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リチャード M.ナッシュRichard M. Nash

11月のアメリカ既存住宅不動産市場スナップショット

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公開日:2021年12月27日

  全米リアルター協会(NAR)は、米国においての2021年11月の既存(一軒家、マンション等を含む中古)住宅物件販売関連の最新情報を12月22日に発表しました。この発表によると、季節調整済年率換算値ベースでみた販売戸数は9月から3か月連続で上昇しました。11月の販売戸数は646万戸でしたので、10月の634万戸から1.9%増加したことになります。先月の増加率は0.8%でしたので売れ行きはまずまずといった感じでした。しかし、前年比ベースでみると今回11月の販売戸数は昨年11月の659万戸と比べて2.0%の低下でしたので、需要は減速基調に入っていると言えます。

  10月末の在庫戸数125万戸と比べて、11月末の在庫戸数は111万戸でした。これは11.2%減少したことになります。また、前年同時期の128万戸と比較しても13.3%減になります。10月の前年同時期比は12.0%の低下でしたので、今月に入っても歴史的に低い在庫水準は少し悪化したことになります。

  それを裏付けるように、物件が市場に出ると、11月は先月に引き続き平均18日以内という短い期間で売れてしまいました。昨年同時期は21 日でしたので記録的に短い販売日数は依然続いています。当月は約83 %の売物件が市場に出てから一か月以内に売れたとの今回の発表でした。

  11月の既存住宅物件の中央値価格は、先月と変わらず$353,900でした。昨年11月は$310,800でしたので13.9% 上昇したことになります。先月の前年比増加率は13.1%でしたので増加率に拍車がかかった感じです。これは2012年3月以来117か月連続して前年比の増加となり、記録は11月も更新されました。価格は依然高水準にあり、需給と供給のバランスがなかなか改善されないでいるのが分かります。

  11月の30年住宅ローンの平均固定金利は、10月と同じ3.07%で3%台が維持されました。アメリカ連銀の政策発表もあり、2022年に入り金利は上昇トレンドに乗ることは確実視されています。2022年は年末までに3.7%になると予測されています。因みに、2020年の一年通しての平均金利水準は3.11%でした。

  今年はサプライチェーンの混乱及び労働者不足により新築戸建て物件の建築が妨げられています。これにより需要供給バランスが崩れ、住宅価格が上昇し続けています、とNARの首席エコノミストであるローレンス・ユン氏は語っています。更に、ユン氏によりますと、来年からインフレ率及び価格上昇のペースは落ち着くとのことです。2022年のインフレ率は4%程度で、住宅価格はもっと緩やかな5.7%で上昇すると経済学者や業界専門家はコンセンサスで予測しているそうです。

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