不動産のリアルREALITY OF REAL ESTATE

  • 最終更新日:2021年1月27日
  • 公開日:2021年1月25日

パックン思わず「モラルハザード!」ここが変だよ、日本の不動産取引③~パックン REDS イメキャラ就任記念対談~パトリック・ハーラン(タレント)/深谷十三:不動産流通システム代表取締役

このたび、不動産流通システム(REDS)のイメージキャラクターにお笑いコンビ「パックンマックン」メンバーでパックンの愛称で知られるパトリック・ハーランさんを起用させていただきました。これを記念し、パックンとREDS代表の深谷十三で行った記念対談の3回目をお届けします。

 

②から続く

 

パックン対談3-6

パックン(右)とREDS代表 深谷

 

アメリカでは6%の手数料を売主だけが払う

 

深谷:(パックンの「買い手が手数料を払うというのは理屈が成り立たなくない」という指摘を受けて)アメリカの一般的な不動産売買の仕組みは、長年の商習慣でだいたい6%、場合によっては5%の手数料を売り手が払うことになっているようですね。実際は、買い手側のエージェントに、売主から半分が支払われていると聞きます。

 

アメリカには「MLS」という日本でいうレインズ(不動産業者専用の物件売買情報端末)に近いようなものがありますが、売り手側の業者(リスティングブローカー)が物件をMLSに載せて、買い手側のブローカーが客をつけてくれたら、そこで3%払うのがアメリカのやり方ですね。

 

ですから6%は売主が払う仕組みですが、実際は買い手側に払う3%を価格に乗せて売っているから、日本と大して変わらないともいえます。

 

ただ、問題は売買を依頼する人が、取引の仕組みを知って依頼するのか、知らずして依頼するのかだと思うんですよね。日本では売り手には「しっかり頑張って売るよ」と言っておきながら、それをせずに最初から自分の手の届く範囲内の人とマッチングさせようとしています。これは誠実とはいえないですよね。

 

パックン:やっぱり僕が物件を売りたいときに、僕にとっていちばんいい買い手を探してほしいですよ。

 

アメリカでは不動産について国民がプロ並みに詳しい

 

深谷:アメリカの不動産取引って、6%をエージェント同士で分けるということであったとしても、一般の消費者が不動産の仕組みについて見えるようになっていると思うんですよね。

 

パックン:それに、アメリカ人は7、8年おきに引っ越しますからね。人生で10回以上ですから、日本人よりも経験値が高くなることもあるかもしれません。

 

深谷:自動車だったら生涯に何台か買うから、みんな勉強して「こういうオプションにはごまかされちゃいけない」とか「このサービスはあったほうがいい」と判断できますよね。それはアメリカでも日本でも同じでしょう。

 

ところが住宅の場合、日本人はもうほとんど一生に1回しか買わないので、学ばないんですよね。友人や知人、親戚縁者もみんなそういう状態だから、不動産売買に精通している人もまずいない。アメリカなら3回目や4回目になると、結構アマチュアでもプロみたいに詳しい人は多いと聞きます。

 

結局、日本の不動産業界は自分たちの商習慣をみんなで守りながら続けていて、開かれることが既得権を失うきっかけになりはしないかと恐れているようです。

 

パックン:より効率的に仕事ができるようになり、買い手にとっても売り手にとってもその業者にとっても、より理想的な形があるはずなんですよね。今までは税金と一緒で残っている既得権益がある。それをぶっ壊すのも大切な仕事ですね。

 

消費者の利益を損なう囲い込み

 

深谷:先ほど話した、両手仲介を実現するために預かった売却物件を広く市場に公開しない商慣習を、俗に「囲い込み」といいます。「しめしめ、この物件はみんなに人気だから、よその会社に扱わせずに、お客さんを集めるために利用しよう」というような使い方をする行為ですね。

 

こういった消費者を馬鹿にした行為が長く公然と行われてきたのですが、それはおかしいんじゃないかという認識は、インターネットで消費者にかなり広まってきているんですね。こういうところから、日本の不動産の商慣習も「アメリカに追いつけ」じゃないですけど、もっと開かれたものになっていけばいいと思っているんです。

 

