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渡部 親三(宅建士・リフォームスタイリスト)

安心と信頼を御提供できるよう努めさせていただきます。

4.9

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最終更新日:2022年11月18日
公開日:2021年8月26日

皆様こんにちは。REDS不動産流通システムの渡部です。

 

この度中野区の新築戸建を【仲介手数料無料】でご成約いただきました。

 

(中野区のシンボル「中野サンプラザ」。約3年後の解体が決まり寂しい限りです)

 

 

久しぶりの中野区内の物件の取引でした。

 

中野は、私は以前区民だったこともあり愛着のある街です。

当時は新宿で忙しく働いていて帰宅時間が遅くなることが多く、歩いて自宅に帰れる中野は便利で暮らしやすかったですね。

 

当時中野に住んでいて(東中野に住んでいました)住人に配布される「区報」などを眺めていると、中野区は、

 

【公園(緑地)が少ない】

 

【道路が狭い】

 

ということが区政の大きな問題になっていて、いつもこうした問題についての議論が報告されていたことを記憶しています。

「緑地率」とか「狭小道路幅員率」といった概念があって、中野区は23区内で下の方で改善しなければならない!・・・といった議論がいつも報告されていたことを思い出します。

例えば、小学校が廃校になるとその跡地の利用を巡って、公園にしよう!なぜなら中野の緑地率は23区内で〇〇番目の低さで・・・いや高齢者施設の建設を・・・といった議論がいつもされていましたね。

それまで都内で住んでいた杉並区、世田谷区、渋谷区、三鷹市といったところでは「緑地率」をもとにした議論を聞いたことがなかったので新鮮だったことを思い出します。そうか中野は緑が少ないんだ・・・まぁ狭い区だからね・・・

 

 

道路の狭さは災害対策の面から議論されていました。

 

これは不動産の仕事の面でも大いに示唆的で役に立ちました。

 

【道路は不動産の命】

 

なのですが、狭い道路が多い町は緊急車両が進入しづらく、火災が発生すると地域全体に延焼が拡がります。特に中野のような木造の古い建物が多い町ではその可能性が高くなります。緑地を増やすこととともに、区の災害に対する脆弱性をどのように解消するかが真剣に議論されていたことを思い出します(10年以上前の話ですが)。

 

ただ中野も狭いようで広く、区内でも中野3丁目、東中野1丁目2丁目、弥生町2丁目、新井2丁目、中央1丁目、丸山や江原町のような、道路幅員が確保され落ち着いた環境の住宅地も多いです。

ある意味で【中野らしくない】こうしたエリアはそれほど知られていませんが、環境の良さと利便性の高さのバランスが取れたとても住みやすい場所で、個別の物件によりますが個人的にはお勧めしたい街です。ギャップが良いですよね。【中野にもこんな所があったんだ】というギャップです。そう、中野は区内の緑地率は低く道路も狭いところも多いですが、このエリアは違います・・・。

 

今回取引させていただいた場所は上のエリアの一つでした。

あまりその良さが知られていないとはいえ、当然ながら周辺に住んでいる方は知っていますので、一つの物件を巡って「熾烈」とも言える奪い合いがありました。

一度は先行されて諦めかけましたが、運よく先行のお客様がキャンセルになり二番手(ほぼ同時に他に3件申込が入りましたが)の立場から契約することができました。厳しいやり取りが続きましたがこうした物件で契約できたことは仲介冥利に尽きるところがあって、多少ですがお客様のお役に立てたのではないかと思います。

 

8月も後半に入ってきました。

 

まだまだ暑さが厳しいですが感染対策をしつつ、水分補給を心掛けて熱中症にも気を付けていきましょう!

 

それではまた。

 

 

 

渡部

 

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公開日:2021年8月11日

皆様こんにちは。REDS不動産流通システムの渡部です。

 

暑い日が続きますね?

昨年に引き続いて炎天下の中マスクを外せない日々が続きます。

昨年も大変でしたが、この様子だといったいつになったらマスクを外せる日々が訪れることやら・・・。

 

それにしても「夏」はこんなに暑かったですかね?

子供の頃は一日中真っ黒に日焼けするまで外で遊べましたが、最近の暑さは異常!もう無理なのではないでしょうか・・・。

気候変動、地球温暖化関連はニュースにならない日はないほど世界的な問題になっていますが、明らかに昔より暑い!

