首都圏で毎年、増え続ける分譲マンション。しかし、その資産価値を長く保つことができるものは限られるのではないでしょうか。不動産の価格は、利用価値で決まるといわれます。

 

その不動産を利用する人間の数が減っていく近未来、利用価値は低くなるため、価格は下がっていきます。住宅ジャーナリスト、榊淳司氏は近著『2025年 東京不動産大暴落』でこう警鐘を鳴らしました。

 

各メディアで健筆をふるう榊氏は不動産への愛ゆえの辛口で知られますが、そんな榊氏にも資産性や流動性からその価値に脱帽したマンションがあります。マンションの具体名を挙げて、なぜ優れているのかを紹介していきます。

 

資産性の高い優良タワーマンション,世田谷区ザ・パークハウス三軒茶屋タワー

(写真はイメージです)

 

ザ・パークハウス三軒茶屋タワー

 

売主・三菱地所 東急田園都市線 「三軒茶屋」駅、「駒沢大学」駅 徒歩9分
全158戸 30階建 2012年2月完成 RC30階

 

「空が狭い」246号沿いのタワーマンション

 

東急田園都市線は「駒沢大学」駅の少し先まで246号の下を走ります。そして、246号線は「用賀」まで首都高の3号渋谷線が頭上を通っています。だから、「池尻大橋」「三軒茶屋」「駒沢大学」の3つの駅は、地上へ出ると妙に頭上の圧迫感を感じます。「空が狭い」のです。

 

このマンションは、その「空が狭い」道を、「三軒茶屋」駅もしくは「駒沢大学」駅からおよそ9分も歩かなければいけません。ちょっと遠いと思います。また、交通量の多い246号と首都高に面して建てられるので4、5階までの道路側住戸は窓が開けられませんね。そのあたりは、新築時には価格面で魅力を出すしかなさそうでした。

 

間取りの設計は頑張っている

 

建物のまん前が「中里」バス停。二子玉川行きのバスが出ているようです。駅まで歩くのが嫌なときには活用できそうです。敷地をぐるっとめぐり、建物の背後に設けられた「ガーデン」を抜けてエントランスにいたる導線が設定されているようです。ただ、何だか妙に「めんどくさい」アプローチです。素直に道路から入れた方が、居住者にとっては便利だと思いますが。さして広くもない「ガーデン」を、毎日眺めなければいけないのは、あまり楽しくなさそうです。これは、設計者の勝手な思い込みが暴走しているようにも思えます。

 

実はこのマンション、新築売り出し初期の名称は「パークハウス三軒茶屋タワー&ガーデン」でした。それがデビューから半年たつとなぜか「ガーデン」が名称から外れています。まさか、担当者がその当時に私のレポートを読んだわけではないでしょうが、「ガーデン」に対して反応がないことで名前を変えたのでしょう。

 

タワーマンションの宿命として、柱型や梁(はり)によって間取りは様々な制約を受けます。四隅のスッキリした居室を確保しにくくなるのです。さらに、デッドスペースとも言うべき廊下が、必要に長くなってしまうことが多いのです。また、多くの住戸を作ろうとした場合、この物件のようにどうしても「北向き」の間取りができてしまいます。

 

そういったデメリットは、ある程度許容しなければいけないのですが、設計者の努力によってそれなりに緩和されているケースもあります。このマンションの場合は、まずまずがんばったほうだと思います。

 

全158戸というのはちょうどいい規模だと思います。そのせいか、不要な共用施設が設けられていないので、将来に向けての問題は少ないように思えます。

 

新築時から2~3割値上り中

 

新築時に平均販売坪単価は300万円台前半だったと記憶しています。まあ「売れそうな」あたりに合わせてきていましたね。しかし、駅からあの喧騒な通りを9分も歩くことを考えれば私的にはもう少し安く出されてもよかったと思いました。

 

今は流通市場で坪単価300万円台の中後半が目安ですね。ノムコムによると、参考相場価格は3,472万~1億3,994万円、参考相場単価は㎡あたりが82万~144万円、坪あたりが271万~476万円でした(編集部注:2018年7月27日現在)。ただ、このマンションは「駅近」というメリットを掲げられません。その点、市場が下落期に入ると脆弱(ぜいじゃく)性が浮き出てくる可能性が高そうです。今後、築10年が見えてくると流通価格も弱含んできます。今は慌てて手を出さない方がよさそうです。

 

 

榊淳司(住宅ジャーナリスト)
1962年生まれ、京都府出身。同志社大法学部および慶応大文学部卒。不動産の広告・販売戦略立案の現場に20年以上携わる。一般の人々に分かりにくい業界内の情報や、マンション分譲事業の仕組み、現場担当者の心理構造などをブログ上で解説。近著に『2025年東京不動産大暴落』(イースト新書)、『マンション格差』(講談社現代新書)など。

 

●ご存じですか? 不動産売買の仲介手数料はすべて割引!さらには無料になることを

東証一部上場企業グループの不動産流通システム(REDS)は、不動産売買の仲介手数料をすべて割引、さらには最大無料としつつも、お客様からの満足度の高いサービスを実現しています。

広告宣伝費などのコストを徹底的にカットしつつ、資質と経験を兼ね備えたベテランスタッフの運営でサービスの質は高め、お客様に利益を還元しています。

業界の常識を覆すREDSの新たなビジネスモデルは、「ワールドビジネスサテライト」「とくダネ!」などのテレビ番組をはじめ、各メディアでも紹介されています。

平日・土日祝日も営業中(10:00-19:00)です。お気軽にお問い合わせください。フリーコールはこちら0800-100-6633


  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る