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公開日:2014年7月20日

お客様のエピソード

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先日弊社でお売り頂いたお客様のお話しです。

そのお客様は買い替えでご売却と並行して住み替え物件をいろいろご案内していたのですが、一つ気になる物件がありました。

某大手不動産会社(以下、仮にSとします)が最近売り出した物件が、どうも安いぞ、と。

それで何度か確認したのですが「話が入っている」「契約予定」などと言われ案内できません。

これは怪しいなと感じ、お客様を装いSに問い合わせすると「見れますよ」なんて言ってるわけです。

まさに「囲い込み」しちゃっているわけです。

私のお客様には事情を話し、どうしても買いたければ直接Sに問い合わせしてもらうしかないと伝えました。

 

お客様の売出物件は既に弊社で売却の契約済で、急ぎで引越し先を探さなければなりません。

仕方なくお客様はSに直接連絡し内覧されました。

見ると、室内は状態も非常に良く、同マンション内の物件(そのマンションは他の部屋をいくつかご案内済みでした)に比べ明らかに安かったのです。

(後日、お部屋におじゃましたのですが、リフォームなしで住まわれたという室内は、確かに綺麗でした。)

内覧後にお客様は一旦、私にご連絡頂いたのですが、直接の内覧後に弊社が仲介することは出来ません。

仕方なくお客様は仲介手数料を3%+6万円+消費税分支払い、価格交渉もなく満額で申込み、ご購入されました。

 

売却の引渡も無事完了し1ヶ月後、売却した部屋に届いた郵便物と少しの忘れ物があり、お客様にお届けに上がりました。

その時お客様は私に「Sとトラブルがあって大変だった」と漏らされました。

そこはSが分譲時販売していたマンションで、Sの関連会社が管理も行っていました。

決済し引渡を受ける際、マンション内施設の利用申込書を所有者変更届と一緒にSの売買担当者に渡したそうです。

マンション内の施設を利用するにはICカードが必要なのですが、後日お部屋に届きます、と担当者に言われたそうです。

しかし、待てど暮らせど一向に届かない。

なぜだろうと、管理会社に問い合わせると、申込書も所有者変更届も届いていないとのこと。

はてと思い、Sに電話し確認したところ、担当が送り忘れていたとのこと。

しかも、申込書はマンション内管理窓口で提出し、ICカードはそこに取りに行くことになっているとのこと。

お客様は人格的に素晴らしく、とても温厚な方でしたが、これにはさすがに怒りを感じSに抗議したそうです。

 

届けを出し忘れるとはどういうことか。

それに分譲会社にもかかわらず、どこに出してどこから貰う、そんなことも把握していないのか。

お宅には手数料満額払ってるんだぞ。なのにこの体たらく。

僕のマンションを売ってくれた会社(注、REDSです)は、手数料半額以下でちゃんとやってくれてるぞ。恥ずかしくないのか。

 

と、営業所の責任者に言ったそうです。

責任者は平謝りで返す言葉もありませんなどと言っていたそうですが、手数料は返してもらえなかった、とお客様は苦笑していました。

 

実は、このお話にはもうひとつ視点があります。

お客様が購入された物件の売主様の立場から考えると、実はもっと高くうれたのではないかということです。

お客様によると、売主様は特に売り急いでいたわけではなかったが、早く売れてちょっと驚いた、と言っていたそうです。

分譲会社の信頼を逆手に取り安値査定、時間もかからず両手取引で売れれば、それはSにとっては最高です。

確かにビジネスとしては上手くいったのかもしれませんが、お客様の利益を考えていない誠実さに欠けるやり方ではないか、とも思います。

 

このお話しを他山の石として精進し、他のお客様からもまたお願いしたいといわれるような誠実な向き合い方を私は心がけたいと思います。

この記事を執筆した
エージェントプロフィール

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菅野 洋充
(宅建士・リフォームスタイリスト)

社会に必要とされ人に役立つ企業を目指します

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