何かが狂ってきていると感じざるを得ないですね。

 

大学生の頃、一般教養の授業だったと思いますが、講義で先生に「世界中で夏がなくなった時代がある。」と聞いて凄いなと思ったことがありました。

その時代とは1816年(~1817年)。今から200年ちょっと前。日本では「化政文化」の時代ですね。

 

インドネシアのタンボラ山の爆発的噴火により世界は火山灰に覆われ、夏のアメリカで湖が凍り、カナダでは雪が降り、ライン川や長江は大雨で記録的な大洪水・・・。

日本にも影響はあったようですが北米や欧州、中国(清)やインドで飢饉や洪水などの甚大な被害をもたらしたそうです。

ナポレオン・ボナパルトの最後の戦い「ワーテルローの戦い」でナポレオンの軍隊が敗北に至った原因の一つにこの夏の不在(大雨)を上げる方もいるとか。長い地球の歴史でも代表的な「自然による気候変動」とされるこの異常気象は、

 

【夏のない年(Year Without a Summer )】

 

と呼ばれていて、はじめてこの言葉を知った学生時代には非常にインパクトがありました。

 

~【夏のない年 Year Without a Summer 】~

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%8F%E3%81%AE%E3%81%AA%E3%81%84%E5%B9%B4

 

記録の残る中で人類が経験した最大の噴火とされるインドネシア・タンボラ山の大噴火。

前年の5月のインドネシアの島での噴火が翌年、翌々年の世界中の天候に影響を与え、世界中で凶作と大洪水を巻き起こし、「夏」がなくなる。

火山のパワーは本当に恐るべきもので圧倒的です。

「イタリアでは一年を通じて(火山灰が混じった)赤い雪が降った」などという話を聞くともう何が何だか・・・。

日本からでさえ滅茶苦茶遠い場所の山なのに・・・。

 

そんな時代が世界にあったのですね。

悲劇的な被害をもたらした世界的な自然災害ですが、最近のあまりの暑さでそういえば「夏のない年」があったんだったな、と思い出しました。あらためて関連することを調べてみていくと、「気候」というものが世界・歴史に与える影響を感じざる得ません。

 

今年は(今年も)外に思うように出られません。

夏季休暇になりますが、家で地球温暖化や気候変動に関する本でも読んで静かに過ごしたいと思います。こうしたテーマについては寒い時期よりもこの暑さの中で読んだ方がリアリティを感じられると思います。

 

ある意味で殺人的な暑さです。

コロナももちろんですが、熱中症には十分気を付けて静かな夏を過ごしましょう!

 

 

渡部

 

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公開日:2021年8月2日

皆様こんにちは。REDS不動産流通システムの渡部です。

 

本日(2021年8月2日)、情報会社オリコン・エムイーが【満足度の高い住宅ローン・ランキング】を公表しました。

 

(住宅ローン顧客満足度ランキング)

https://life.oricon.co.jp/rank_housingloan/

 

その結果は、

 

1位 ソニー銀行

2位 auじぶん銀行

※3位以下の順位や詳細は上記サイトで直接ご確認をお願いします。

 

となっております。

 

1位のソニー銀行は調査開始以来11年連続でのランキングTOPということです。

内容の妥当性はともかく、素直にこれは凄いことですね!

 

上位の銀行も実店舗をほとんど持たない「ネット銀行」ですね。

やはり経費が掛からない分、商品内容がよいというところはあると思いますね。

 

ちなみに弊社REDSは上記の銀行はいずれも提携先・提携代行会社を通じて取引があり、弊社で代行して審査申込が可能です。

お客様ご自身での申込みももちろん可能ですが、手続の中でどうしても時間的な問題等々で我々経由で申し込んだ方がスムーズに進む場面があります。こうしたランキングを参考に住宅ローンをご検討される方は手続等々についてお気軽にご相談いただけると幸いです。

 

ここ1年くらいを振り返ってみても、上記の全ての銀行をご紹介、利用させていただきました。

この5行は一見似ているところもありますが特徴や商品内容が全く異なります。

 

