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リチャード M.ナッシュRichard M. Nash

6月のアメリカ不動産市場スナップショット

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公開日:2021年8月1日

        7月22日に、シカゴに本部を置く全米リアルター協会(NAR)は米国における2021年6月の既存(一軒家、マンション等を含む中古)住宅物件販売関連情報を発表しました。この発表によりますと、販売戸数は季節調整済年率換算値ベースで4か月連続して下落していましたが、6月は反転して5月の580万戸に比べて1.4%増加した586万戸になりました。また、5月の前年比増は44.6%でしたが、今回の販売戸数は昨年6月の477万戸と比較すると22.9%の上昇となり、需要が鈍化してきていることが窺えます。

        既存住宅物件の中央値価格は、昨年6月の$294,400と比べて23.4%も上昇し$363,300になりました。これは2012年3月以来112か月連続しての対前年比増になります。前月に引き続き歴史的高値を更新しました。全般的に見て、在庫不足を考えると中央値価格が下落することは当面考え難いですが、年末までに価格の上昇率が低下する、とNARの経済専門家が予測しました。

        6月末の在庫戸数は125万戸でした。これは5月末と比べ3.3%増加しましたが、前年同時期の154万戸と比較して18.8%減少し、歴史的な低水準は今も続いています。この為、売物件が市場に出ると、6月は前月の2か月と同じ17日の間に売れてしまうという新記録が継続した形となりました。昨年同時期は24日でしたので既存住宅物件に対する需要は堅調であることが窺えます。当月は先月同様、約89%の売物件が市場に出てから一か月以内で売却されたとのことでした。

        30年住宅ローンの固定金利は6月に入り5月の2.96%から2.98%に微増しましたが依然3%台を割り込んでいます。この傾向を見ますと、2021年は年末まで3.5%以下の水準が継続しそうです。

        不動産市場や株式市場からの含み益が増す中、不動産売買の現金取引は増えていますが、購入に不動産ローンを必要とする一次取得者にとっては記録的高値と在庫不足は大きな課題です。従って、金利が歴史的に低い水準にあるものの、多くの一次取得者にとってこれらのハードルは高すぎるとの説明でした。

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