建物解体

菅野です。

すごい記事で、ネット界隈が湧いています。

ある日突然自分の建物を他人がショベルカーで破壊しても「建造物損壊」にはならないのか?

GIGAZINというネットマガジンの会社の倉庫が、いきなり壊されたそうです。

土地は地主から借りていて、建物は編集長の所有権登記がなされているとのこと。

いわゆる「借地権」の物件です。

 

これが、いきなり勝手に壊されたらしいのです。

非常に怖いですねぇ…

警察に通報しても、

”故意性”

がないと言って破壊を止めてくれないらしいんですよ。なにそれ?!

 

建物を現に壊しているんだから「故意」だろ、と普通は思うじゃないですか。

でも、壊そうとした地主は、

「自分の建物を壊している」

と主張したそうで、そうなると

”誰のものか?”

という争いとなり、これは民事だ、となるらしいのです。

 

建物はGIGAZIN編集長の名義で登記がされてあり、火災保険も掛けてあり、固定資産税も払っているそうですので、編集長の所有であることは疑いないと思われます。

地主は口で所有権を主張しているだけのように見えるのですが、それでも所有権の争いがあれば「民事不介入」と言って警察は介入できない、というのはちょっとおかしいだろ、と思うのは私だけではないようです。

 

また、この記事内に書かれているのですが、「建物滅失登記」は建物が物理的に無くなってしまえば登記官の職権で登記できる、というのが非常に怖いところです。

借地権の対抗要件(第三者に借地権があることを主張することが出来る要件)は

借地借家法第10条

に定められており

1.借地権は、その登記がなくても、土地の上に借地権者が登記されている建物を所有するときは、これをもって第三者に対抗することができる。

「借地上に自分の名義の登記がなされた建物を所有していること」ですので、その建物が勝手に壊されて、しかも登記も無くなってしまうと主張できないじゃん、というおそろしいことになってしまいます。

ただ

2.前項の場合において、建物の滅失があっても、借地権者が、その建物を特定するために必要な事項、その滅失があった日及び建物を新たに築造する旨を土地の上の見やすい場所に掲示するときは、借地権は、なお同項の効力を有する。ただし、建物の滅失があった日から二年を経過した後にあっては、その前に建物を新たに築造し、かつ、その建物につき登記した場合に限る。

建物滅失後2年以内であれば、土地の見やすいところに「私は誰それで、ここに以前こんな建物があってそれは私のもので、いついつに壊してなくなったので建物をまた新しく建てます」という標識をたてておけば、借地権が主張できる、ということらしいのです。

しかし、その標識も取っ払われてしまったらどうするんでしょう。

この倉庫の所有者さんは、このあと更に壊されないように、建物に登記事項の内容を書いたものをあちこち貼り付けておいたそうですが、いつの間にか誰かに勝手に取り外されてしまったそうです。

その後、また解体屋が来て取り壊しを始めたそうで、これのどこが「故意」でないというのでしょうか?

 

はてなやtwitter上ではいろいろな人が興味を持ち議論しているようです。

続報を待ちたいと思います。

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