首都圏で毎年、増え続ける分譲マンション。しかし、その資産価値を長く保つことができるものは限られるのではないでしょうか。不動産の価格は、利用価値で決まるといわれます。

 

その不動産を利用する人間の数が減っていく近未来、利用価値は低くなるため、価格は下がっていきます。住宅ジャーナリスト、榊淳司氏は近著『2025年 東京不動産大暴落』でこう警鐘を鳴らしました。

 

各メディアで健筆をふるう榊氏は不動産への愛ゆえの辛口で知られますが、そんな榊氏にも資産性や流動性からその価値に脱帽したマンションがあります。マンションの具体名を挙げて、なぜ優れているのかを紹介していきます。

 

資産価値の高い優良マンション,中央区,DEUX TOURS CANAL&SPA (ドゥ・トゥール)

(写真はイメージです)

 

DEUX TOURS CANAL&SPA (ドゥ・トゥール)

 

売主・住友不動産 都営大江戸線 「勝どき」駅 徒歩9分
全1450戸(その他SOHO:216区画、店舗2区画)2015年9月完成

 

築3年が迫りいよいよ値引きが加速か

 

このマンションも、まだ「新築風」の住戸が住友不動産から販売されています。住友不動産の最近の販売活動を見ていると、築3年になればほぼ「完売」にします。誰に販売したかは存じ上げませんが、まあ3年までには「完売」。このマンションは規模が少し大きいので例外になる可能性は否定できませんが、4年になることはまずないと思います。なので、まもなく完売しますので、ご注意ください。

 

また現在、住友不動産は値引き販売を行っています。ややこしい話ですね。販売途中で値上げをしておいて、今は値引き販売です。市場を混乱させているだけではないでしょうか。また、これだけの戸数がありますから常に中古市場にも数十戸が売り出されています。結論から言うと、購入側からすると選択肢は豊富なわけなので、まあいいのではないのでしょうか。

 

交通スペック表示では「地下鉄大江戸線の勝どき駅徒歩9分」です。都心物件としては、ちょっと駅から遠めですね。でも晴海通りの向こう側に建てられている「ザ・パークハウス晴海タワーズ」よりかはかなり近いと思います。黎明橋(れいめいばし)は渡ることになりますが。

 

そして、オリンピックが開催されると選手村になる4丁目、5丁目とは隣接します。したがって、ここ数年で大変貌が期待できる場所です。こういうことから、タワーマンションにはふさわしいと思える場所ですね。ところが・・・この『DEUX TOURS CANAL&SPA (ドゥ・トゥール)』にはこのロケーションならではの大きな欠陥があります。それは、タワーの唯一のメリットである「眺望と開放感」が著しく阻害される条件を備えていることです。というのは、見渡すと周りはタワーマンションだらけ。現在すでにあるだけでもかなりのものです。

 

だいたい、当物件は2本並んで建っていますから、お互いがお互いの眺望を阻害しています。同じ並びにはURの賃貸タワーがそびえ立っています。朝潮運河を挟んでほぼ真西に58階建ての『ザ・東京タワーズ』が2棟。真北には『勝どきビュータワー』が55階建てでまだ販売中。勝どき5丁目では『KACHIDOKI THE TOWER』もあり。北東側は公団の賃貸タワー、さらに『トリトンスクエア』の高層ビル群。その向こうでは53階建ての『CAPITAL GATE PLACE キャピタルゲートプレイス』が竣工。そのまわりにも既分譲、賃貸の高層タワーマンションが何本か。

 

これで終わりではありません。ほぼ真東には『ザ・パークハウス 晴海タワーズ ティアロレジデンス』と『ザ・パークハウス 晴海タワーズ クロノレジデンス』がともにに49階建て。その向こうにも『パークタワー晴海』が建設されています。南東側20メートル先にはURの33階建てタワーの計画。南側はほぼ「選手村」になる予定ですが、最終的にはタワーが2本とか。そして、その向こうは有明の『ブリリア』3兄弟他2本のタワー。唯一視界が開けているのが南西側ですね。レインボーブリッジが見えるかもしれません。夜景は素晴らしいでしょう。東京湾の花火大会が再開されると、よく見えるかもしれません。

 

しかし、まだ周辺の開発は続きそうです。そのうち豊海町あたりにもタワーマンションを作るなどという無謀な計画が始まるかもしれません。何といってもこのエリアは東京の中でもっとも将来性があるところ。駅徒歩10分を超えた場所でもデベロッパーはマンションの開発事業に乗り出す可能性があります。

 

資産価値は底堅い、狙うなら焦らないで

 

マンションの中身を見ていきましょう。まず『DEUX TOURS CANAL&SPA』という名前からして期待された温浴施設とはどういうものなのでしょう。オフィシャルページでみると、すごく豪華そうです。そこいらの高級温泉旅館の大浴場をはるかにしのいでいそうです。おまけに、2種類のサウナがあるそうです。

 

そのほかにも、プールこそありませんが最近の流行は全部そろえた印象。24時間営業のスーパーも入ったようで、日常生活はことのほか便利になりそうです。エントランスホールも、超高級なシティホテルみたいです。その豪華さは販売中の湾岸タワーでは1、2を争うでしょう。

 

ただ、こういう共用施設の維持・管理費は結局のところ区分所有者の負担になります。オフィシャルページに表示されている情報によると管理費は㎡単価290円前後、修繕積立金は89円(管理費1万6,317~2万8,197円、修繕積立金4,970~8,900円)。修繕積立金は一見安いのですが、徐々に値上がりして16年目から㎡あたり332円になる、という未確認情報があります。したがって16年目以降は管理費・修繕積立金を合わせて㎡当たり622円。このほか、購入時に一括で支払う必要がある「管理準備金」は管理費1カ月分ですが、「修繕積立基金」はやや高めの修繕積立金の約60カ月分がかかります。

 

またこの「DEUX TOURS CANAL&SPA (ドゥ・トゥール)」では全1450戸で、そのうちSOHOが216区画。こういうのも他には見られませんね。SOHOって何でしょう? 間取りを見ると、一部は単純なワンルームのように見えます。普通の住居と区別する意味がよく分かりませんね。しかも、ほとんどが上層階に設けられています。不思議。

 

新築で最初に販売された当時の平均坪単価は360万円超とのことでした。その後、値上げをしたので、ノムコムによると参考相場単価は㎡あたり97万~205万、坪あたり320万~677万円でした。公式サイトによると販売価格は6,580万~1億6,780万円でした。今後の価格変動は、選手村跡地の分譲の動向に左右されそうです。

 

このマンションも狙うなら焦らないことが重要です。ときどき出てくるであろう「売り急ぎ物件」を待つべきですね。あと、資産価値はそれなりに底堅いでしょう。いつの時代もこういう派手なマンションを好む人はいますから。

 

 

榊淳司(住宅ジャーナリスト)
1962年生まれ、京都府出身。同志社大法学部および慶応大文学部卒。不動産の広告・販売戦略立案の現場に20年以上携わる。一般の人々に分かりにくい業界内の情報や、マンション分譲事業の仕組み、現場担当者の心理構造などをブログ上で解説。近著に『2025年東京不動産大暴落』(イースト新書)、『マンション格差』(講談社現代新書)など。

 

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