榊淳司氏講演映像(2)ーしばらくは絶好調でも、不動産市況はリスクに弱い(11分)

 現在、不動産投資で運用利回りがとても低いのに物件を買ってしまう人がいますので、この際、手を出してはならない数字をお示ししておきましょう。私は「4%未満だと絶対に買ってはいけない」と思います。4%未満で買うというのは、つまり非常に高値で買っているということなんです。「そんな高値で買う人がいるから不動産価格が上がるんだ」と私は思っています。

 

投資用物件は利回り5%以上しか買ってはならない

 

では何%だったら買っていいのか? 私は最低でも5%はなければいけないと考えています。なぜ5%かと言いますと、投資したら20年で回収できるということなんですね。もちろん不動産投資というのはいろいろなリスクがあります。買った物件の価値が下がるかもしれないし、20年経ったら20年分の老朽化をします。後は地震がきて壊れてしまうかもしれないし、誰かがテロ行為により破壊されるなんて可能性もあります。

 

マンション売却

 

そのような様々なリスクを考えたうえでの最低限が5%です。それも、山手線の内側の、ピカピカのところで5%です。港区とかで20億とか50億とか出して、5%の物件を買うんだったら話はわかります。これが、恵比寿からちょっと外れたようなビルを3.8%とかで買っているんです。リートを見ると、「こんなビルを買えばいくらで回ります」というのが、ネットで全て見られます。だから、5%に戻る可能性があるんです。3.8%から5%に戻るということは、簡単に言えば2割5分くらい価格が下がるということなんです。

 

不動産バブルを膨らませるのは消費者の判断の甘さ

 

同じように中古マンションの利回りは今、4%を切るものも出てきています。都心の一等地で築10年くらいの中古マンションを買って賃貸に出して、何%で回るのか聞いてみると「4%切っています」と平気で言われます。「本気ですか?」と私は思いますね。

 

さらに、全棟ではなくマンションの1室だけを経営する区分所有で4%未満なんて買ってはいけないんです。山手線内であれば、6%くらいないと買わないほうがいいですね。でも実際には山手線内の区分で6%なんて物件ほとんどありません。ほとんど5%くらいです。

 

あるとき広告を見ていてあ然としたことがあるんですが、投資用の新築ワンルームマンションを売っていて、「月々5000円の負担でマンションオーナーになれます」と書いてあるんですね。これの意味するところは、「入ってくる家賃収入よりも、支払うお金のほうが5000円多い」ということです。手元のキャッシュフローはマイナス。なのに、そういう新築ワンルームマンションを売っている業者がいて、さらに困ったことにそれを買っている人がいっぱいいるんです。

 

ひどいのは、最初は「月に5000円」との触れ込みだったはずの持ち出し金額が、5年から10年くらい経ったら、2万円とか3万円に上がっていくことです。なぜなら、入ってくる家賃が少なくなったり、空室になったり、設備が壊れたら入居者から「直してください」と求められるからです。もし金利が上がったら目も当てられません。最悪、毎月4万円も5万円も持ち出しになってしまうかもしれませんが、それでもみんな買っているんですよ。もしそんな物件を買っている人がいたらすぐに売ってください。

 

 

深川エリアの坪単価500万のマンションの話で、500万で売れたかどうかはわかりませんし、買う人も少ないでしょう。でも、野村不動産が「1割、値引きしますから買ってください」と言ったら、「1割も値引きしてくれるのなら買おうかな」と450万で買っている人がいるかもしれないんですよ。そういう判断力の甘い人が、バブルを一生懸命、助けているんですね。

 

高すぎる新築物件に住むテクニック

 

今では新築マンションの家賃が30年分以上になっています。みなさんが仮に新築マンションを検討するようなことがあれば、「借りたらいくらで借りられるのか」「販売価格は家賃の何年分か」を計算してみてください。30年分とかだったら、買わないほうがいいです。賃貸で住めばいいんです。

 

都心であれば完成したら必ず賃貸募集があります。そうすると分譲仕様のマンションに、賃貸料金で住めるわけですね。賃貸住宅として建てられたマンションに住むよりも、分譲仕様で立てられたマンションに住むほうが絶対にいいです。賃貸仕様で建てられるものは非常に造りが陳腐です。設備も分譲仕様のほうが品質は高いです。

 