あるお客様はこの中の一つの銀行しか審査が通らなかったし、ある物件はこの中の一つの銀行しか取扱いができませんでした。このランキング上位のすべての銀行で審査はOKだったが、結局お客様の意向を受けてランク外の別の銀行をご紹介したこともあります(結果は◎大満足でした)。

 

一般的な満足度は確かに参考になりますが、一番重要なのは「ご自身にとって」満足できるかです。

 

これまでの経験を活かしてお客様ごとに満足・納得できる銀行をご紹介させていただきますのでお気軽にご相談ください。

 

※今月のフラット35の金利は21年以上(融資額9割未満)が1.28%と前月よりも下がりました。固定金利も安定して低く抑えられていて良い傾向です。フラット35の場合は窓口金融機関の手数料額に大きな差があるのでご注意ください。

 

それではまた。

 

 

 

渡部

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最終更新日:2021年7月29日
公開日:2021年7月26日

皆様こんにちは。REDS不動産流通システムの渡部です。

 

いよいよ7月23日に東京オリンピックが開会しましたね。

 

これまで夏季五輪と言えば時差の関係で深夜や早朝に中継を見ることが多かった記憶がありますが、自国開催だと日中にずっと中継しておりどの競技を見るか迷ってしまいますね。なかなか普段見ることのできない少しマイナーな競技を見ることもできるので楽しみです。

 

開会の日の23日はテレワークで仕事をしておりましたが、テレビをつけていると航空自衛隊のアクロバット飛行チーム【ブルーインパルス】が都内上空で展示飛行を行うとのこと。

 

「もしかしたら見えるかな?」と期待して空を眺めていると・・・

 

 

 

 

はっきり肉眼で捉えることができました!

写真では分かりにくいですがカラーのスモークで綺麗な五輪を空に描いてくれました!

 

 

当日は新宿や渋谷上空は雲が多かったのですが、少し雲が少ないところで狙いすましたかのように旋回が始まりました。

一度目の前を通り過ぎた6機の機体が再び戻ってきて旋回が始まったことを確認できた時は非常に感動しました!

 

自国開催のオリンピックの開会に参加できたような、とても嬉しい気持ちになりましたね。

 

 

東京は8月下旬まで緊急事態宣言下です。

外出できないこの時期は、(一生懸命働きながら)オリンピック中継を楽しみたいと思います。

 

オリンピック後の8月下旬にはパラリンピックも開催されます。

友人の同級生が選手として出場するのでこちらも応援したいと思います。

 

 

世界のアスリートの皆さんの健闘を祈ります!

 

 

渡部

 

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公開日:2021年7月5日

皆様こんにちは。REDS不動産流通システムの渡部です。

 

毎年恒例の7月1日に国税庁から相続税路線価が発表されました。

 

相続税路線価は相続税や贈与税の算定の基準になるもので、毎年1月1日時点の価格を国税庁が7月1日に発表しています。

「公示地価」や「基準地価」が丁目単位の比較的「おおざっぱ」な数字であるのに対して路線価は原則として全ての公道に価格をつけて発表されるため、土地の査定などでは我々もよく参照するものです。その道路に面する標準的な宅地の1平方メートル当たりの価額を千円単位で表示しています。

 

「路線価、6年ぶり下落」

「路線価、コロナの影響顕著」

 

といった見出しのニュースなどでも大きく報道されましたのでご存知の方も多いと思います。

 

ただ数字では今一つ地価の変動を把握しにくいところがあります。

そこで都内の商業地と住宅地の昨年と今年の路線価の一部をご紹介させていただきます。

 

「都内の商業地」の路線価と言えば、やはり36年連続で全国で最も高い路線価の「中央区銀座5丁目鳩居堂前」ですね。

銀座のシンボルである和光の時計塔でお馴染みの銀座4丁目交差点付近です。

今年の路線価図はこのようになっています。まるで囲った箇所が鳩居堂前の地点です。

 

 

1㎡あたりの価格で単位は千円ですので4270万円/㎡です。

さすが銀座、凄いものですね!

