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谷辺 英一郎たにべ えいいちろう

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デジタル・トランスフォーメーション【不動産共通ID】

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公開日:2021年12月4日

今、社会ではDX(デジタル・トランスフォーメーション)が注目されています。
DXの定義とは“進化したデジタル技術を浸透させることで人々の生活をより良いものへと変革すること”だそうです。
既存の仕組みや、情報などをデジタル化する事により、多様性と共有性を高める事が出来、
官民を問わず、いろいろな業界や組織、団体などが その内部構造や活動など DXの運用が進められ
日々、新しいシステムが構築されています。
また、私達の生活も そんなDXの進化によって、様々な恩恵を受けています。

そんな現代の経済界の中で、私の携わっている この不動産業界は
他の業界と比較すると、まだまだ遅れているのが実情です。
ツールのデジタル化がされてはいるものの、その活用の仕方は旧態全としています。

今、話題になっている国土交通省が提言している「不動産共通ID」について
先日、11月28日の日経新聞に こんな記事がありました。

「中古住宅、データは伏魔殿 不動産IDに既得権の壁」

国交省では 不動産共通IDをつくり、データ連携が円滑に行えるように動いています。

具体的には土地、建物(戸建て)、建物(区分所有建物ではない共同住宅)、区分所有建物の不動産の種類ごとに
不動産登記簿の不動産番号を用いる形でIDに関するルール整備を行おうとしているのです。

つまり、不動産の共通IDはいわば不動産版のマイナンバーのようなものといえるでしょう。

同省では2021年度中にデータ連携の指針をまとめ、2022年度からの運用を目指すとしています。

国交省「不動産IDのルール整備について」(2021年4月15日)を見てみると、
不動産に共通のIDを創ることで以下のようなメリットがあると示しています。

1.不動産市場の透明性が向上し、不動産取引が活性化。コロナ禍の影響による市況急変を緩和する効果も期待
2.不動産取引に必要な情報入手に係る時間・手間、費用面でのコストが低減し、不動産業の生産性・消費者の利便性向上が図られる
3.必要なる情報入手が容易になり、低未利用不動産の利活用、所有者不明土地の所有者探索に資する
4.不動産取引に係るテクノロジーの一層の活用:不動産情報サイトにおける物件の重複掲載防止、おとり広告排除、AI価格査定の精度向上

これは 私達 不動産業に携わっている者としては、物件調査や査定、またお客様への仲介業務にとても効率よく有効になります。
また、一般のお客様にとっても、不動産情報が透明化して、より正確な情報を入手する事が可能になります。

ところが、中古住宅の売買取引を透明化する官民プロジェクトが、
オープンな情報システムによって既得権を脅かされると警戒する「不動産業界」が原因で、もう10年以上も迷走しているのだそうです。

建物や土地を登記簿の番号で管理する「不動産ID」の構想は骨抜きの様相で
閉鎖的な「伏魔殿」は改革されず、DX(デジタルトランスフォーメーション)の機会損失は膨らむ一方。

アメリカでは、全米の約600の民間データベースで構成される「MLS」があります。
国交省が、中古不動産取引のデータベースの手本とし、これを参考にして
現在、日本で運用されているのが「REINS」です。

アメリカの「MLS」と日本の「REINS」を比較すると
「MLS」は、不動産業者が一般顧客から依頼を受けた売情報は、依頼を受けた24時間~48時間以内に登録しなければならず
違反すると、除名処分を受けるそうです。
日本の「REINS」では、受任から1週間となっていますが、特に罰則が無いため、違反も多いのが現状です。(ほぼ確信犯です)
当社のブログで記事が多いですが、売主と買主の両方からの手数料を狙う「囲い込み」が横行しているのは、これが原因だと思われます。

売買取引の透明化に同調しない不動産業界の体質は、そこからの広告収入を当てにしている不動産情報サイトの運営会社も同調していて
情報を連携させるべき 情報保有主体と活用主体が壁を作っている訳です。

「構造改革」が政府でもよく俎上に上がりますが、
加速しているDX時代、不動産取引がグローバル化している不動産業界も「改革」しなければ世界の笑いものになりますね。

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