首都圏で毎年、増え続ける分譲マンション。しかし、その資産価値を長く保つことができるものは限られるのではないでしょうか。不動産の価格は、利用価値で決まるといわれます。

 

その不動産を利用する人間の数が減っていく近未来、利用価値は低くなるため、価格は下がっていきます。住宅ジャーナリスト、榊淳司氏は近著『2025年 東京不動産大暴落』でこう警鐘を鳴らしました。

 

各メディアで健筆をふるう榊氏は不動産への愛ゆえの辛口で知られますが、そんな榊氏にも資産性や流動性からその価値に脱帽したマンションがあります。マンションの具体名を挙げて、なぜ優れているのかを紹介していきます。

 

資産価値の高い優良マンション,品川区ブランズシティ品川勝島

(写真はイメージです)

 

ブランズシティ品川勝島

 

売主・東急不動産 臨海高速鉄道りんかい線「品川シーサイド」駅徒歩14分
全356戸 2015年7月完成 地下1階地上18階建て

 

こんなところにもマンションが?

 

周辺はほぼ百パーセント倉庫街といっていいような立地です。人が住むエリアというイメージからはほど遠かったという記憶があります。用途地域は「準工業地域」(主として環境の悪化をもたらす恐れのない工業の利便を増進するため定める地域と定義。準工業地域についての記事はこちら)。ほとんどなんでも建てられます。家族で住むにはちょっと勇気のいる場所だと思いました。

 

近くにあるまともな生活利便施設は「ウイラ大井」だけ。他にはコンビニが徒歩1分というのが救いですね。ただ、大きな交差点の向かいですからまず1分ではいけません。それに、そのコンビニも未来永劫そこにあるとは思えません。

 

小学校へは徒歩8分、小中一貫の中学校へは徒歩8分。幼稚園は通える範囲に見当たりません。徒歩9分以内に保育所が3つ。極めつけは、一番近い都銀のATMへ徒歩13分。こういう場所には、無理をしてまでマンションを作る必要を感じませんでした。しかも356戸というスケール。中古になった時はマンション内で競合しそうです。

 

ただ、品川エリアは、今後大いに発展する可能性を秘めています。最初のリニアは品川発着となる模様。JR山手線の新しい駅を泉岳寺近辺に作るべく、目下工事中です。しかし、いくらなんでもここは少し離れすぎですね。

 

敷地は、東西横長形状で元は8棟に分かれた倉庫だったようです。当然、建物も東西に長い単純な羊羹型。したがって、全戸南向きが実現しています。しかし、敷地の南側には同じくそれなりの高さの倉庫が立ち並んでいます。ただ、このマンションは18階建てなので、上層階においてはそれなりに開放感が味わえそうです。眺望はあまりおかしみのあるものとは思えませんが。

 

こういうマンションは新築当時も「価格で勝負」するしかありませんでした。軌道のある鉄道の駅までは歩いて11分以上と不利な状況です。新築として販売活動が行われたのは2014年から2016年いっぱいで、当時は今の局地バブルが大きくふくらみそうという時期でした。平均坪単価は、推定で215万円でした。それでも調整はあった模様。しかし、この戸数でこのスペックです。当然、建物完成後も販売を続ける「完成在庫」になりました。販売現場では、それなりに値引きも行われたと思われます。

 

現在、中古市場にはいくつかの物件が売り出され、成約事例もあります。中古での流通価格は新築販売時とほとんど変わりません。ノムコムによると、参考相場価格は3,609万~8,780万円。参考相場単価は㎡あたりが50万~100万円、坪あたりは165万~330万円でした(編集部注:2018年8月9日現在)。

 

まだ築3年なので「新築未入居」住戸もあっただろうと推測します。新築販売時にはちっとも安く感じなかったのですが、多分今、同じ開発事業を行えば販売価格は当時の1割高くらいになりそうです。しかし、それで販売が進むとは思えませんね。

 

こういうマンションは資産価値の基盤が脆弱なので、下落期が来るとスルスルと値が下がっていきます。今はあせらずに眺めているのがいいでしょう。そうすれば「買い時」はおのずと見えてきます。

 

 

榊淳司(住宅ジャーナリスト)
1962年生まれ、京都府出身。同志社大法学部および慶応大文学部卒。不動産の広告・販売戦略立案の現場に20年以上、携わってきた。一般の人々に分かりにくい業界内の情報や、マンション分譲事業の仕組み、現場担当者の心理構造などをブログ上で解説。近著に『2025年東京不動産大暴落』(イースト新書)、『マンション格差』(講談社現代新書)など。

 

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