よく「鳩居堂前」の呼称は用いられますが、特別に鳩居堂前だけが高いのではなく、4丁目の和光側など中央通りの銀座4丁目交差点付近は同じ価格がついていることが分かります。より幅員の広い晴海通り側よりも中央通りの評価が高いことなど、いろいろ面白いものですね。

 

(なお、私はこれまでマンションを除くと一度だけ(正確には複雑な取引で一つの物件について複数の売買があったのですが)銀座のビルの売却と購入に携わったことがあります。銀座は水面下の取引ばかりで取引事例のデータがほとんどなくこうした路線価図などを参考にしながら価格を考えましたが、実際には路線価等から推測される「想定実勢価格」よりも全然上の価格で取引が成立しました。信じられない価格で取引が次々に成立し本当に驚きましたね。こうした路線価図に示された価格は参考にはなるところはありますが、銀座は通常の尺度では測れないところがありまして、実際にこのエリア付近で取引があれば全く路線価とは異なる価格になると思います。)

 

それでは同じ場所の令和2年の路線価はどうだったのでしょうか?

このようになっていました。

 

 

鳩居堂前で4592万円/㎡。価格としては322万円高かったようです。約7%の下落ということになります。

記事などによるとコロナ渦でインバウンド需要が消失したことが響いたとされていますがこれはその通りだと思います。

来年はどうなっているか、一年後にチェックしてみたいと思います。

 

「都内の住宅地」も見てみたいと思います。

住宅地は「住居系の用途地域が指定されているエリア」ということになりますが、商業地の銀座に類するようなところでどこかないか考えてみましたが、住宅地は様々です。今回は「皇居などの東京都心部から最も近接した第一種低層住居専用地域」である文京区の西片エリアを調べてみました。

 

西片も広いですが、公示地価のポイント(「文京-2」ちなみに直近の公示地価は114万円/m²))の前面道路を調べてみます。

 

 

 

路線価は91万円/㎡となっています。

銀座と比較すると約1/47ですが、商業地と住宅地なのでそのまま比べることはできません。

西片は文京区内の住宅地では二番目か三番目くらいに地価の高いところで歴史のある「お屋敷町」です。

 

令和2年はどうだっかというと、

 

 

92万円/㎡でした。1%ほど下がっていることになります。

銀座のような都心の商業地域に比べると微々たるものですが、若干下がったという評価がされたようです。

同じ路線価図内のほとんどの路線が1万円downという評価になっています。

 

路線価図は6年前までのデータが国税庁のWEBサイトで確認できます。

 

6年前の平成27年(2015年)の銀座4丁目交差点付近の路線価図がこちらです。

 

 

西片はこちら。

 

 

それぞれ2696万円/㎡、73万円/㎡。

銀座は今年との比較で約58%、西片は約24%価格が上昇していることになります。

 

 

本当にここ数年のスパンでは都内の地価は全体的に上昇しました。

コロナ禍による影響は避けられませんでしたが、来年以降は再び上昇していくことも十分考えられるところです。

 

路線価は全国のものが以下の国税庁のサイトで確認できます。

ご自身のお住い付近など、推移などを見ていくと参考になることもあるかもしれません。

 

https://www.rosenka.nta.go.jp/index.htm

 

参考にしてみてください。

 

渡部

 

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公開日:2021年6月29日

皆様こんにちは。REDS不動産流通システムの渡部です。

 

先日早期にスピード契約となった港区赤坂二丁目のマンション【プリヴェール赤坂】。

 

新規物件【プリヴェール赤坂】のご紹介

 

お陰様で早期成約!【プリヴェール赤坂】

 

この度残代金決済の手続が完了し、無事にお引渡しの手続が完了しました。

 

 

【残代金決済】(業界では通常「決済」と呼ばれます)は物件のお引渡しの手続です。

 

「残代金=残りの代金」という意味です。

不動産売買では(例外はありますが)売買契約時に「手付金」を支払います。

売買金額の5%程度のことが多いです。

この手付金は売買代金それ自体ではないのですが、契約書において「売買代金の一部に充当される」ため、代金の一部を支払っていることと同様の意味があります。

残りの代金が「残代金」で、契約書で定められた残代金支払日までに売主様にお支払いします。

 

残代金の支払いと引換えに売主様は物件の鍵を引渡し、登記識別情報通知(権利証)など所有権移転登記に必要なものを司法書士に渡します。残代金の支払い時には固定資産税・都市計画税の日割清算、マンションの場合は管理費や修繕積立金の日割清算を行い、契約条件の確認(滞納管理費がある場合の清算等)なども同時に行います。お金を支払ったのに所有権が移転できないとか、鍵を引渡したのにお金が支払われないといった事態は絶対に避けなければならないので、事前に司法書士の先生に協力してもらい、ローンの利用がある場合には銀行とも打合せをしておき、間違いがないように慎重に手続きを進めます。

