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菅野 洋充かんの ひろみつ

不動産の表示に関する公正競争規約の改正案について

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最終更新日:2021年11月5日
公開日:2021年11月4日

菅野です。

先月10月27日に、不動産広告についての規則「不動産の表示に関する公正競争規約・同施行規則」の改正案が不動産公正取引協議会の総会にて承認されたとのことです。

不動産の表示に関する公正競争規約・同施行規則の改正案を承認しました(不動産公正取引協議会連合会)

新旧対照表の概要を見ると、基本的には記載内容についての制限緩和が主となっているようですが、厳しくなっているところもあり、そこが重要といえるかと思います。以下、私が気になった主な改正点です。

・予告広告やシリーズ広告が実施できる物件に「一棟リノベーションマンション」を新たに認めることとし、「一棟リノベーションマンション」の必要な表示事項を新設する。

・電車等の所要時間について、
①「平常時の所要時間を著しく超えるときは通勤時の所要時間を明示すること」と規定しているが、これを「朝の通勤ラッシュ時の所要時間を明示し、平常時の所要時間をその旨を明示して併記できる」とする。
②「乗り換えを要するときは、その旨を明示すること」と規定しているが、これを「乗り換えを要するときは、その旨を明示し、所要時間に乗り換えに概ね要する時間を含めること。」とする。

・物件から、駅や商業施設等までの所要時間や道路距離を記載する場合において、
①マンションやアパートについては、建物の出入り口を起点とすることを明文化する。
②販売戸数(区画数)が2以上の分譲物件においては、最も近い区画までの表示のみで可としていたが、最も遠い住戸(区画)までの所要時間等を併記することとする。

・新築住宅等の外観写真について、建物が未完成等の場合には、取引する建物と「規模、形質及び外観が同一の他の建物」に限り認めているが、これを「構造、階数、仕様が同一であって、規模、形状、色等が類似する」他の建物も認めることとする。

・旧価格を比較対象とする二重価格表示は、旧価格で3か月以上前に公表され3か月以上販売していたこととしているが、これらの期間を2か月以上と短縮することとする。

以上になります。

(その他の変更点もたくさんありますが、上記リンクよりご確認いただけます。)

 

まず、「一棟リノベーションマンション」分譲については、予告広告やシリーズ広告の規約がなかった!のでそれを新設したそうです。

ここ10年くらいで古い一棟賃貸のRCマンションを不動産会社が買い取り区分登記して売り出す案件が増えていますので、それに対応したということですね。

 

次に、これは新築マンションの広告でよくある話ですが、「新宿まで〇〇分!」みたいな表記で「そんな早く着かんわ‼」みたいなのが解消されます。

今までは「平常時の所要時間を著しく超えるときは通勤時の所要時間を明示すること」というあいまいな規則でしたが、

「朝の通勤ラッシュ時の所要時間」を表示して、平常時の所要時間は「平常時である」旨を明示した上で「併記できる」

となり、 実際の通勤時間に近い所要時間が表記されることになりました。

また、今までは乗り換えがあることだけ書けば、乗り換えにかかる時間等はしなくてよかったのが、

乗り換え時間を含めた所要時間を表記

しなければならなくなりました。

 

これは府中の某物件の広告です。

府中駅から池袋まで26分?っとなっています。

ちなみに一番下のほうにこんなエクスキューズの記載があります。

この表記は乗り換えと待ち時間は含まず、日中平常時最短所要時間なんだそうです。

 

ということでジョルダンで朝7時30分の通勤時間を見ると、

なんと57分です!

新しい規則はこの表記に替わるわけですので、印象の違いは大きいですよね!

 

そして物件から、駅や商業施設等までの所要時間や道路距離を記載する場合、今までは敷地の一番近いところや、複数分譲の場合に一番近い物件からの距離や所要時間を記載すればよかったんですが、

・マンションやアパートについては、建物の出入り口から
・2区画以上の分譲物件においては、最も近い区画までの表示のみで可としていたが、最も遠い住戸(区画)までの所要時間等を併記

となるので、より実感に近づくことになります。

 

あとの二つですが、

「新築住宅等の外観写真について、建物が未完成等の場合には、取引する建物と『規模、形質及び外観が同一の他の建物』に限り認めているが、これを『構造、階数、仕様が同一であって、規模、形状、色等が類似する』他の建物も認める」

ってのも、どれくらい類似していたらいいのか若干あいまいな規約ですが、不動産で同じ規模形質外観ってのはなかなかございませんので、お客様から文句を言われないレベルで似ていたらよいということのようです。

また、旧価格記載の二重価格表示については、現在のインターネット社会ですと細かく価格の変更をする売主さんも見受けられますので、「旧価格で3か月以上前に公表され3か月以上販売していたこと」という条件に合致する物件も多くないということかと思います。

(正直、二重価格表示は規制厳しくてもよいかな?とは思いますが、価格の変遷は判ったほうが消費者のためにもなるということなのかもしれません。)

 

と、いろいろ申してまいりましたが、まだこちらの規約変更は正式申請されていないそうで、消費者庁及び公正取引委員会による文書審査が完了した後に正式申請され、認定後に概ね半年程度の周知期間を設けて施行するとのことです。

まだちょっと先のことになるようですが、距離・時間についてはやはり実感に近いほうが良いでしょうから、こちらの改正は是といえるかと思います。

 

 

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