首都圏で毎年、増え続ける分譲マンション。しかし、その資産価値を長く保つことができるものは限られるのではないでしょうか。不動産の価格は、利用価値で決まるといわれます。

 

その不動産を利用する人間の数が減っていく近未来、利用価値は低くなるため、価格は下がっていきます。住宅ジャーナリスト、榊淳司氏は近著『2025年 東京不動産大暴落』でこう警鐘を鳴らしました。

 

各メディアで健筆をふるう榊氏は不動産への愛ゆえの辛口で知られますが、そんな榊氏にも資産性や流動性からその価値に脱帽したマンションがあります。マンションの具体名を挙げて、なぜ優れているのかを紹介していきます。

 

資産価値の高い優良マンション,東京都江東区,イーストゲートスクエア

(写真はイメージです)

 

イーストゲートスクエア

 

売主・オリックス不動産ほか 都営新宿線・半蔵門線 「住吉」駅 徒歩9分
全365戸 2013年7月竣工

 

「どこが江戸やねん」と突っ込みたくなった立地

 

このオリックスというマンションデベロッパーは、よく「ワケの分からない広告」を打ちます。この物件の場合、新築時のキャッチコピーは「EDO-BEAUTY」でした。確かにこのあたりは、江戸時代より「深川」の一部でした。かつて武家屋敷が並んだ清澄白河・住吉界隈(かいわい)にならい、「現代の屋敷」をモチーフにした建築ということです。

 

しかし、ここは深川の一番端っこ。そして、東京大空襲ですっかり焼け野原になってしまったところです。今、街を歩いても江戸らしさなんてほとんどありません。さらに言うならば、このマンションを新築で購入した方にとって、土地の由来なんてあまり関係ないはず。ましてや、それにひかれて一生モノのマンションを買ったとも思えません。

 

そのあたり、このオリックスという会社が不動産分譲というものの本質をお分かりになっていないニューカマーである証拠のように思います。それで、あのリーマンショック前後に痛い目にあったのかもしれません。今ではマンション分譲事業からほとんど手を引いています。ほそぼそと、子会社の大京が続けているレベルです。

 

それにしても、このマンションの立地はなんとも中途半端です。まず、最寄り駅。一番近いのは都営新宿線・東京メトロ半蔵門線「住吉」駅で徒歩9分。半蔵門線の「清澄白河」駅へは12分です。お買い物も不便そうですね。まともなスーパーで一番近いのはライフの8分。アリオだと徒歩19分。これではもう、歩くのは無理です。さらに、徒歩圏に都市銀行の支店がありません。近いのは、通学区の小中学校くらいでしょうか。

 

もともとこの場所にはスーパーのオリンピックがありました。その経営が成り立たなくなったわけで、それだけでもこの立地の中途半端さを象徴しています。そして、現地は小名木川沿い。普通なら「リバーサイド」はメリットなのですが、この運河は潤いを感じるようなものではなく、むしろ氾濫という危険があるだけ。このマンションは、まっさきに水に漬かってしまう可能性がありそうです。

 

現地の配棟計画を見てみましょう。施工は大成ですが、中身はまるで「長谷工」です。長谷工には長谷工独特のノウハウがあって、彼らの「規格品」であれば建築資材をもっとも安く仕入れることができ、その「組み立て施工」を最も安く下請けに発注できるシステムが完成しています。これはおそらく、他のどのゼネコンも対抗できないでしょう。高品質で安く、すぐに手に入る一方、デザインが陳腐であることから、私は「マンションのユニクロ」だと説明しています。

 

平凡ながらも強気で買えそう

 

間取りはいたって平凡で、その他、共用設備やサービスはごく一般的なマンションと変わらず。何が「EDO BEAUTY」なのかイマイチ判然としません。

 

さて、この小名木川沿いはこのマンション以降、大型開発が2件ほど続きました。現在、販売中の新築マンションもありますね。中古マンションとしての供給は多いエリアと見なせます。その中でも、駅に近いこの物件は若干ですが有利なポジションを占めます。

 

新築販売時の平均坪単価は230万円。現在の相場観は240万円前後。購入者が「儲かった」と感じるほどは値上がりしていません。ノムコムによると、参考相場価格は3,921万~9,089万円。参考相場単価は㎡あたりが67万~98万円、坪あたりは221万~323万円でした(編集部注:2018年7月14日現在)。まあ、「損はしなかった」程度かと。中古で売れば通常3%の手数料や、その他に引っ越し費用なども発生しますから、その分くらいはまかなえるでしょう。

 

購入をお考えの方には、これからがチャンスです。すでにこのエリアの流通市場は供給過多に陥りかけています。ネット上などで出ている売り出し価格はお高めですが、値引き交渉には応じるはず。買い付け(申込書)は強気の価格で出していいと思いますよ。

 

榊淳司(住宅ジャーナリスト)
1962年生まれ、京都府出身。同志社大法学部および慶応大文学部卒。不動産の広告・販売戦略立案の現場に20年以上携わる。一般の人々に分かりにくい業界内の情報や、マンション分譲事業の仕組み、現場担当者の心理構造などをブログ上で解説。近著に『2025年東京不動産大暴落』(イースト新書)、『マンション格差』(講談社現代新書)など。

 

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