賃貸仕様のマンションも分譲仕様のマンションも、実のところ家賃はそれほど変わりません。そのエリアには、そのエリアの賃料の相場というものがありますから。そうなると圧倒的に分譲がいいですね。ですので、家賃30年分なんて高い新築マンションは買うことはやめましょう。借りて住んでください。地震がくるかもしれないし、資産価値が下がるかもしれない。そういういろいろなリスクを背負ってまで、30年の投資をする意味はないと思います。

 

北朝鮮有事が不動産市況を壊す

 

現在の上り市況は、何かきっかけがあれば崩れてしまうという状況だと思っています。これまで述べてきたように、今の不動産価格は裏付けのない形成のされ方をしているから、さらにそれが説明できないレベルまで上がっているからです。経済の理屈で説明できないところまで上がっていますから、何かのきっかけがあったら崩れると思っています。

 

その最も有力なきっかけは北朝鮮問題でしょう。もし有事があったら不動産にとっていいことは何もありません。3週間とか4週間の短期間できれいに終わって、その後の未来が描けるという時には、もしかしたら大バブルがやってくるかもしれないということはありますが、瞬間的にはいいことは何もないです。
例えば戦争が長引くとか、日本にミサイルが飛んでくるとか、そういう下手な終わり方をすると、予想不可能になります。ミサイルが飛んでくるかもしれないのに不動産を買う人いません。市場は凍りつきます。ビルも売れなくなるしマンションも売れなくなる。相場形成どころではなくなります。

 

外国人プレーヤーの増加も懸念事項

 

外国人プレーヤーが多いとどうなるか。日本人は資産価値が下落するような天災などがあっても急に慌てて売ったり、その土地から逃げ出したりする人は少ないんですね。「今、売ったら損かな」「また上がるんじゃないかな」と考えて我慢する人が多いのです。たとえば東日本大震災の時に、新浦安はものすごい液状化しました。トイレが使えなくなって、浦安市が慌てて仮設トイレを作ったんですが、待ち時間が2時間というひどい状況でした。

 

そんなことが起こった直後に、新浦安のマンションが暴落したかといえば、全く暴落していません。なぜかと言うと、あの液状化したエリアに住んでいる人たちは、ほとんど日本人だったんですね。これが住民のほとんどが外国人だったらこういうわけにはいかなかったでしょう。

 

ただこのとき、「新浦安は2年後に2割くらい下がるかもしれません」と予言していました。実際そうなりました。奥さんが「こんなところに住むのは嫌だから早く売ってよ」と旦那さんに言って「じゃあ売るか」となることもあるでしょう。実際には業者が2割引で買うのです。そして、風評被害が落ち着いた頃に2割、上乗せして売る。これが日本の不動産業界のありのままのビジネススタイルなのです。

 

本来5000万で売れる物件を、すぐにでも出ていきたいものだから「4000万でいいから売却の仲介をしてくれ」と業者に頼むと、「それだったらうちが買いますよ」となります。そういう投げ売り物件はだいたい業者が後でもうけるために買います。なので、暴落というのは起こり得なかったんです。

 

災害やテロで大暴落の可能性

 

外国人プレーヤーが引き起こすリスクについてもう少し続けます。東日本大震災の時に『ブリリアマーレ有明』というマンションがちょうど引き渡しをやっていたんです。当時は新築で7000万円くらいでした。そのマンションの引き渡しをやっていたところでしたが、大量にキャンセルが発生しました。噂によると20~30件だそうですが、ほぼ外国人だったと言われています。

 

あの時、福島第一原発から放射能が漏れて、東京が駄目になるという空気が漂っていました。東京中の外国公館が大阪に移ると言って、実際にドイツとかフランスは移りました。そして、街から中国人が消えました。あの時、成田から上海の便は片道30万円もしたそうですが、それでも帰った人を私は3人くらい知っています。

 

今後、たとえば都心でテロが起こったとき、当時はいなかった不動産業界における外国人所有者たちはどう動くか。中国の方は損切りが早いです。1億円で買ったものが8000万でしか売れなくても意に介さずそのまま売る方が日本人よりもかなり多いはずです。日本人は1億で買ったものが8000万でしか売れないと言われたら「ちょっと待てよ」と考えて、「何ヶ月か様子を見ようかな」と考えるでしょう。

 

東京の中古マンション市場の外国人割合が仮に10%だとして、その10%のうちの半分くらいが一斉に売り出しただけで、大混乱になると思います。これが過去2回のバブル崩壊とは違って、注意すべき要素だなと思っています。彼らが一斉に売り出すために大暴落が起きるというシナリオは十分ありえると思っています。

(3)に続く

 

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