 

営業活動の中では残代金決済は失敗が許されず緊張感がある手続です。

時折ハプニングが発生しますが(「売主様が権利証を忘れた」「違う物件の鍵を持ってきてしまった」etc.)、通常は問題が生じることはありません(生じると問題です)。

ただ問題が生じないと思って望むと失敗やミスが生じかねないのでやはり緊張感はありますね。

 

無事に終わって安堵しました。売主様買主様誠におめでとうございます。

 

性質上、残代金決済は月の後半、月末にかけて集中することが多く本日もこれから別の物件の決済があります。

月末は売買契約も集中しがちで、売買仲介の世界は御多分に漏れず月末が忙しい業界です。

ミスがないようにしっかり集中してのぞんでいきたいと思います。

 

 

 

渡部

 

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最終更新日:2021年6月25日
公開日:2021年6月21日

皆様こんにちは。REDS不動産流通システムの渡部です。

 

物件内部での殺人事件、自殺など、不動産を利用するにあたって心理的な抵抗が生じるおそれのある瑕疵=【心理的瑕疵】について、国土交通省がその取扱いについてのガイドライン(案)を公表しました(居住用不動産、住宅が対象です)。

https://public-comment.e-gov.go.jp/servlet/PcmFileDownload?seqNo=0000219027

 

これまでは明確な基準がなく、事前にどの程度まで告知をすべきか、我々業者はどの程度まで調査を行うべきかについては指針となるものがありませんでした。

心理的瑕疵には「近隣に嫌悪施設がある」「暴力団構成員が住んでいる」といったことも含まれるとされていますが、今回は「人の死」の取扱いに絞った案です。

 

この案は、

 

・「人の死」の類型を大きく3種類に分けたこと

・告知すべき「人の死」の対象を限定したこと

・宅建業者の調査の対象や範囲を示したこと

・売買と賃貸で告知期間に明確な差異を設けたこと

・隣接住戸や前面道路はガイドラインの対象外としたが、共同住宅の共用部については「ベランダ 等の専用使用が可能な部分のほか 、共用の玄関・エレベーター・廊下・階段のうち、買主・借主が 日常生活において通常使用すると考えられる部分」など、通常使用する必要性があり、買主・借主の住み心地の良さに影響を与えると考えられる部分は対象としたこと。

 

などが特徴になるでしょうか。

 

「人の死」は、

 

①自然死又は日常生活の中での不慮の死

②他殺・自死・事故死等

③①のうち、人が死亡し、長期間にわたって人知れず放置されたこと等に伴い、室内外に臭気・害虫等が発生し、いわゆる「特殊清掃等が行われたもの」

 

に分類されました。

 

原則として②と③の類型は告知が必要、ただし賃貸は概ね3年を経過していれば告知は不要。

売買は時期を問わず調査の範囲で判明したものはそのまま告知すべき、とされているようです。

 

弊社は売買のみで賃貸は取り扱っておりません。

このため賃貸の現場感覚はありません。

 

ただ、例えば「4年前室内で凄惨な殺人事件があった部屋」があったとして、その事実を事前に教えてもらえれば借りなかった、という人は多いような気もします。個人差があるとは思いますが。。

 

「賃貸は3年より前の自殺や殺人は告知不要」

 

ガイドラインが正式に決まってそれを受けて不動産の業界団体が会員への指針を出し、実務で定着すれば大きいですね。

現在は明確な指針がないため、トラブルを避けるためにかなり前の事件・事故についても告知をしている業者は多いと思います。

正式に決まればいわゆる【事故物件】は(賃貸業界では)大幅に減ることになると思います。

 

世の中の【消費者保護】の大きな流れの中でこうしたガイドラインはどうかな?と思うところもありますが、上記ガイドライン(案)によると、

 

「不動産取引に際し、買主・借主に対し、当該不動産において過去に生じた人の死に関する事案の全てを告げる対応を行うことによって、賃貸住宅の入居の場面において、貸主が、入居者が亡くなった場合、亡くなった理由の如何を問わずその事実を告知対象にしなければならないと思い、特に単身高齢者の入居を敬遠する傾向がある」