日本でも、不動産業者が売り物件を預かったとき、その情報を登録する「レインズ」というサイトがあります。パックンから物件を預かったとすると、そこに制限時間内に登録しなければなりません。その情報は日本中の不動産会社が検索できますので、いちばん高く売れる取引を取り持ってくれるわけです。「なんだ、だったらいいじゃないか」と思われるかもしれません。

 

ところが、この仕組みも形骸化しています。登録するところまでは義務として課せられているんですよ。ところがですね、業者は「お宅でパックンの物件を預かったんだってね。うちにそれを買いたいというお客さんがいるから紹介させて」と連絡しますね。すると「ごめん、この物件は今、価格交渉に入っちゃっているから見せられないんだ」という対応をするわけですよ。この対応はウソがほとんどですけどね。

 

パックン:登録だけの義務なんですね。しっかり自由に取引させる義務はないと。

 

深谷:数年前、レインズの画面上に「販売中」「商談中」というステータスが表示されるようになりました。しかし、これも形骸化されているわけです。「ステータスは『販売中』になっているじゃないか」とツッコんでも「ステータスを変えるのを忘れていました、すぐ変えます」としらを切る対応がまだまだあります。ただ、少しずつ変わっていくとは思いますよ。

 

解決の有効策はレインズの公開

 

パックン:日本の不動産取引のシステムが変わっていくのはすごくうれしいことです。自分の子供もあと20~30年たったら日本で家を買わなきゃいけないじゃないですか。東京の地価がどんどん上がって行く中で、取引についての情報がしっかり手に入るようになったら、もっと冷静に判断できるようになるでしょう。

 

僕が家を買うときはものすごく頑張ったんですけど、本当にもう暗闇を模索しているような感じでしたからね。正しい情報が100パーセント開示されているかどうかは、消費者側からほとんど分からないのが現状です。

 

深谷:おっしゃるとおりなんですよ。家を買いたいというお客様がいらっしゃると、家族がどんな感じかをお聞きします。子供は何人で、何歳くらいで、ペットを飼いたいとか、駅からの距離がこのぐらいで、とかね。そうした条件に合った物件はレインズの中にあるはずなんです。

 

ところが、よからぬ不動産会社は何を紹介するかって言いますと、お客様の希望よりも「この物件は自分(担当者)の実入りが多いぞ」という物件を優先して紹介しがちになってしまうのです。

 

こうしたことをなくすためには、どうしたらいいか。レインズを一般の人も閲覧できるようにすればいいんですよね。業者だけがレインズを見ることができて、消費者はそうしたシステムで探せることすら知らないというのでは、同じ土俵にすら立っていないわけです。

 

④に続く

 

 

【プロフィール】

■Patrick Harlan(パトリック・ハーラン) 
タレント。1970年生まれ、米国コロラド州出身。1993年にハーバード大学比較宗教学部卒業後に来日。97年、お笑いコンビ「パックンマックン」を結成。「爆笑オンエアバトル」(NHK総合)でブレイク。2003年にラスベガス、07年はハリウッドで英語漫才を披露。「英語でしゃべらナイト」(NHK総合)をはじめ、「ニュースモーニングサテライト」(テレビ東京)、「報道1930」(BS-TBS)など、多くのテレビ・ラジオ番組に出演。12年からは東工大非常勤講師を務める。著書に「パックンの『伝え方・話し方』の教科書 世界に通じる子を育てる」(2017年、大和書房)、「大統領の演説」(2016年、角川書店)、「逆境力」(2021年2月発売予定、SB新書)など多数。

 

■深谷十三(ふかや・じゅうぞう)
不動産流通システム(REDS)代表取締役。1964年生まれ。家電店の営業マンから1988年に不動産業界に転ずる。1994年に株式会社第一住創を設立。21世紀に相応しい不動産仲介モデルを目指して2008年に不動産流通システム(REDS)を設立。REDSでは、インターネットやスマートフォンでの集客に特化しながら、業務の無駄を徹底して排し、不動産業界では珍しい在宅勤務制度を導入するなど革新的な経営を進める。「囲い込み」という不動産仲介の悪しき商慣習の根絶を訴え、仲介手数料を割引から無料にするなど、不動産業界の慣行にとらわれず、お客様の実になるサービスを追求する経営を行う。

 

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