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リチャード M.ナッシュRichard M. Nash

アメリカ市場のイバリアンスの根源はFOMO?

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公開日:2021年3月1日

        最近、アメリカの金融関連や不動産関連の記事を読むと、市場を形容するのに「Ebullient」(イバリアント)や「Ebullience」(イバリアンス)という言葉が頻繁に出てきます。日本語の意味は、「沸き立つ」や「熱狂」になります。株式市場を見れば最高値を更新していますし、中古住宅不動産市場を見ても、全国の不動産価格の中央値が昨年同時期と比べて14%近く上昇し史上初の30万ドル台を突破しました。株式市場では中央銀行の金融緩和政策により市場がお金でジャブジャブになり、行き場が少ないため金融市場に流れ込んでいる状況です。不動産市場においても不動産ローンの金利が史上例のないほど低いことと住宅物件の在庫不足により高騰している状況です。

        この両方の現象の根底にあるのが、FOMOではないかと専門家たちは言っています。このFOMOとは何なのか?これは、”Fear Of Missing Out”という成句の頭文字からなる略語です。これは、早くしないと取り残されてしますという危機感から、あまり深く考えずに行動してしまうことを指します。つまり、早く株式市場に投資しないと取り残されて儲けられない、早く家を買わないと値段が益々上がり買えなくなってしまうという恐怖から、現在のバブルに近い高値水準のリスクをあまり考えずに購入に走ってしまう人たちがとても多いという現象です。

        専門家たちの心配は、今後金利が上昇したり、仕事を失ったり、何か新しい外部ショック(自然災害)等により市場が急落した時に損失を吸収できないことです。例えば、先週の木曜日にアメリカでは、インフレの懸念が強くなり、10年債の利回りが1年来の1.6%という高い水準に跳ね上がり、株式市場、債券市場、及び為替市場に大きな影響を与えました。これが一時的なものではなく、継続すれば住宅ローン金利も上昇することになり、審査に落ちる購入希望者が増え、今まで堅調に上昇していた住宅価格にも大きな影響を及ぼすことが想定できます。

        日本でも、日銀が金融緩和の継続を表明していて、近頃の市場価格はアセットバブルの領域に入り始めていますので、是非FOMOの気持ちを抑えて賢明な判断の下で住宅を含める資産購入を行っていただければと思います

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