不動産のリアルREALITY OF REAL ESTATE

  • 最終更新日:2018年3月24日
  • 公開日:2017年8月12日

なぜそんなに高いの? 仲介手数料の規定と実態を解明

マンションを売却したいといっても、どこから手を付けて良いのか分からずに困っているという人も多いと思われます。やはりマンション売却のプロである不動産会社に相談するのが一番でしょう。

 
しかし、ここで気になるのは、不動産会社への手数料。この不動産会社の手数料がいくらなのか、意外と一般の方には知られていないものです。今回は、不動産会社の仲介手数料についてご紹介します。
 

マンション売却
(写真はイメージです)
 

媒介契約と仲介手数料

 
不動産会社は、マンションなど不動産の売却を依頼された場合には、どのように売却を成立させるかを、以下の3つのうちから明示する義務があります。これを取引態様の明示義務といいます。
 
(1)不動産会社が契約の当事者(買主)となる
(2)依頼者の代理人となる
(3)媒介する
 
(3)の「媒介」とは、契約の相手方を見つけ出し、依頼者の意向に基づき条件交渉を経て、売買契約を成立させることを意味し、「仲介業務」ともいわれています。
 
通常、不動産会社にマンション売却を依頼する際は、いきなり不動産会社を買主と限定したり、代理人として権利に関する意思決定を委ねたりすることはあまりなく、媒介を依頼することになるでしょう。
 
媒介の依頼を受けた不動産会社は、対象のマンションや売り出し価格、媒介の報酬を明記した「媒介契約書」を締結して交付する義務があります。つまり媒介契約の締結までに、不動産会社は、媒介の報酬=仲介手数料について依頼者と合意する義務があるのです。
 

仲介手数料は成功報酬 支払い時期は?

 
媒介業務は、依頼された売却を成立させることが業務ですから、売却が成立しなければ、基本的に報酬は発生しません。仲介手数料は成功報酬なのです。ただし、遠隔地での調査や依頼主による特別な依頼の広告宣伝費などは、別途請求が認められる場合があります。
 
また仲介手数料の支払い時期は、売買契約の締結時となっています。媒介契約締結時ではないのでご安心ください。
 
実務上では、売買契約締結時には手付金の授受が行われ、後日に残金の決済と物件の引き渡しが行われます。
 
仲介手数料というと、売買契約締結時に全額支払わねばならないようなイメージも確かにあります。しかし、売買契約は物件引渡しをもって全て履行され完了する、という実態を踏まえて、売買契約締結時に50%、物件引渡し時に50%の支払い義務がある、とみなされています。媒介契約書をよく確認しておきましょう。
 
また、買主が金融機関の融資を受ける前提で売買契約を締結するということもよくあります。このような場合、売買契約は融資条件の特約が付くのが一般的です。買主が期日までに融資を受けられない場合、売買契約自体を白紙にする特約です。
 
上記のようなケースで最初から売買契約が無かったこととみなされると、仲介手数料の発生も無かったこととなり、不動産会社は仲介手数料を返還しなければなりません。一方、売買当事者の責任による解約や解除では、仲介手数料の返還要求は基本的にできません。
 

仲介手数料の上限規定

 
不動産会社の報酬は、国土交通大臣告示で定められた額を超えてはならない、と宅地建物取引業法(宅建業法)で定められています。具体的には下記の表の通りで、売買価格によって報酬額が定められています。
 

売買価格 報酬上限
400万円を超える金額 対象金額の3%+消費税
200万円を超えて400万円以下の金額 対象金額の4%+消費税
200万円以下の金額 対象金額の5%+消費税

 
なお、売買価格が400万円を超える金額の場合は、
【報酬上限=(売買金額×3%+6万円)+消費税相当額】
という簡易式で、上限額を求められます。
 
ここで重要なのは、本来法律で定められているのは、報酬上限額だということです。法律で報酬そのものが一律に規定されているわけではありません
 
国土交通省による宅建業法の「解釈・運用の考え方」でも、「報酬の限度額を当然に請求できるものではなく、具体的な報酬額については、宅地建物取引業者が行おうとする媒介業務の内容等を考慮して、依頼者と協議して決める事項であること」を依頼者へ周知するよう、注意を喚起しています。
 

仲介手数料の実態

 
しかし現実には、ほとんどの不動産会社は、仲介手数料の上限額(上述)を請求しているのが実態です。
 
不動産会社を対象にしたあるアンケート調査では、80%の会社が「上限の報酬を自社基準としている」という結果もありました。中には「法律で規定の金額を申し受けます」など、虚偽スレスレの記載をホームページで堂々と晒している会社もあります。
 
また、「大手に限ってそんなことはないだろう、採算が厳しい中小企業の不動産会社にそういった会社が多いのでは?」と考える方も多いかもしれません。しかし、仲介手数料に上限価格を適用する傾向は中小・大企業を問わず、不動産会社全般に言えるのです。
 
大手不動産会社は、全国的に立地の良い場所で店舗を展開し、広告宣伝費をかけてブランドイメージをアップし、自社の情報システムを常に維持管理していく必要があります。報酬額の上限規制は、むしろ収益向上の足かせかもしれません。
 
また、売主の依頼を受けた不動産会社が直接買主を見つけた場合、不動産会社はその買主からも仲介手数料を貰うことができます。これが俗に言う「両手仲介」です。
 
不動産会社の多くは両手仲介を目標にしているため、片手仲介だと上限額をフルに請求しても両手仲介の半分しか仲介手数料をもらえない、と考えてしまいがちなのです。
 

仲介手数料割引の動き

 
最近では、こうした固定的な仲介手数料の弊害を問題視して、逆に仲介手数料の割引をセールスポイントの1つとする会社も増えてきています。

割引のシステムは会社によって違いますが、
 

  • 売買金額が大きいものは、料率を下げる(金額が大きければ報酬額が大きいため、割引余力が生まれる)
  • 自社の会員や紹介の場合は料率を下げる(自社ネットワークへの特典)
  • 売買の一方の当事者が業者か個人かで料率を変える(両手仲介の場合は、個人の当事者に還元する)

 
などの方法を採用しているところが多いようです。
 
また、割引の財源として次のようなコストダウン策を徹底している会社も多くみられます。
 

  • 店舗数の削減
  • 広告宣伝をインターネットに特化
  • エリアを都心部に限定
  • 管理部門を減らす

 

「仲介手数料割引」を謳う会社は、現在の不動産会社と仲介手数料のあり方に一石を投じている、といえるでしょう。
 
しかし、そういった会社もまだまだ玉石混交の状況です。売主となる皆さんは、「どんな場合に割引が適用されるのか」「どういったサービスが保証されるのか」などを契約時にしっかり確認する必要があります。
 
仲介手数料に関する業界の事情をご紹介してきました。
マンションの売買において、仲介手数料は決して軽視できる金額ではありません。例えば3,000万円で売却した場合、仲介手数料の上限額は税込104万円弱となります。
この金額に見合ったサービスを受けることができるか、を考えてみましょう。
 
状況によっては、仲介手数料の割引を謳う会社の説明を聞いておくことも、1つの選択肢として考えてみるべきではないでしょうか?
 
■仲介手数料の詳細は「仲介手数料の相場について」をご参照ください。
 
早坂龍太(宅地建物取引士)
龍翔プランニング 代表取締役。1964年生まれ。1987年北海道大学法学部卒業。石油元売り会社勤務を経て、2015年から北海道で不動産の賃貸管理、売買・賃貸仲介、プランニング・コンサルティングを行う。
 

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