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酒井 智さかい さとし

<境界と測量図>トラブル防止の為の知識

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最終更新日:2021年10月17日
公開日:2021年10月15日

みなさんこんにちは。
仲介手数料が最大無料、お得で安心の不動産取引をご提供しております、不動産流通システム<REDS>の酒井です。

隣地との境目を示す境界標(境界石や境界プレートなど)の確認は、戸建て住宅取引において重要です。
新築戸建ては境界標がきちんと設置されていますが、中古戸建ての場合は設置されていないケースも散見されます。
今回は<境界と測量図>についてお話しします。

<売買契約書に記載の「境界明示」>
一般的な不動産売買契約書には、売主様が買主様に対して境界明示をしなければならないと記載されています。
境界明示とは、「隣地所有者からの異議申し立てのない完全な所有権の範囲はこれです」と買主様に示すことを意味します。
重要なのは、売主様が思い込んでいる所有権の範囲を示せばよいというものではないということです。

「隣地所有者から異議申し立てのない完全な所有権の範囲」というのは、通常、境界標で囲まれた範囲のことを言います。
境界標は、土地家屋調査士などが測量を行い、その測量図に基づき隣地所有者の立ち会い・承諾を経て初めて設置されます。
ですから、隣地所有者と合意した境界点であることを示す具体的な証拠となるわけです。

<境界明示は将来のトラブル防止策>
契約書には、売主様が買主様に対して境界明示をしなければならないと書いてあるにもかかわらず、
それが行われないケースや、境界標がないのに「だいたいこのあたりです」といったあいまいな境界明示で済ませてしまうケースがあります。
しかし、このような取引をしてしまうと、後日、隣地所有者から境界に関して異議があった場合にトラブルになります。
ですから、売主様も買主様も、境界標をきちんと確認したうえで取引をするのが基本です。
もし境界標がない場合には、売主様が境界標を設置するのが一般的で、契約条項がそのような内容になっているかどうかは、買主様にとって一つのチェックポイントです。

<確定測量図で代用することも>
境界明示に代えて、売主様が買主様に測量図を引き渡すことで済ませる場合もあります。
境界標がなくても測量図があれば問題ない場合もあるのですが、これには注意が必要です。

測量図には「確定測量図」・「現況測量図」「地積測量図」の3種類があります。
「確定測量図」とは、敷地を取り巻く全ての隣地所有者が境界線と境界点について合意した「境界確認書」がある測量図のことです。
境界確認書がある「確定測量図」があれば、境界標がなくなっていたとしても、隣地所有者と合意した証があるので、境界標を設置し直すこと(境界標の復元)ができます。
ただし、確定測量図がつくられた時期が古く、当時の隣地所有者から別の所有者に変わっている場合などは、境界標の復元が簡単にはできない場合もあります。
その場合、買主様は、売主様に境界標を設置しておいてもらった上で、残代金を支払うほうが安全です。

<現況測量図と地積測量図には注意>
「現況測量図」は、隣地所有者の意思とは関係なく、現況を土地の所有者の主観に基づき測量しただけのものです。
このため、境界標を設置することができる測量図ではありません。

「地積測量図」は、法務局に備え付けられている測量図のことで、土地の地積変更、地積更正登記、分筆登記などの申請をするときに法務局へ提出されるものです。
2005年3月7日以降に作成された「地積測量図」は「確定測量図」と同等の効力があるといわれていますが、それ以前のものについては精度が高くないものも含まれ、特に1977年9月3日以前の「地積測量図」は精度が低いとされており、注意が必要です。
「現況測量図」や法務局に備え付けられた「地積測量図」については、その精度について確認したほうがよいかもしれません。

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