首都圏で毎年、増え続ける分譲マンション。しかし、その資産価値を長く保つことができるものは限られるのではないでしょうか。不動産の価格は、利用価値で決まるといわれます。

 

その不動産を利用する人間の数が減っていく近未来、利用価値は低くなるため、価格は下がっていきます。住宅ジャーナリスト、榊淳司氏は近著『2025年 東京不動産大暴落』でこう警鐘を鳴らしました。

 

各メディアで健筆をふるう榊氏は不動産への愛ゆえの辛口で知られますが、そんな榊氏にも資産性や流動性からその価値に脱帽したマンションがあります。マンションの具体名を挙げて、なぜ優れているのかを紹介していきます。

 

資産性の高い優良マンション,世田谷区グローリオ蘆花公園

(写真はイメージです)

 

グローリオ蘆花公園

 

売主・セコムホームライフ 京王線 「千歳烏山」駅 徒歩8分
全363戸 2009年09月竣工 RC12階

 

防犯力と防災力はかなり強い

 

このマンション、新築時には竣工後3年以上も売れ残りました。そのイメージがあまりにも強いので、資産価値にも影響しています。私から見ると、完全な商品企画とマーケティングの失敗作でした。そういう場合は、値引きでも何でもしてとっとと完売させるのが業界の通常の手法なのですが。

 

この売主企業は大手警備保障会社の子会社です。上層部は親会社から天下ってくるのでしょうね。だからかどうか、ものすごく素人臭いところがあります。このマンションはその典型でした。ただ、親会社譲りなので、セキュリティはバッチリ。その点では安心できるのではないでしょうか。

 

また、基本的な計画自体は悪くないと思います。甲州街道沿いでラブホテル前、というハンディはありますが、デザイン面でそれなりに工夫されているという印象でした。災害時に備えて、コミュニティハウスとテラス棟に防災倉庫を備え、敷地内の各所にも防災に対する様々な対策がされていて、住民の安心にも訴求力はあります。

 

ただ、必要以上にセキュリティを施していて、それを付加価値と勘違いした価格政策と言わざるを得ません。結果、市場には受け容れられずに竣工後も販売は長期化して、周辺エリアの人々に「売れ残ったマンション」というイメージを残しました。それを払しょくするには、あと5年くらいかかりそうな気がします。逆に言えば、その頃には防犯力や防災力が再評価されるのかもしれません。

 

新築時の販売坪単価は280万円前後だったと記憶しています。今だったら「少し安いか」くらいと見えてしまいますが、当時としてはバカ高。2割近くは周りから浮いていたかな、という感じがします。そして、おそらくほとんどの人が1割前後かそれ以上の値引きを引き出したはず。

 

現在、流通市場における相場観は坪単価200万円台の前半。ノムコムによると、参考相場価格は4,848万~1億857万円。参考相場単価は㎡あたりが64万~89万円、坪あたりが211万~294万円でした(編集部注:2018年7月27日現在)。新築時の売り出し価格からは2割前後下落した感じになっています。ただ、値引き購入がほとんどなので、実勢下落価格は推定10%前後。今後はジワジワ下がっていくでしょうね。

 

間取り、眺望などスペックはさほど悪くなく、特徴のある物件です。こういうマンションは「売り急ぎ」狙い、つまり値下げしてでも早く売ろうとしている物件を狙って購入するのです。戸数が363もあるので、常に売り物件が市場に出ている感じですね。売り出し住戸の条件をよく確認しながら、じっくりと交渉すべきでしょう。

 

そして価格が強気な物件はスルーにすべきです。なぜなら、売り物件は常に出てくるので、下がりやすい条件が整っているからです。

 

 

榊淳司(住宅ジャーナリスト)
1962年生まれ、京都府出身。同志社大法学部および慶応大文学部卒。不動産の広告・販売戦略立案の現場に20年以上携わる。一般の人々に分かりにくい業界内の情報や、マンション分譲事業の仕組み、現場担当者の心理構造などをブログ上で解説。近著に『2025年東京不動産大暴落』(イースト新書)、『マンション格差』(講談社現代新書)など。

 

●ご存じですか? 不動産売買の仲介手数料は半額以下になることを

東証一部上場企業グループの不動産流通システム(REDS)は、不動産売買の仲介手数料を半額から最大無料としつつも、お客様からの満足度の高いサービスを実現しています。

広告宣伝費などのコストを徹底的にカットしつつ、資質と経験を兼ね備えたベテランスタッフの運営でサービスの質は高め、お客様に利益を還元しています。

業界の常識を覆すREDSの新たなビジネスモデルは、「ワールドビジネスサテライト」「とくダネ!」などのテレビ番組をはじめ、各メディアでも紹介されています。    平日・土日祝日も営業中(10:00-19:00)です。お気軽にお問い合わせください。フリーコールはこちら0800-100-6633


  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る