 

という問題が強く意識されているようです。

 

(こうした物件は絶対に嫌、何年前であっても無理!という方もいますが、そうした心理的な抵抗よりも、「高齢者の入居拒否」の現実を変えていきたいというのが国交省の考えなのだと思います。いろいろ考えさせられます。)

 

売買では調査や告知の対象や範囲のところは大いに参考になりましたが、実務が大きく変わる、といった影響まではなさそうです。

 

このままガイドラインが固まり実務に定着するかどうかはまだはっきりしません。

 

ただ一歩踏み込んだ(案)で世の中に与える影響は結構あると思います。

 

継続して関連事象をフォローしていきたいと思います。

 

それではまた。

 

 

渡部

 

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最終更新日:2021年11月26日
公開日:2021年6月9日

皆様こんにちは。不動産流通システムの渡部です。

 

先日お客様のご案内で都内の某地域のマンションをご案内していた時のこと。

 

エントランスでお待ち合わせをし、オーナー様が居住中の物件だったため売主側の仲介業者とお客様と合流して室内へ。

 

室内に入ると広々とした日当たりのよいリビングはじめ、お客様が探していた理想的な間取り。オーナー様が親切に室内の説明をしてくれて、自然とお客様のテンションも上がります。これはいい!決めちゃおう!

 

その後お部屋を退出し、売主側の担当者と別れて、お客様と私だけに。

購入手続の流れや住宅ローンの審査のことなど先の手続についてお客様から質問されます。

このままでしたら申込、契約へと進みそうな流れです。

 

 

ただ、お客様は結果的にこのマンションを選ぶことはありませんでした。

 

 

私が「ちょっと見ておいてもらいたいものがある」と言ってマンションの建物全体を見てもらったことがきっかけです。

 

 

 

 

平成の二桁の建築のマンションだったのですが、エントランス側からは分かりませんが、裏の道路側から建物を見てみると、至る所で外壁のタイルが剥落していました。

 

マンションは管理状態が非常に重要です。

外壁のタイルの剥落というのは築年数の経過とともに起こり得るものですが、通常は現状を把握した段階ですぐに対処されるものです。美観の問題もありますし、人に当たれば事故につながり危険です。放置することは考えられません。

年代的にそれほど古い建物ではありませんでしたから新築時の施工不良が考えられること、新築時のデベロッパーはすでに倒産しておりアフターサービスでの補修は考えられないこと、通常のマンションではこうした場合放置せずに何らかの対処をすること、それがなされていないとすれば管理組合や管理会社に何らかの問題がある可能性があること、などを正直に説明しました。購入を検討する場合、こうした点も総合的に考えていただきたい・・・。

 

その後管理会社等にヒアリングしたところ、管理組合としては新築時の施工をを不良を疑っているが請求する相手が倒産しており対処に困っていること、剥落箇所が多いためどのような補修方法を選択すべきか合意ができておらず数年間放置されていることが分かりました。

 

 

私どもは仲介の立場なので客観的に「物件のありのまま」をお伝えすること、判断材料を提供することが務めです。

「聞いていなかった」、「知っていれば購入しなかった」という事態を最も避けたい。

購入を見送った選択が正しかったどうかは分かりませんが、こうした事実はありのままお伝えして皆様の判断材料にしていただきたいと考えています。

 

6月に入り気温が上昇してきましたね。

熱中症には気を付けて皆様お過ごしください。

それではまた。

 

 

 

渡部

 

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最終更新日:2021年8月28日
公開日:2021年5月17日

皆様こんにちは。REDS不動産流通システムの渡部です。

 

※当物件は販売が終了しました。ありがとうございました。

 

本日は新たに販売を開始した物件をご紹介させていただきます。

 

【物件種別】戸建住宅

【所在地】練馬区小竹町1丁目

【交通】東京メトロ有楽町線・副都心線「小竹向原」駅徒歩4分

【土地】42.21㎡

【建物】68.61㎡

【間取】2SLDK

【建築】2020年(令和2年)12月新築

 

 

 

