首都圏で毎年、増え続ける分譲マンション。しかし、その資産価値を長く保つことができるものは限られるのではないでしょうか。不動産の価格は、利用価値で決まるといわれます。

 

その不動産を利用する人間の数が減っていく近未来、利用価値は低くなるため、価格は下がっていきます。住宅ジャーナリスト、榊淳司氏は近著『2025年 東京不動産大暴落』でこう警鐘を鳴らしました。

 

各メディアで健筆をふるう榊氏は不動産への愛ゆえの辛口で知られますが、そんな榊氏にも資産性や流動性からその価値に脱帽したマンションがあります。マンションの具体名を挙げて、なぜ優れているのかを紹介していきます。

 

資産価値の高い優良マンション,東京都江東区,プラウド南砂

(写真はイメージです)

 

プラウド南砂

 

売主・野村不動産 東京メトロ東西線 「南砂町」駅 徒歩12分
全169戸 2013年4月完成 RC10階建

 

野村不動産+長谷工プロジェクト

 

この物件は、新築時にド派手にプロモーションをしていので、よく覚えています。南砂近辺のみならず、周辺のあちこちでポスターを見かけました。その勢いで、わりあい短い期間で完売に持ち込んでいました。傍から見ていると「すごい腕力」だと感じた記憶があります。

 

当時の印象は「いかにも長谷工プロジェクトだなあ」というもの。長谷工コーポレーションという会社は、マンション建設というものをほぼ規格化してしまっています。工場で同じ製品を大量に作るみたいに、マンションを建設するのです。

 

建設技術の水準は他社と大差ないはず。しかし、長谷工には長谷工独特のノウハウがあって、彼らの「規格品」であれば建築資材をもっとも安く仕入れることができ、その「組み立て施工」を最も安く下請けに発注できるシステムがあるレベルで完成しています。これはおそらく、他のどのゼネコンも対抗できないでしょう。

 

だから、長谷工が施工するマンションは日本全国どこを見ても「同じようなもの」になっています。私は、これを「工業規格品のようなマンション」と呼んでいます。あるいは「マンションのユニクロ」だと説明しています。これには「品質が安定している」というメリットがあります。そして、早く、安くマンションを生産できることだと思います。

 

しかし、「大量生産」ならではのデメリットも備えています。それは、時代が変わると、急激に陳腐化したり、成熟せずに老朽化したりすることです。きっと30年から50年後には、郊外のあちこちにかつての「公団団地」みたいに「長谷工団地」が残されることでしょう。

 

このマンションも敷地を最大限効率よく使うために、駐車場は機械式。築後15年くらいには1台あたり150万円くらいかかる修繕が待っています。設置台数は73台しかありませんので、使っていない人まで負担しなければいけないのかと揉めること必定です。

 

配棟はちょっと変速の「H字」型。住戸は南向きを中心に、西向きと東向き。ただし、南には8階建ての『ライオンズステージ仙台堀川公園』と7階建ての『クレストフォルム南砂パークイースト』があって、南向き住戸にさんさんと太陽光が降り注いでいるかどうかは、やや疑問があります。間取りは長谷工ならではのスタンダードなものです。

 

しかし、なぜかこのマンションの売主企業は野村不動産でした。ブランドは、今や日本一と言っていいマンションの「プラウド」。通常、山の手立地の「プラウド」で、長谷工が施工するケースはまずありません。ただ、郊外で大規模な場合は長谷工の施工になるようです。つまりは、このマンションを目黒や世田谷にあるプラウドと同じものだと考えるのは、大きな間違いである可能性が高いのです。ですから、くれぐれも先入観を取り払ってご覧いただきたいと思います。

 

さて、ロケーションについて検証してみましょう。東西線の「南砂町」へ徒歩12分です。これは、いまどきかなり「?」がつく立地です。救いがあるとすれば、トピレックプラザへ徒歩4分であること。日常のお買い物のほとんどは、ここでまかなうことができます。

 

不況価格で買えるので永住向き

 

このマンションが新築で販売されていたのは2011年から12年にかけて。リーマンショック後の大不況で、マンション価格が落ち込んでいた時です。市場を読むに敏な野村不動産は、坪単価190万円前後で販売。当時としてはかなり価格のインパクトがありました。

 

現在、ほんのわずかに値上がりしているように見えます。ノムコムによると、参考相場価格は3,586万~7,080万円。参考相場単価は㎡あたりが50万~86万円、坪あたりが165万~284万円でした(編集部注:2018年7月14日現在)。

 

需要はさほど高くないと思われるので、間もなく新築価格を割るはずです。駅からは徒歩12分と便利とはいえない距離ですが、環境も悪くないので永住用としてはそれなりに検討できるのではないでしょうか。

 

榊淳司(住宅ジャーナリスト)
1962年生まれ、京都府出身。同志社大法学部および慶応大文学部卒。不動産の広告・販売戦略立案の現場に20年以上携わる。一般の人々に分かりにくい業界内の情報や、マンション分譲事業の仕組み、現場担当者の心理構造などをブログ上で解説。近著に『2025年東京不動産大暴落』(イースト新書)、『マンション格差』(講談社現代新書)など。

 

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