相場も下がるかもしれませんし、損はしたくない。こういうリスクを避けたくなる気持ちはよく分かります。

 

ただ、「買わないリスク」についても考えていただきたいのです。買わない決断をしたことで「買うリスク」を回避することはできますが、それは買う決断を先延ばししたにすぎません。

 

マイホームを購入せずに賃貸に住み続ければ、月々の家賃を払い続ける必要があります。 万が一の場合や働くことができなくなった場合に、ご家族が家賃を払い続けることができますか?

 

住宅ローンを組んでマイホームを購入する場合、ほとんどの方が団体信用生命保険に加入しますので、万が一の時は残債がチャラになり、ご家族はマイホームに住み続けることができます。さらに団体信用生命保険に加入することで、現在加入している生命保険が人によっては不要になります。

 

ここまで述べたら住宅ローンを使ってマイホームを購入した方がいいと考えない人はいないでしょう。ただ、すぐにご確認いただきたいのが、健康診断の結果です。私も40歳を過ぎてから、「要再検査」や「要経過観察」などと指摘されるようになりました。持病が多いと団体信用生命保険に加入できなくなる場合があります。

 

この保険に加入できないと、希望の商品プランを選べなかったり、金利が高くなったり、最悪の場合、住宅ローンを組むことができないこともあります。 だれだって明日も健康でいられる保証はありません。これが大きな「買わないリスク」になります。

 

 

菅原秀泰(REDSエージェント宅建士、080-7564-4397、h.sugahara@red-sys.jp)
東京都出身。担当エリアは都内をはじめ首都圏一円、得意物件は土地、戸建、マンション、投資物件。薬学部出身で、製薬メーカーやドラッグストアなど異色の経歴を持ち、35歳で不動産業界に飛び込んだ。
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