都内近郊の地下鉄駅の中でも屈指の利便性を誇る「小竹向原」駅から徒歩4分の好立地が魅力の物件です。

 

建築は昨年の12月、まだ完成してから半年にも満たない「築浅」の物件です。

売主様は土地から購入しハウスメーカーで設計から注文で建てられました。

建築中からご親族との同居の話が決まってしまい、未使用に近い形での「惜譲」となっております。

 

間取りは1階部分の建築基準法状の「納戸」を含んだ2SLDKです。

 

 

 

駐車スペースはございませんが、駅徒歩4分の立地のため日常生活で車は必須ではありません。

1坪タイプの浴室や対面式キッチンなど、随所にこだわりが感じられる造りとなっております。

 

小竹向原駅は有楽町線と副都心線が交差する駅でその利便性の高さは特筆すべきものがあります。

これに対してマンション・戸建・土地の供給が常に少なく、「住みたい方は多いのに物件がない・・・」という状況が長く続いているエリアです。こうした場所は千代田区や港区のような『超』都心ではありませんが、長く価値を保ちやすい立地と言えると思います。

 

 

駅から徒歩4分ですが周辺は非常に閑静な住宅街となっております。

 

皆様どうぞよろしくお願いいたします。

 

渡部

 

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最終更新日:2022年11月20日
公開日:2021年5月10日

皆様こんにちは。REDS不動産流通システムの渡部です。

 

長かったGWの休業期間が開けて5月6日より弊社も通常営業に戻りました。

今年は毎週の火曜日水曜日の定休日と合わせて9連休というかなりの長期間のお休みをいただきました。

本来であればこれだけのまとまったお休みですと旅行などにぜひとも行きたいところでしたが、今年は緊急事態宣言下のということでほぼ自宅にこもっていました。映画を見たり少し厚めの本を読んだり、それなりに有意義ではありましたが、外出がままならないというのはやはり楽しくなく早く日常が戻ってくることを願うばかりです。

 

このブログでも触れてきましたが、今年のGWは例年と異なり【非常に問合せの多い】GWとなりました。

 

売買仲介の世界では年明けから3月、4月までが「繁忙期」で、例年GWになると少し落ち着いて一段落するという大きな傾向があります。

(店舗の立地や取り扱う物件の種類によっては例外もありますが)

昨年のGWは初めての緊急事態宣言が延長されていて今年と同様の宣言下のGWでした。

ただ昨年の最初の緊急事態宣言ではもう少し緊迫感があったといいますか、業者も休むところが多かったですし、お客様も得体のしれないコロナウイルスの恐怖でもう少し身構えて様子を見ていたように記憶しています。昨年は長い不動産業界での勤務経験の中でも経験したことがないような忙しい時期があったのですが、その始まりは緊急事態宣言が解除となった5月下旬でした。宣言期間中、特にGWは例年動きが落ち着く時期であることもあり、のんびりしたものでした。

 

これに対して今年のGWは非常に多数のお問合せをいただきました。

昨年と同じく緊急事態宣言下にあるのですが、これも「コロナ慣れ」の一種でしょうか。。

 

少し問合せが減少していた【売却】の相談もとても多かった印象です。

中でも【買替え】のご相談を多くいただきました。

また【郊外】の物件の問合せも多かった印象です(あくまで印象ですが)。

 

最近以前勤めていた仲介業者の後輩と話したところ、現在売り上げが多いのは「立川」「横浜」「大宮」といった郊外の店舗で、都心の店舗の数倍の売上をあげる郊外店舗もあるということでした。弊社は個々の担当エリアは明確に分離しておらずいろいろな場所の不動産を取り扱います。私個人はここ数カ月は都心部の1億円を超えるような高額の物件の取引が続いていたため実感はそれほどありませんでしたが、やはり郊外の物件が動いているというのは事実のようです。

 

問合せが増加してくるということは、購入の場合、同じ物件に複数の方が競合してくるということでもあります。

申し込んだが二番手になってしまうとか、売主側の【囲い込み】にあって物件がスムーズに紹介できないといったことも頻発しそうです。

良いことばかりでありませんが、経験を生かしてお客様の利益に貢献できるように精一杯努力したいと思います。

 

緊急事態宣言は延長されることが決まったようです。

感染対策、あらためて気を付けていきましょう。

 

 

渡部

 

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