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リチャード M.ナッシュRichard M. Nash

10月のアメリカ既存住宅不動産市場スナップショット

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公開日:2021年12月1日

   全米リアルター協会(NAR)は11月22日に米国においての2021年10月の既存(一軒家、マンション等を含む中古)住宅物件販売関連の最新情報を発表しました。この発表によりますと、季節調整済年率換算値ベースで販売戸数は9月に続き2か月連続で上昇しましたが、9月の629万戸から10月は634万戸と僅か0.8%の増加率でした。しかし、前年比ベースでみると今回10月の販売戸数は昨年10月の673万戸と比べて5.8%低下したことになり、需要の減速スピードが高まっていることが浮き彫りになってきました。

   10月末の在庫戸数は125万戸でした。従って、9月末の在庫戸数は127万戸でしたので、1.6%減少したことになります。また、前年同時期の142万戸と比較して12.0%減になり、前月同様二桁の落込みでした。先月の前年同時期低下率は13.0%でしたので歴史的に低い在庫水準は現在も続いていることになります。

   それを裏付けるように、物件が市場に紹介されると、10月は先月よりも一日長くなった平均18日以内で売れてしまいました。昨年同時期は21日でしたので記録的な状況は依然続いていると言えます。当月は約82%の売物件が市場に出てから一か月以内に売れたとの報告でした。

   10月の既存住宅物件の中央値価格は、昨年10月の$313,000と比較して13.1%上昇した$353,900になりました。これは2012年3月以来116か月連続して前年比の増加となり、記録はまたも更新されました。しかし、9月の前年比増加率は13.3%だったので、価格は依然高水準にあるものの、需給と供給のバランスは徐々に正常に向かっているとの観測ができます。

   30年住宅ローンの固定金利は10月に入り9月の2.90%からとうとう3%台に突入し3.07%になりました。今後も上昇トレンドに乗ると市場は想定しています。因みに、2020年の一年通しての平均金利水準は3.11%でした。

   低い在庫水準及びそれに伴い多くの人たちが手を出せない高価格水準にも係わらず住宅売買が比較的堅調なのは、家賃や消費者物価指数の急上昇を鑑みて、インフレ圧力が強まる環境下で一部の顧客が固定金利の住宅ローンを避難先にしているかもしらません、とNARの首席エコノミストであるローレンス・ユン氏のコメントでした。

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