森記念財団 都市戦略研究所(竹中平蔵所長)は10月18日、「世界の都市総合ランキング(Global Power City Index、GPCI)」の2018年の結果を発表した。今年で11回目。世界44都市を6分野70の指標で評価しており、今回の調査では、働き方の多様化やスタートアップ企業の環境、エコロジー関連の指標を新たに追加したところ、総合ランキングは、昨年同様に1位がロンドン、2位がニューヨーク、3位が東京、4位がパリ、5位がシンガポールとなった。16年に東京がパリを抜き3位に浮上した変化があったものの、これら5つの都市は10年連続でトップ5を維持している。

 

このほか総合トップ10には、アムステルダム、ソウル、ベルリン、香港、シドニーの順番となり、アジアの都市が4つ入っている。

 

今回の特徴として、ニューヨークのスコアが急上昇した。トランプ政権による法人税の引き下げがけん引したほか、スタートアップ企業に対する環境も後押ししたと見る。パリは、同時多発テロから回復傾向。ロンドンの7年連続1位は、EU離脱に関する足もとの状況が反映されていないもようだが、文化・交流の分野が強く美術館や博物館、海外からの訪問者数、外国人の居住数などで他の都市を圧倒していることが評価を押し上げている。

 

東京を6分野別に見ると、「経済」は3位、「研究・開発」が2位、「文化・交流」が4位、「居住」が9位、「環境」が29位、「交通・アクセス」が5位となった。

 

居住分野は、「総労働時間の短さ」が大幅に改善してアジアの都市で唯一トップ10にランクインした。前年からランクを下げたのは環境だけで再生エネルギー比率が足を引っ張って昨年12位から大きく下げた。

 

東京は、文化・交流面が4位ではあるものの、首位との乖離が大きく、この脆弱性を克服することが総合順位を上げるのに欠かせないとした。2020年東京五輪は都市の磁力を向上させる好機だとし、ロンドン同様に五輪後に文化・交流の取り組みに注力して歴史・伝統文化へのアクセスを改善して観光立国とすることが総合順位アップのキーポイントとする。

 

公開日: 2018年10月18日

 

出典:週刊住宅タイムズ

 

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