首都圏で毎年、増え続ける分譲マンション。しかし、その資産価値を長く保つことができるものは限られるのではないでしょうか。不動産の価格は、利用価値で決まるといわれます。

 

その不動産を利用する人間の数が減っていく近未来、利用価値は低くなるため、価格は下がっていきます。住宅ジャーナリスト、榊淳司氏は近著『2025年 東京不動産大暴落』でこう警鐘を鳴らしました。

 

各メディアで健筆をふるう榊氏は不動産への愛ゆえの辛口で知られますが、そんな榊氏にも資産性や流動性からその価値に脱帽したマンションがあります。マンションの具体名を挙げて、なぜ優れているのかを紹介していきます。

 

資産価値の高い優良マンション,江東区パークハウス清澄白河タワー

(写真はイメージです)

 

パークハウス清澄白河タワー

 

売主・三菱地所他 東京メトロ半蔵門線・都営大江戸線「清澄白河」駅徒歩6分
全378戸 2010年10月完成 RC一部S35階

 

新築販売時にはかなり苦戦

 

この物件、新築販売時には私のところにも随分と「買ってもよいか」と相談が寄せられました。建物が完成してから3年近くも販売が続いていたと記憶しています。2008年に崩壊した、いわゆる「不動産ミニバブル」を引きずっていましたから、あの不況期にはそうカンタンには売れませんでした。

 

あの当時、相談されても「買っていいですよ」とはいえませんでした。やはり、当時としては価格が高すぎました。推定の平均坪単価は270万円前後。一説には266万円ともいわれていました。当時の相場観だと、ざっくり2割は高かったですね。でも、今はすっかりと追い付いて中古で若干値上がりしています。でもあくまで若干、というくらいで「儲かった」というレベルではありません。

 

売主は三菱地所にNTT都市開発、JEF都市開発。お堅い大手ばかりです。ところが、施工は三井住友建設。やや要注意です。あの横浜の「杭(くい)が支持層に達していなかった」マンションの施工会社ですよ。まさかこのマンションでも同じことをやっていたとは思いませんが。

 

間取りに大きなハンデ

 

共用のスカイデッキから隅田川の花火大会が楽しめますし、ゲストルームやキッズルームなど共用施設はひととおりそろっていますが、余計なものは付いていないことは評価できます。しかし、間取りに魅力がなさすぎだと思いました。同時期に木場エリアに建てられ、あっという間に完売した『エコヴィレッジ木場』は、価格的な魅力もさることながら、間取りの便利さ、ユニークさがが大いに受けていました。マンションデベロッパーは、もっと生活者の視点に立って、間取りに対して真剣に取り組むべきでしょう。

 

もちろん、「タワーマンションだから、こういうものにしかならない」という言い分があるのも理解できます。しかし、それはすでに「言い訳」に過ぎないのではないでしょうか。また、外観のデザインにこだわりすぎることで間取りに大きな制約を与えているのではないかと思えます。同時期の住友不動産の『シティタワーシリーズ』は、その典型です。黒いガラスウォールを多用した外観のタワーマンションを出していましたが、あんな真似をする必要は何もありません。このマンションも、わざわざ斜線を切ることはなかったと思います。

 

少し値上がり、居住用かも

 

現在、中古市場でそれなりに流通しています。そろそろ築8年です。ほんの少し値上がりしたかな、という水準。ノムコムによると、参考相場価格は3,304万~1億1,439万円。参考相場単価は㎡あたりが74万~117万円、坪あたりは244万~386万円でした(編集部注:2018年6月14日現在)。

 

資産価値としては悪くはありませんが、絶賛もできません。どちらかというと地味めなマンションですね。資産価値の安定を図るとか、投資用というよりは、実際に居住するのに向いているといえるでしょう。時々、投げ売り的な住戸も出ているようですから、仲介業者と仲良くなって、お買い得物件が出てくるのを待つのがいいかもしれません。

 

 

榊淳司(住宅ジャーナリスト)

1962年生まれ、京都府出身。同志社大法学部および慶応大文学部卒。不動産の広告・販売戦略立案の現場に20年以上携わる。一般の人々に分かりにくい業界内の情報や、マンション分譲事業の仕組み、現場担当者の心理構造などをブログ上で解説。近著に『2025年東京不動産大暴落』(イースト新書)、『マンション格差』(講談社現代新書)など。

 

 

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