首都圏で毎年、増え続ける分譲マンション。しかし、その資産価値を長く保つことができるものは限られるのではないでしょうか。不動産の価格は、利用価値で決まるといわれます。

 

その不動産を利用する人間の数が減っていく近未来、利用価値は低くなるため、価格は下がっていきます。住宅ジャーナリスト、榊淳司氏は近著『2025年 東京不動産大暴落』でこう警鐘を鳴らしました。

 

各メディアで健筆をふるう榊氏は不動産への愛ゆえの辛口で知られますが、そんな榊氏にも資産性や流動性からその価値に脱帽したマンションがあります。マンションの具体名を挙げて、なぜ優れているのかを紹介していきます。

 

江東区の有料マンション,シティタワーズ豊洲シンボル

(写真はイメージです)

 

シティタワーズ豊洲 THE SYMBOL

 

売主/住友不動産 有楽町線「豊洲」駅徒歩7分
全850戸 2009年12月完成 RC一部S 44階

 

新築時に高く売り過ぎてしまった

 

このマンションのすぐ近くに、同じ住友不動産の『シティタワーズ豊洲ザ・ツイン』というのがあります。10年前の豊洲タワーマンション市場の象徴的な存在でした。こちらは名前こそ『シンボル』ですが、ツインタワーと比べると外観はやや迫力に欠けます。規模は850戸とかなり大きめですが、1本ですから。2本にはかないません。

 

さらに「豊洲」駅から3分も遠くなっています。なのに、9年前の販売時にはツインより駅から遠いシンボルの方が価格が上がっていました。まだ、今の局地バブルが始まる前の話です。不思議な現象でしたね。当時からもっとも考えやすいのは、建築費の高騰でした。

 

このマンションが着工されたのは、北京オリンピック前の建築費があの前後数年でのピークだった時ではないでしょうか。ツインに比べて10~20%建築費が高騰したのではないか、と私は予想しました。あるいは、住友不動産が単純に利益の上乗せを図ったのかもしれません。

 

私は、そもそも豊洲エリアのマンション価格は、2005年頃で坪200万円から、せいぜい220万円くらいまでが相場観でした。隣接エリアの辰巳では、今の局地バブルが始まる前の2010年頃まで坪単価で200万円を切るマンションも売り出されていました。ところが、このマンションは2009年頃に売り出されて坪単価310万円超。ベラボーな高値ではないかとビックリしたことを記憶しています。

 

しかも、当時では珍しいタワーマンションの竣工販売。ほぼ建物ができあがってから販売を始めていました。多分、ツインが大量に売れ残っていたので始められなかったのでしょう。駅から遠いのに高いとなると、売れないのは目に見えていましたから。

 

それで2009年から2013年までは「完売まであと何年かかりますか」という状況。ところが、2013年9月に東京五輪開催が決まると、一気に販売風景が変わりました。その後、1年ちょっとで完売にこぎつけたと記憶しています。新豊洲の駅から遠いタワーマンションが、坪単価200万円台の後半で売り出されたので、こちらがさほど高く感じなくなったのです。

 

しかし、すでに五輪招致の熱気も冷めてしまいました。「豊洲」と名の付くエリアは、移転市場の「毒」騒動でイメージがかなり傷ついてしまいました。その影響がじわりと出ています。このマンションも一時はあった「値上がり益」が、ほぼほぼ消えましたね。今後は「売り急ぎ物件」狙いになるのではないでしょうか。ただ、私は新豊洲の「ワンダフル」を買うくらいなら、まだこちらがいいと思います。

 

榊淳司(住宅ジャーナリスト)
1962年生まれ、京都府出身。同志社大法学部および慶応大文学部卒。不動産の広告・販売戦略立案の現場に20年以上携わる。一般の人々に分かりにくい業界内の情報や、マンション分譲事業の仕組み、現場担当者の心理構造などをブログ上で解説。近著に『2025年東京不動産大暴落』(イースト新書)、『マンション格差』(講談社現代新書)など。

 

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